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中国四川省地震における、家屋再建

ハビタットフォーヒューマニティ HPニュース
アトランタ(5/15, 2008)
<要約>
ハビタットフォーヒューマニティ(HFH)は今現地のニーズを調査中であり、地元政府やその他のパートナー団体と長期的な再建計画を建てることになった。
地震のあった地域が片付けられ、建設許可が出れば、HFHは最初の再建を行う予定だ。

救援物資の配布がバングラデシュで進んでいる。CRSは57,000人に今週食料供給を行き渡らせた

バングラデシュ、Balisar 2007年11月20日 
より多くの道路が通行可能になるにつれ、Catholic Relief Service (CRS)とそのパートナー、
Caritas Bangladeshanticipate は、長期に渡る復興活動の最初の段階として、今週、緊急食料
配布と救援物資を、57,700人(12,500世帯の家庭)に届けた。CRSはこれまでに救援運動のた
めに50万USドルを割いてきた。
「渡し舟が市街に向かい運行し、より多くの道路が片付けられているおかげで、私たちはまだ何の援
助も受けていない地域に到達することができるようになってきた。いくつかの地域はほとんど破壊され、
人々は絶望している。彼らは、利用できうるものを何でも使って、家族を守ろうとしている。彼らは持ち
出した木の小片や、ねじれて波形になった鉄の下で寝ています。食料は危機的です。彼らがサイクロ
ンシェルターに持ち込んだものは既に尽きてしまい、どこにも頼れません。」Barisalに居るCRSのバング
ラデシュ国担当マネージャーのCassie Dummettは言う。
今日、CRSとCaritasは、Kalaparaに居る6千人の人々へ、食料配給を始めました。壊滅的となっ
たBarisalの周辺地域では、CRSとCaritasは明日からの4日間で21,500人に配給を行う予定で、
今週末までには、Khuln地区の3万5千人に対し新たな食料配給が届けられる予定です。CRSと
Caritasによる配給はサイクロン発生後36時間以内に始まりました。
「沿岸地域では、多くの土地がエビの養殖場のような池に変わってしまいました。人々は事業を始め
るため偉いビジネスマンからローンを借り入れますが、今や彼らは収入口も食料もなくしてしまっただけ
でなく、その膨大な借金に見舞われています。女性たちはコメを売ったり、織物をしたり漁業により、お
金を得ていましたが、今や彼女達は全てをなくしてしまった。」Dummettは言う。
確認されたニーズの要約
―緊急食料配布:CRSとCaritasでは、最も被害を受けた家族に対して食料を配布しています。
―防水又はビニールのシート、毛布、ベッドのマット:何千もの家々が損害を受け、屋外の状況は濡
れた土地や激しい風により困難で、また冬も来ます。人々は何でも持ち出せたものの下で寝ていた
り、又はサイクロンシェルターに戻ったりしていますが、シェルターは窮屈で、不衛生になってきています。
燃料や薪も乏しいです。初老の方々や、子供達は健康状態の危機に晒されています。CRSと
Caritasでは、シェルターの材料を緊急配布し、シェルターの修復や再建プログラムを、長期的に実施
していきます。
―飲料水:沿岸地域は慢性的な飲料水不足に苦しんでいますが、今やその状況は深刻です。地
下水の塩分のため、人々は普段は雨水を溜めますが、彼らが使う土器のポットがつぶされてしまいま
した。高波はまた、浸水を引き起こし、井戸水やきれいな水の源泉を汚染してしまいました。CRSと
Caritasでは、水の容器や水浄化タブレット、経口補水液を緊急対応として配布しています。
―食料保障:冬の作物(野菜、豆類、ピーナッツ、脂肪種子)は壊滅させられ、食料や収入が失わ
れてしまうことになりました。津波はすぐに引きましたが、塩水は畑に残り、土地の生産性を下げるでし
ょう。CRSとCaritasでは、人々がもう一度自給自足になれるよう支援するプログラムを展開していき
ます。その選択肢としては、道路や必須のコミュニティのインフラの再建のための資金援助や、又は家
畜の再興プログラム、人々が再び収入を得始めるのに必要な工具や装具の提供などが含まれます。
インタビュー可能な援助ワーカー
Barisal : Cassie Dummett, CRS バングラデシュ国担当マネージャー
+88.0.11.99.812.366 又は +88.0.17.15.050.188
Barisal : Snigdha Chakraborty, CRS 地域プログラムマネージャー
