イギリス赤十字・最高責任者のニック・ヤング氏は、6月に北朝鮮を訪問し、ヨンチョン列車爆発事故後の赤十字による救援活動を視察した。
今年初め北朝鮮ヨンチョンを揺るがした列車爆発事故後に、赤十字チームは大規模な救援活動を組織した。最高責任者のニック・ヤング氏は、6月に北朝鮮を訪問した際に、自分が目にしたものに感動した。
ニック氏は、「赤十字のチームはすばらし仕事をした。彼らは、負傷者の介護にあたり、赤十字救援倉庫から毛布、食料、水、防水シートといった救援物資を持ち込み、物品や医薬品を配給し、行方不明家族の捜索の援助にあたった」と述べた。
4月の災害はヨンチョンに壊滅的な影響を与え、中心部には何もなくなり、主要な学校は破壊され、水道や電気のシステムは切断された。爆発直後、400人の地元の赤十字のボランティアチームが、2000人の負傷者や爆発で家を失った2000家族の援助にあたった。
ニック氏は「復興の仕事は今、始まった。そして、数千人の労働者たちが数マイル離れた周囲から、つるはしやシャベルを持ち救助にやって来た。そこには現代的な掘削機や建設機器は見当たらないが、そのかわりに、労働者たちは、スピーカーから流れる元気付けの音楽や励ましのスピーチに合わせて、地面を掘っていた」と説明した。
ニック氏は赤十字リーダーの代表団の一員として北朝鮮を訪問した。救援活動の査察以外に、そのチームは朝鮮民主主義人民共和国赤十字の災害対応能力を強化し、そしてその社会主義国家と韓国赤十字の間の連結を強めようと努めた。
この訪問は励みになるものであった。ニック氏は「私が最も感動したことは、赤十字の同僚やボランティアおよびスタッフがすばらしい誇りを持っていることだ。彼らは自国に
おける自分たちの必要性を認識しながらも、北朝鮮において共同体意識やチームワークが強化され広まっていることを感じ、喜んでいる」と述べた。
現在、赤十字は北朝鮮の16州のうち5州で活動しているが、他の自治体に拡大しようと努めている。赤十字はこれらの自治体において、医薬品の60パーセント、基本的な医療設備・給水ポンプ及び給水タンクの多くを供給している。
原文URL:http://www.reliefweb.int
情報源:イギリス赤十字
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