インドネシア:津波から2年

Pak Tarmidji さんの今
45歳のPak Tarmidjiさんの生活は、2004年の津波以来、取り戻す事が出来ないくらい変わって
しまいました。最愛の妻Ibu Sulistinは、彼が必死に一本の木にしがみついていた時、大波によって
まさに一瞬の内に、彼の手から運び去られてしまったのです。彼は今、一人で子供達を育ててい
ます。けれど、長年漁師として生計を立てていた彼が、今は海に戻る事がどうしてもできません。
Pak Tarmidjiさんはインドネシアのアチェ地区のGlee Bruek村に住んでいます。以前は1,100人
以上の人口がありましたが、津波で800人以上の死者がでました。今、2年が経って、村の生活
はゆっくりと改善されつつあります。それはアメリケア(AmeriCares)が出資し、協同者である
Project Concern International(PCI)によって実践されている、上下水道整備プロジェクトや、
生計支援プログラムによるところもあるのでしょう。
2006年4月よりアメリケアとPCIは、Glee BruekとLhoongの小地区である周辺の3ヶ村に、衛生
的な水を供給するプロジェクトに取り組んでいます。Pak Tarmidjiさんも言うように、津波以前から、
この地域における飲料水や生活用水は、常に問題となっていました。アメリケアの支援を得て、
PCIは現在4本の水道管を建設中です。あと数週間で完成しますが、そうすると全体で4,822人
の人々に供給する事が出来ます。
すでにPak Tarmidjiさんは、このプロジェクトの恩恵を受けています。彼は同じ村の仲間達から、こ
のClean Water Infrastructure Projectの地区代表に選ばれました。この事で彼は新たな任務と共
に、新たな生計を得る事が出来ました。彼はこの試みが自分達の地域にもたらす変化を、心の底
から待ち望んでいます。
“私は、今だに強いトラウマの為、漁に出る事が出来ません。まだ心の準備が出来ないのです。”
と、Pak Tarmidjiさんは言います。“でも今は、PCIやアメリケアと共に多くの事業に参加しています。
私はその事にとても感謝しています。特に衛生的な水の供給に。それは、私たちにとって本当に
長年の夢だったのですから。”
これはインドネシアやスリランカで、人々を津波被害から復興させるべく、アメリケアが行っている
取り組みの、ほんの一例にすぎません。
情報源:AmeriCares Foundation
原文URL:reliefweb.int
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