1年のこの時期、イラン中の殆どの子供達は学校へ戻っている中、最近までバムの同じ年頃の子供達は、地面に落ちている瓦礫や上から落ちてくるレンガでけがをする危険にさらされながら、崩れた建物の間をさ迷い歩きながら監督なしに一日を過ごしていたものだった。
しかし地元のパートナーの協力と地元当局の支持を得て、ワールドビジョンのターゲットを絞った救援活動はこれらの子供達の生活に好ましい影響を与えている。
イランとトルコの赤新月社や地元のNGOであるMehr Vistaのキャンプの管理者達と協同で、Carol Tomsが率いる児童保護チームは子どものためのスペースを設置し、おもちゃやゲームや文房具などの入った活動ボックスをそこに備えることができた。1200人以上の子供達が非公式の教育に参加する機会を与えられ、日常の生活に戻っていくよう力づけている。
子どものためのスペースは仕掛けや双方向型のビデオゲームなどのあるたいそうなものではない。ワールドビジョンインターナショナルの地域副総裁であるDave Robinsonが最近訪れたそのスペースは、地震で家を失ったおよそ145の家族が住むキャンプの中にある。Mehr Vistaの監督のもと、質素だが色とりどりに飾られたそのスペースは、2才から12才までの約50人の子供達に安全な場所を提供している。
「外の瓦礫や残骸とは対照的にこのテントは喜びと命の場所です。私達がそこで子供達の先生であるMitra Khoubyarと話をしていた時、それぞれ地震で足にひどいけがをした10才と12才と14才の3人の少女達がテントに入って来ました。彼女達の微笑みは両親を失ったという悲劇を隠していました。彼女たちは年下の子供達にこのテントの使い方を教えてあげたり、自分たちは本を借りていることなどを私達に話しました。このテントは子供達にとっての天国です。彼らが安全を感じ、支えとなってくれる大人と話すことができ、活動に参加する場所です。ワールドビジョンがこのような活動を通して子供達が正常な生活に戻り始めることができるようにしてきたことを私はとても嬉しく思います。」とRobinsonは言った。
子供達はすでに改善の兆しを示しているとKhoubyarは言う。
「私たちは子どもたちに家のテントを出てここの活動に参加するよう一生懸命呼びかけている。通っている子供達は本当に楽しんでいて、通い始めたときよりも幸せそうで落ち着いてきたようにみえる。」
このキャンプの活動は、人生を激変させた12月26日の地震、子供達の日常と安定の回復を支援するためのワールドビジョンによるより大きな活動の一部であると(ワールドビジョン児童保護事務所の)Carol Tomsは言っている。
主にテントではあるが、10ヶ所の子どものためのスペースが学校とキャンプの中に建てられ、数週間の内にもうひとつが設置される。子供達と先生達の準備ができたら正規の授業に戻っていく。
「活動に参加して楽しんでいる子供達を見るととても勇気づけられます。それは特に家族が窮屈な状態でテント暮らしをしているので、両親にとってもすばらしいことです。活動に参加している間は子供達が安全で幸福であると彼らはわかっているからです。」とTomsは言った。
原文URL:http://www.reliefweb.int
情報源:ワールドビジョン
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