+88.0.17.15.050.188
デリー : Caroline Brennan, CRS 地域情報管理官
+91.93.50.96.79.99 / cbrennan@crsindia.org
アメリカ:John Rivera, CRS 上級広報管理官 
電話:443.604.2918 / jrivera@crs.org
援助の仕方
電話での寄付:1-877-HELP-CRS
オンラインでの寄付:www.crs.org
小切手で:Catholic Relief Services
P.O. Box17090
Baltimore, Maryland 21203-7090
通信欄にSouth Asia Severe Weather Fund とお書きください。
CRSはバングラデシュで、1971年から緊急と長期の開発プログラムを支援してきました。CRSはアメ
リカのカトリックコミュニティーの、国際的な人道支援組織です。この組織は、100以上の国や領土の
人々に対し、必要に基づき、民族や国籍、信条にかかわり無く援助を提供しています。
情報源:Catholic Relief Services (CRS)
原文URL:reliefweb.int
*著作権は情報源に帰属します

北朝鮮の洪水で、何百人もが死亡し、行方不明となっている

ソウルー(dpa) 豪雨の1週間は、北朝鮮で、洪水を引き起こし、何百人もの死者と行方不明者を
出した、と州メディアは火曜日に報告した。
政府職員からの最初の報告によると、60,000以上の家族が住む、30,000以上の家屋は壊さ
れたか、深刻に被害を受けた、と公式韓国中央ニュース機関(KCNA)は伝えた。
8月7日以来猛威を振るっている、嵐によって起こった洪水は、伸びている重要な線路と道路と橋を
一掃し、多くの地域で、電気と電話サービスを遮断した、と報告は伝えている。
報告は、洪水は“今までにかなりすごい物質的損害”を引き起こしたと、伝えている。
何万ヘクタールの農場も又、水浸しにされ、それは、北朝鮮の慢性的食糧不足を悪化させそうだった。
韓国は、緊急援助をその貧弱になった近隣国に送るかどうか、考慮していた。
今回の人命の損失と損害は、北朝鮮が昨年経験した洪水よりも、明らかに大きなものだった、とソウ
ルの統一省のスポークスマンは、言った。
洪水の結果が、8月の終盤に行われる、北朝鮮と韓国の間で予定されていたサミットに、衝撃を与え
るとは予想されなかった、とスポークスマンは、言った。最悪の被害の地方、北朝鮮の南側国境に位
置する、Kangwonは、約、20,000世帯が洪水の被害に遭った、とKCNAの報告は伝えている。
首都、ピョンヤンも又、洪水を経験した、と彼らは伝えた。
日本で発行されている北朝鮮支持の新聞、Choson Shinbo(朝鮮新報)によると、約500ミリメー
トルの雨はが、過去5日間のうちに降った。
被害者達を助けるための寄付を求めるアピールとして、赤十字の国際委員会もまた、国中の広範
囲にわたる洪水を報告した。それは、洪水の被害者や損害の査定を示していなかった。
北朝鮮の赤十字スタッフは、24時間働いており、今までに、洪水被害者たちへ配布するための調理
具、毛布、飲料水を含む500包の救援箱を受け取った、とグループは言った。
モンスーンのような雨が、朝鮮半島を襲う時、洪水は夏には非一般的ではない。しかし、専門家は、
森林伐採のため、それらが特に、北で深刻である、と言った。
2006年、北朝鮮は破滅的な洪水の季節に再び苦しんでいた。北朝鮮政府は韓国からの再建設
援助と食料を求め、韓国政府は、世界から自ら孤立している全体主義のその隣国へ、米と建設物
資を送った。
昨年の夏の災害の間、北朝鮮メディアも又、何百もの洪水被害者を報告した。しかし、韓国の仏
教徒援助グループGood Friendsは、何万人かが死亡した、もしくは、行方不明になった、と伝え
た。その主張は、不確実なままであった。
情報源:Deutsche Presse Agentur (DPA)
原文URL:reliefweb.int
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モルジブ:国連人道問題調整研究所(OCHA)による海岸の洪水状況レポート No.3

モルジブ : 国連人道問題調整研究所(OCHA)による海岸の洪水状況レポート No.3
この状況レポートはバンコクのOCHAのアジア、太平洋地域事務所だけでなく、モルジブの国立災害
管理センター(国連常駐調整官事務所)からの情報によるものである。
I)状況
