麻薬はアフガニスタンの治安をおびやかす、大きな脅威であると安全保障理事会が警告

アヘン栽培が、アフガニスタンにおける法律、治安、経済開発の規範を危うくするかも知れないという懸念を重視し、本日、国連安全保障理事会は、ベルリンで先週、開催された復興会議の結果を踏まえて、不法な麻薬生産と闘うための、さらなる国際的な努力を求めた。
今月のローテーション制の議長職を務めるGunter Pleugerドイツ国連大使により読み上げられた大統領声明によると、理事会は、アフガニスタンにおける短期間以上の優先事項の概要をまとめたベルリン宣言を支持した。
この宣言には、武装グループの武装解除や動員解除、そして、9月に予定されている大統領選挙と下院選挙を、首尾よく開催させる内容が盛り込まれている。
アフガニスタン復興に向けて、先月から2007年3月までの間に、82億ドルの国際的支援を行うという内容のベルリン宣言を、理事会は歓迎した。
しかし、理事会は、麻薬がアフガニスタンの治安維持に対する最も大きな脅威の一つであると認めた。
アフガニスタンは世界でも有数のアヘン生産地である。
農民達が生計を立てるために、アヘン栽培に再び関わることのないよう、理事会は経済的な代替案を求めていると、Pleuger氏は語った。
また、近隣諸国は麻薬輸送ルートを妨害したり、遮断するよう、もっと協力すべきだと、付け加えた。
「アフガニスタンは、この問題と取り組むための、人的、財政的援助を必要としている」とPleuger大使は語った。
これに先立ち、平和維持活動担当事務次長であるJean-Marie Guehenno氏は、理事会に対し、ベルリン会議は目ざましい成功をおさめ、アフガニスタン大統領ハミド・カルザイ氏の統率力に世界的な信頼が寄せられたと、その概要を語った。
しかし、アフガニスタンにおける平和と安定への道のりには、経済開発、麻薬産業、治安の安定といった「手ごわい」課題がつきまとっている、とも述べた。
「アフガニスタンの大多数の人々は、選挙には、まず何よりも、武装解除が必要なことを確信している」と9月に予定されている投票に関連して、Guehenno氏は語った。
そして、アフガニスタンに新たに創設された国軍への国際安全支援が重要である、と付け加えた。
Guehenno氏によると、麻薬経済を撤去するには、2002年のアフガニスタンの歳入の半分以上という多額の費用を要するとのことである。
「この流れを元に戻すには、共同の努力と忍耐を必要とするだろう。しかし、麻薬根絶運動の最前線におけるアフガニスタン政府の当面の努力もまた、支持されるに違いない」
原文URL:http://www.reliefweb.int
情報源:国際連合ニュースサービス
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