砂漠では、きれいな水へのアクセスが生と死を分けうる。オアシスの都市バムでは、安全な水は十分にあるがそれを必要とする人々に届けることは困難である。
「バムの水は良質です」と救援活動のためスペイン赤十字社から配置された水と公衆衛生のエンジニアであるSara Escudero は話す。水源は地下200メートルにあるので、災害によって汚染されていなかった。
「問題は地震によって、この都市の水供給システムが全て破壊されたことです。そのことにより、消費者に水が届いたときには、その質が影響を受ける可能性があるのです。」と彼女は強調する。
救援活動開始から、イラン赤新月社はボトル詰めの水を配給し、各所に水のタンクを配置してきた。
ウォータートラック
地震直後、通常のシステムから水にアクセスできたのは人口の20パーセントだけであった。飲料には適していなかったものの、洗濯や掃除に使うことができた。
現在ほぼ半分の水が通常のシステムを通じて利用できる。残りに関しては、大部分がイランの他の地域から配送されたウォータートラックによって供給されなければならない。一旦トラックが去ると、貯蔵タンクによって都市に供給する必要がある。
このことを考慮して、さらに汚染の危険のため、IFRCはオーストリア、フランス、ドイツ、スペイン、スイスの赤十字社の水・公衆衛生緊急対応部隊を配置した。これらの部隊は災害から48時間以内に配置された。
その活動の主な目的のうち達成したものとして、欧州連合人道事務所の資金援助で設立され、新たに建設された赤十字社・赤新月社病院へとドイツと日本の赤十字社によって設立された他の2つの医療クリニックへの水供給であった。
「病院や医院において、医療スタッフが器具を洗い、医療行為が行えるよう、水は最良の状態でなければなりません。」と、バムの国際連盟医療コーディネーターのRichard Munz医師は話す。
これら医療施設が設置されてきて以来、千人以上もの患者が救われてきた。
下痢
赤十字社・赤新月社の活動はまた、イラン赤新月社が運営するキャンプへ水を供給することである。キャンプでは、8万のホームレスのうち、冬過ごす住居がない人々へ援助を提供する。
これまでは、主に寒い気候と都市内で利用できる水の質のために、流行病は生じないできた。「幸せなことに、これまでに我々が見た水に関する病気は下痢だけであり、このような状況下では通常のことです。
しかし、私たちは起こりうるあらゆる緊急事態に対して備えています。」とMunzは話す。国連は都市のトイレ不足が重大な健康問題を引き起こしうると、警告してきた。
原文URL:http://www.reliefweb.int
情報源:国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)
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