1、2007年5月15-17日の間に、10-15フィート(約3-4.5メーター)の高潮がモルディブの16の
環状さんご地帯の推定68の島に押し寄せ、海岸から600メーターの地域が浸水した。最も影響を受
けたのははGaafu Dhaalu, Dhaalu, ThaaとLaamu環状地帯であり、それらは24以上の島を含んで
いる。これらの高潮は例年発生するのであるが、今回のような規模ではない。高潮により影響を受け
たモルディブの島の大半は通常の状態に戻ったが、最も影響を受けた4つの島では軽微な復興作業
が進行している。
2、今回の沿岸の洪水による死者は無かったが、結果として、1,649人が避難した。最近のNDMCの
リポートによると886人が各自の家に戻ったが、763人は、自宅の修復を待ちながら、ホストファミリー
宅での生活を続けている。
3、住居 : 総計579の住居が高潮による洪水で損害を受けた。
4、生活 : 33の島において、多くの人々が生活や食糧調達の為に依存している農作物、農園、
住居の庭園、植物に塩水が浸透することにより多大な損害を受けた。被害を受けた人々の生活を
改善する為に迅速な復旧が必要である。
5、インフラ :17島の港や突堤が高潮による軽微な損害を受けた。
6、環境 : 洪水の被害を受けた68島の内、計58島では非常に多くの地域が海岸侵食されてい
ると報告した。海岸線と浜辺の侵食の範囲は注目されるべきもう一つの地域である。これらは長期
的に海岸環境に脅威をもたらすことになる。これらの島々の自然環境への影響を総合的に評価する
ことにより、被害の程度の解明と、将来の災害の回避に対応する緩和対策を計画することが求めら
れている。
II)各国の反応
7、モルジブ国政府、環状さんご島事務所、近隣の島の地域社会はGaaf Dhaaluの5つの島に緊
急援助を提供したが、人々は災害からの効率的な復興支援の為に迅速かつ長期的な援助を求め
ている。
即時必要な援助とは :
a, ジェリー缶を増やす為に貯水槽を追加する。現在、人々は移動式淡水化装置から水をジェリー缶
に汲んできている。被災した島の多くの人々が井戸水を料理や洗濯に使用していたが、地下水源が
汚染されている為、給水量が不十分で、今後の解決すべき課題である。
b、清掃活動援助
c、台所と必要な調理器具
d、7つの島と3つの環状地帯への移動式逆浸透装置の取り付け
e, 基礎生活の復旧
長期的に必要性があるものとして、
f、港、突堤の修復
g、崩壊した境界壁の修復
h、将来の高潮防備の為の防波堤の建設
i, 海岸環境への影響の広範な調査
III) 国際援助
8、米国政府はモルジブ政府による早期復旧作援助要請を受け10万ドルの援助金をUNICEFと通
じて提供した。
情報源:UNOCHA
原文URL:reliefweb.int
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インドネシア:女性の元戦士は、Acehで小売業を始める

IOMは818人の女性Aceh人、元戦闘士を彼女らの生活を再建するために、彼女らに、訓練と小
売業を始める手段を提供する手助けをした。これは、約4957人の元GAM(Free Aceh Move
ment)戦闘士と政治犯を再統合するための、幅広いプログラムの一部である。
2006年7月に発足された、日本により基金を提供された再統合プログラムは、Inong Baleeとし
て地域に知られる女性たちが、Acehの10のInformation Counseling and Referral Serv
ice(カウンセリング・情報・紹介センター、ICRS)センターを通して、小売業、農場を設立すること、
家畜を育てることを助けた。
“女性は、しばしば、衝突の矢面に立たされる。男性が山へ行った時、置き去りにされ、子供たちや農
場、村の世話をするのは女性達である。そして、彼女らは、しばしば、拘留や、性的虐待へ直面する
など、自身の生命を危険にさらす。”と、AcehのIOMのPost Conflict and Reintegration 
Unit(紛争後の再建部隊)を率いるMark Knightは、説明する。
“彼女らが、銃を持っていようがいまいが、スパイ、料理人として働いたり、兵学を供給したり、他の補
助を与えたり、もし、彼女らがGAMを支持したら、私達は、彼女らを女性兵士としてみなす”と彼は
言及する。
元女性戦闘士らは、様々に違ったタイプの小売業を立ち上げ、彼女らの多くは、とても成功してい
る。
Tya、Aceh Besarの前Inong Balaeは、携帯電話店を設立し、それにより、最終的に、大学へ
行くことが可能になるのを彼女は望んでいる。“このことからの利益は、私に、もっと勉強することを助け
てくれる。私は、このビジネスの結果で、私が医者になる夢をかなえることができると望む。”と彼女は言
う。
Calongの他の前Inong Baleeは、キオスクで、IOMによって供給された商品を売る事を始めた。
彼女はその時、キオスクからの利益を、コーヒーショップにあて、そして、彼女の毎日の収入は、現在、
5倍に増えた。
Acehの中央高地のいくつかの、他の前女性戦闘士は、再統合プログラムからの援助で、コーヒーシ
ョップを設立したり、復活させたりした。Aceh人のコーヒーは、インドネシアで、最もすばらしく生産され
たもののいくつかである。
ICRSスタッフは、前女性戦闘士へ、1対1のカウンセリングを提供し、適切で、持続可能な小売業、
農業、漁業のチャンスを見分けることを助ける。そして、ビジネスを始めたり、経営したりするための物
資の購入を監督する。それぞれの前兵士は、1千万Rp(US$ $1,100)を、商品とサービスに
あてる資格を与えられている。
さらなる情報、IOM Banda AcehのMarianne Kearneyへ連絡下さい。
Tel:+62 812 698 9308 E mail:Mkearney@iom.int
情報源:IOM (International Organization for Migration)
原文URL:reliefweb.int
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日本の衣料品チェーン・ユニクロがネパールの難民の顔に笑顔をもたらす

Beldangi One難民キャンプ、ネパール 3月1日(UNHCR)-
日本で人気のあるカジュアル衣料品チェーンのユニクロが東ネパールのこのキャンプの難民に
古着5万 枚を配布した。これらのリサイクル衣類は日本中にある700 以上のユニクロ販売店の
顧客によって集められたものだ。
「今回の寄付は本当に時期を得たものとなりました。難民、特に最も弱い立場にいる女性や子供の
生活にとって大きな助けとなるでしょう。」と、UNHCRのネパール代表・アブラハム アブラハム氏は
述べた。
難民事務所は先週末 Beldangi One で衣類の配布を手伝った。 Beldangi One はネパールにある
ブータンからの10万6,000人の難民を収容している7箇所のキャンプの1つである。
ユニクロの財務・法務担当副社長・新田幸弘氏を中心とした会社の代表者たちがUNHCRのスタッフと
ともに衣類の配布に当たった。著名な児童文学作家の森絵都さんも贈呈式に参加し、キャンプを
訪れた様子を本にする予定である。
「私たちはこの冬、子供たちの衣類が不足して大変困っています。子供たちやお年寄りは充分な
毛布や衣類が無いので夜間の寒さに苦しんでいるのです。」と、二人の娘と一緒に衣類を受け取る
ための列に並んでいたBhanu Maya Adhidari は言った。
別の難民はズボンをしっかりと握りしめながら、日本の皆さんに感謝していますと微笑んだ。 
「遠く離れた日本の人々が私たち難民を気づかってくれている、私たちは孤立しているわけじゃないと
知り、とてもうれしい。」と、彼は言った。
UNHCR は資金不足のためここ数年間難民に衣類を配布できなかったので、今回の寄付は特に
喜ばれた。「もし今回のタイムリーな寄付がなかったら、私たちはこの時期の大切な需要を満たすことはできなかった。そして私たちはユニクロと日本の皆さんに大変感謝しています。」と、UNHCRの
アブラハム氏は言いました。
先月、ユニクロの広報担当者が、「再利用可能な古着の回収はリサイクリングプログラムに拡大し
2001年以来ユニクロの顧客が店に持ち寄った古いフリースジャケットは34万 枚に達している」と
述べたと報道された。まだ再利用可能な衣類は難民に贈られ、残った物は断熱材や燃料として
再生されるだろう。
Yuki Moriya and Nini Gurung
In Beldabgi One Refugee Camp, Nepal
情報源:UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)
原文URL:reliefweb.int
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復興の足音:パキスタン地震の被災地で

7万3000人もの死者が出た大地震から1年余り、災害がもたらした社会の変革
ALLAI VALLEY、パキスタン
釘や鉄板の活発な売れ行きに、Anwal Farozeさんは、求めていた以上の明るい見通し
を感じている。彼の経営する小さな金物店は、パキスタンの被災地の中でも、最も辺
鄙な山間部の一つに位置している。そして今、16年間の商売で、かつてないほどの
売上を記録している。
“需要はまだまだあります。みんな建て直しに大忙しですから”とFarozeさんは語っ
てくれた。そのふさふさとしたあごひげが、明るい笑顔をより強調しているように見
える。
人類史上最悪の自然災害の一つに数えられる、この破壊的な地震で、7万3,000人
もの死者が出た。あれから1年余り、そして2度目の厳寒の冬を迎えて、彼自身の復
興は国のそれを象徴しているようでもある。
しかしFarozeさんの店舗が証明しているように、復興の度合いは建物の再建だけで計
れるものではない。この極貧の山間部においては、別の意味で人々を活気づけるきざ
しがある。地域の自治体や救援機関は、軍や国際救援機関が――双方ともかなり縮小
しているが――やり残したままの所から着手し始めた。以前の社会や経済の仕組みが
活気を取り戻し、さらに今、外部からもたらされた変化も――女性に関してであれ、
日常の生活に関してであれ――単なる復興だけでなく、さらに前進したいという地元
の人々の願いに支えられ、ひとり歩きを始めている。
地震は、コネチカット州の2倍ほどのエリアで、20万戸以上もの家屋を破壊した
が、ここAllai Valleyだけでおよそ1万戸も倒壊した。そしてカシミールや北西辺境
州(NWFP:North West Frontier Province)で300万人以上の人がホームレスと
なった。去年ヒマラヤの冬が猛烈な勢いでやって来た時、60万人もの人々が集ま
り、大急ぎで野営テントを建てた。今、再び冬の到来だが、IOM(国際移住機関)に
よると、このたびテントに取り残されているのは3万人ほどであるということだ。
難問が解決したと言うわけではない。完全に再建された家屋はまだまだ少なく、
OxFam International (オックスフォード飢餓救済委員会)によると、200万人
近くが避難所で二度目の冬を迎えることになる。
“コミュニティーが自分達の生活に,責任を持って関わることは、我々が望んでいた
事です。”政府の地震復興庁(ERRA)のDeputy DirectorであるLt.Gen.(中将)
Ahmed Nadeemはそう語ってくれた。“彼らがこの苦境を前進の機会へと転換させて
いく兆しは、既に見てとれます。”
Zahid Amin氏の手狭な事務所では、その(復興への)決意がはっきりと感じられる。
氏はカシミールの首都ムザファラバードにあるDevelopment Authorityの責任者であ
る。事務所は地震の後、廃墟となっていた。地震ではこの地区でおよそ3万人が死亡
した。12月にAmin氏は、国際救援隊の職員と軍からなるチームを率いて、市にある
避難所を調査した。そしておよそ3,000の家族が、いまだテント生活をしている
事実を確認した。そのことは問題である。しかしAmin氏のスタッフが、そのような調
査をきちんと出来た事がそもそも、地方政府が立ち直りつつある証明であると、オブ
ザーバーは述べている。
“これは大きな判断基準になります。現にこうして開発当局は調査を続けていま
す。”と、ムザファラバードにあるIOM事務局のチーフ、John Sampson氏は語った。
だが、ホームレスの確認と、彼らの救済は別の問題である。ほとんどのオブザーバー
は地方の行政局(local civil administrations)が自ら機能を果たせるようになる
には、まだ数ヶ月かかるという点で、意見の一致をみている。そのうちに、国際機関
と地方機関が蜜に連絡を取り合って、もたつきがちな行政局や軍部と共に、活動する
ようになるであろう。しかし、問題もある。
Saeem Muhammad Kianiさんは、(調査から)抜け落ちてしまったうちの一人だ。地震
から1年以上経って、35家族からなる彼のコミュニティーは、今でもムザファラバー
ドの中の飛び領土であるChella Bandiでテント生活を送っている。地震によって彼ら
の先祖代々の家は、山の斜面を滑り落ちるように倒壊し、後に残ったのは粉々になっ
たセメントと土だけであった。
“冬の寒さの為、ほとんどの子供たちはすでに病気になっています。”と、Kianiさ
ん。彼は今、自分達のコミュニティーが再生できる新たな土地を、政府が特定してく
れるのを待たねばならない。
二度目の冬を迎えて、しかしこれは別の大きな希望的展望に比べれば、小さな不安材
料でしかない、と、Andrew Macleodさん。彼は国連の居住コーディネーター及び、
ERRAの副長官(deputy director)に対し、救済から復興への移行が(上手く行くよ
うに)助言している。
Allaiと同じ様に辺境の山間部の村においてさえ――そこでは人口14万8,000人に対して
2,000人以上が亡くなったが――生存者のほとんどが、政府から、再建に必要な災害
援助金を受け取っている。これまでのところ、一家族にだいたい1,600ドルの補助金が
支給されたが、それは被災した60万世帯のうち47万5,000世帯に達し、総額はほぼ5億
ドルに達する。政府はおよそ10億ドルがすでに、救済と復興に使われたと見積もっている。
今年の冬は寒くなりそうだ。しかし、危機的状況は回避できそうだ。人々は充分な毛
布、布団、そして防寒服を持っていると、オブザーバーは語った。セーブ・ザ・チル
ドレンUSAはAllaiの子供達に4,500以上の防寒用品を配布した。そして軍が仮設住宅
のために送った2万5,000波状の亜鉛鉄板を補充した。国際赤十字・赤新月社
連盟は全域に渡るほぼ10万の人々に4万枚の布団を含め、仮設住宅や救援物資を
空輸している。
“これは歴史上、自然災害に対する、最も偉大な取り組みである。我々がここ12ヶ月の
間に目にして来たものは、早期復興の最上のモデルの一つとして、今後見られる
であろう。”と、Macleod氏は語った。
お金や救援物資が滞らなくなったと同時に、金銭だけでははかれない別の進展もま
た、村に入り込んで来ている。ヒジャーブ(顔を隠すスカーフ)を巻き、柔らかい口
調で話す女性Farha Deebaさんは、Allaiの小さなテントの中で、数ヶ月22人の村の
女性を指導してきた。彼女は、セーブ・ザ・チルドレンUSAの支援を受けて、裁縫や
庭仕事、その他の技能を教えてきたのだ。この地域では、女性はある専門的な職業以
外、決して働くことはなかった。最近まで、ほとんどの女性が厳格な宗教上の慣習に
従って、家の中に押し込められていた。しかしひとたび訓練を受けると、多くの女性
はそれを広め、他の女性にも(積極的に)勧めている。
“彼女たちは公の会合で、その事について自分達で話し合っています。別の女性がそ
れを知ると、自分も訓練を受けたいと申し出ます。それは日に日に広まっていま
す。”と、セーブ・ザ・チルドレンUSAの生活課(livelihood officer)の役人であ
るDeebaさんは話してくれた。
パキスタン地震の被災地では、今や最悪の事態は過ぎ去った。なので、残された大き
な課題の一つは、パキスタンの中でも、最も貧しい地域の一つに挙げられるこの地区
で、継続できうる生計の手段を生み出す事であろう、と、オブザーバーは述べた。そ
の目的の為に、政府はすでに、レンガ職人や配管工のような様々な訓練を行ってき
た。
Allaiの市場の、北方にある店を経営するDelawar Khanさんは、他の人より先を行っ
ているようだ。彼は携帯電話の販売を始めた。それは最近やっと、この地域で使用可
能となったものだ。毎日約250人の人が店を訪れます。ただ一つだけ問題があるので
す。非常にたくさんの人が電話をかけるため、回線がいつもマヒするのです。と、
Khan氏は語ってくれた。
情報源:The Christian Science Monitor
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バングラデシュ:寒波 OCHA状況報告書 NO.1

この報告書はOCHAのアジア・太平洋地域事務所から受け取った情報に基づいている。
状況
1.バングラデシュは、現在、今シーズン初めての寒波を経験している。Thakurgaon,、
Sherpur 、Nilphamariの3箇所の北部地区で、最低気温は1月4日現在5℃を記録した。
伝えられるところによると、38年間での最低である。以下の地区のほとんどは、寒波に
よって被害を受けている。Panchagarh, Thakurgaon, Dinajpur, Nilphamari, Lamonirhat,
Gaibandha, Kurigram, Rangpur, Joypurhat, Bogra, Chapainowabganj, Serajganj, Rajshahi,
Pabna, Mymensingh, Jamalpur, Kishorganj, Sherpur, Gazipur, Shariatpur, Rajbari,
Gopalganj, Jhalokathi, Khulna, Brahmanbaria, Sylhet, Moulavibazar and Sunamganj.
2.寒波に関する疾病のために、1月初頭以来、死亡者は130人を超え、毎日増え続けている。
10万人を超える人々が被害を被った。
3.寒波は、生計と作物への被害、コミュニケーションの断絶、特に、子供たちと老人へ影響する
寒さによる疾病の広がり、という点で、苦しみと弱まりを加速させる。貧困と主流から排斥された
人びとの日々の暮らしは、人びとがひどく身動きを取れなくされ、そして、彼らが仕事へ行くことを
不可能にする。貧困、ストリート・チルドレン、女性、老人の苦しみの程度は高く、彼らは温かい
衣服と適切な食料摂取量をえる余裕がない。異なった川でのフェリーと船の動きも又、川の航路
が濃霧におおわれて以来、断絶されている。
4.寒波は、芋、小麦、豆類、野菜、他床などの冬の作物にも悪影響を与えそうである。付随して、
主流から排斥された貧しい農場主らと小作人達は、彼らの生活と、生計への長期間の不利益な
結果に投資したものを失うことを恐れている。
5.バングラデシュの気象台は、・・・(原文未完成)の第3週と第4週の間に、中程度か厳しい
寒期間がさらに2度国を襲うことを予期している。
国家と国際的な反応
6.その状況の重大さを認識するために、バングラデシュの政府と、多くの地方と国際NGOと
機関が、被害を被った住民の窮地に立ち向かうための行動をとった。
7.緊急援助と復興一括法案が供給された。バングラデシュ政府は今までのところ、北部地区の
寒さに襲われた貧困の地域に、約7万5,000の毛布を配布した。付け加えて、様々な政府機関が、
首都の異なった場所の家のない貧しい人々、ストリート・チルドレン達に、毛布を配布している。
8.国際開発計画災害援助緊急基金は、被害を受けた住民の必要なものへ応じるために、
連続加熱炉1万5,000を配った。この活動は、1ヶ月以上にわたって実施される見込みで
2月までに、完全に終わるだろう。
9.次の寒波が予測されたので、UNDPは、被害を受けた地方(Dinajpur, Kurigram, Rajshahi,
Bogra, Sirajgonj, Pabna, Sunamgonj, Satkhira, Faridpur, and Jhenaidah)の10箇所以上の地区に、
温かい衣類を供給することによって、国の反応努力を補足する計画をもった。UNDPによって
要求され、OCHAによって承認された5万米ドルの緊急支援で、支援物の迅速な配布のために、
バングラデシュ国家の偵察兵、バングラデシュ国家警察学校生、ハンディキャップ・インター
ナショナルと予め資格を与えられたNGOのようなパートナーとの協力で、UNDPは、被害を受け
た地域に温かい衣類を提供し続けるだろう。
10.寒波の被害者らは、ドナー達から、今までに、40万5,000バングラデシュ・タカを受け取った。
これらの支援物資金は、バングラデシュ国家偵察兵とハンディキャップ・インターナショナルに
よって、4箇所の地区に配布されている。
11.他のNGOや機関は、温かい衣類も配布している。RDRS,イスラム支援、CAREバングラ
デシュ、バングラデシュ赤新月社及び国際赤十字赤新月社連盟(IFRC)、Oxfam、Concern、
UBINIG、WFP、CCDBとBRACといった団体である。
12.ターゲットとされる主要な受益者は、被害を受けた地区の女性、子供たち、老人である。
特に、寒波の間、戸外に暮らして苦闘している人々である。衣類の種類は、女性のショール、
女性、子供、男性用セーター、帽子、毛布、温かい靴下などである。
情報源:UNOCHA
原文URL:reliefweb.int
*著作権は情報源に帰属します。

スリランカ:洪水と地すべりの情報 広報 NO.1

国際赤十字・赤新月社連盟の任務は、人道の力を結集することによって、弱い立場の人々の
生活を改善することである。連盟は、世界で最も大規模な人道主義の団体であり、何百万人と
いうボランティアの人びとが、185カ国で活動している。
要約
この広報は、あくまでも参考情報として利用していただくために発行されており、現在入手可能な
情報を反映している。連盟は資金、もしくは、今回この活動のために、援助者からの他の支援を
求めていない。
2007年1月半ば、北東季節風によってもたらされた豪雨は、スリランカのいくつかの地区で、
深刻な洪水と地すべりという結果をもたらした。国の災害管理センターは、今までに18人が死亡し、
約25,000人もの多くの人々が、極度の悪天候によって被害を被ったと発表した。
豪雨に襲われた、2つの劣悪な地区は、ハムバントタとヌワラ・エリヤである。2007年1月の
豪雨は、2006年12月にすでに洪水が襲ったこの地方に、さらなる被害をもたらした。
情報は、現在の被害が、2006年12月に報告されたものを上回っていると示した。
状況
今シーズン、北東部季節風雨は、スリランカのいくつかの場所で、人間の暮らしと、農産物への
被害をもたらした。これは、前年の季節風と比べて、異常である。季節風の状態と季節風の流れ
の妨害の結合は、特に、スリランカの中央と南部地方にわたり、豪雨を引き起こした。そして、
深刻な地すべりと洪水を引き起こした。中央、南部、東部地区の中で、特に、ヌワラ・エリヤと
ハムバントタ地区は、被害を被った。国の災害管理センターは、報告日の前の週の間に、
90,000人がこの豪雨によって被害を受け、18人が亡くなり、約25,000人が、彼らの住居からの
退去を強いられた、と報告している。
地すべりによってもたらされた18人の死は、ヌワラ・エリヤ地区から報告された。地すべりは、
18,383人に、住居からの一時的な退去を強いた。国の中央高地に住む、地すべりによって
被害を受けた、もう2000人は、現在、救援物資の供給を遮断されている。
ヌワラ・エリヤ地区は、その高い海抜(海抜1,990メートル)のため、絶えまない、最も高い
年間平均降雨量がある。
ハンバトタ地区での2007年1月10日から起こっている豪雨は、小川と河川の土手が決壊し、
灌漑用の貯水池が氾濫したので、深刻な洪水を引き起こした。1月13日、この最悪の状況の
中で、5,815人は異なった地区の場所に設置された、避難キャンプに移らされた。
さらに、2006年12月、ハムバントタ地区では、激しい降雨によってひどく被害を受けた。貯水
タンクと貯水池は氾濫し、それは、この地域で、深刻な洪水を引き起こす結果となった。1,000人
近い人々は、去年の終わりに、7箇所のキャンプの中で、その地区の学校とコミュニティーセン
ターに設置された避難所に移らなければいけなかった。2007年1月の豪雨は、以前に洪水で
悩まされている地区へ、さらなる被害をもたらした。
ハムバントタの平坦な地形は、自然に洪水が起こる傾向がある。高地からの川が、この国の乾燥
地帯に位置するこの地区で出合うためである。このためこの地域では、降雨がないときでさえ
鉄砲水が起こる。
ハムバントタでは、井戸とトイレのような水と衛生施設が、ここ最近の2度の洪水事故によって、
ひどく被害を受けた。井戸は、被害を受けた地域で最も重要な飲み水としての資源であり、
緊急に浄化される必要がある。
他の地区での今回の状況はそれほど深刻ではない。アンパラ地区の政府代理人は、この地区で、
約4,000人が洪水による被害を受けたと報告した。これは、2007年1月16日に、その最悪の数字に
達した。被害を受けた人びとのための緊急に要する必需品は、政府によってあてがわれ、
人道主義団体からのさらなる供給支援は、要求されない。
情報源:国際赤十字・赤新月社連盟
原文URL: reliefweb.int
*著作権は情報源に帰属します。

インドの津波被害者の女性達が生活のために腎臓を売る

ニューデリー(DPA):月曜日のニュースによると、2004年12月の津波の影響により、貧しい
暮らしを余儀なくされたインド女性達は、生活のために腎臓を売っているということだ。
地域税務官による質問の時に、Tsunami Nagar (仮設住宅)のおよそ35人の女性が
腎臓を売っていることが判明した。」と、南タミル・ナードゥ州ティルヴァッルール郡の職員の
Ranvir Prasad はインディアン・エクスプレス紙で述べた。
Prasad 氏は、地域公務員の MS Sangeetha 氏が Eranavur というタミル・ナードゥの州都チェンナイ
から7キロのところにある仮設住宅で16人の女性と話しところ、彼女たちは、仲介人に腎臓を売った
と語った。仲介をした中年男性達は、臓器を取り除く手術をするために女性達をチェンナイやマドゥライ
のような都市に連れて行った。
「チェンナイ警察は臓器仲介人や勧誘者に気づかれないよう、極秘に捜査を開始した。」とPrasad 氏
は述べた。
女性たちは、腎臓一つにつき最高10万ルピー(2,256ドル)と言われ、実際は半分以下しか支払われな
いことも多く、不十分な術後手当てのために病気になったケースもあるとPTIニュースは、匿名職員の
証言を伝えた。
女性たちは、他に生きる手段がなかったので、腎臓を売らざるをなかったのだとSangeetha 氏 に語っ
た。
彼女たちは、建てられた仮設住宅は海から遠すぎて、以前のように海辺で魚を売れないのだと言った。
男性たちもまた、同じ理由で漁をやめ、飲んだくれており、家族の借金を返し家計を成り立たせるため
に女性たちが圧迫されている。
タミル・ナードゥ漁師協会のリーダーである、Maria Selvam はこう言う。「以前は、1人か2人が臓器を
売っていたが、今は毎週およそ2人が腎臓を売っている。」
タミル・ナードゥの特別復興委員が日曜日に緊急会議を開き、津波被害者のための永久的な住宅の
建設と割り当ての迅速化を決議したとPrasad 氏は述べた。
2004年12月の津波のために、タミル・ナードゥでは7,996人ガ死亡し3万5000人以上がホームレスと
なった。最近、州政府より出された情報によると、約3万7000軒の恒久住宅が生存者のために建設
予定なのだそうだ。
公式の推定によると、インドの海岸地域で津波のために1万749人が死亡し、百万人がホームレスと
なった。
情報源:Deutsche Presse Agentur (DPA)
原文URL:reliefweb.int
*著作権は情報源に帰属します。