中国のNGO、成長に苦闘

情報源: The Christian Science Monitor
北京―
 四川地震から二ヶ月。中国の非公式な非政府組織ははどこに立ち位置を定めているのだろうか?
 緊急支援を行ったボランティア団体が広範囲で賞賛を得た二ヶ月後、現場の期待とは裏腹に、政府は彼らに対する制限政策を調整していない。
 ともあれ、多くの団体は震災支援を続けており、四川省の州都、成都にオフィスを開設している。
 しかし、今のNGOの主な困難は、政府が彼らの成長を阻んでいることが原因ではないという者がいる。原因は、彼らがどう成長すればいいのかわからないことにあるというのだ。
 「NGOにとっての最も大きな問題は、現場内部から起こっています。能力や手法が不足しているのです。」と、北京に基盤を措くフイゼレンボランティア開発センター長のツァイ・ヤンはいう。「現場で働いている人々は、プロではありません。」
 
 震災の支援においては、ボランティアの仕事内容がしばしば重なったり、衝突したりしていた。悲劇の大きさに加え、多くの人々はどう支援すればいいのか分からなかったため、コーディネートは困難であった。
 ツァン・ウェイ氏は「これが意味するのは、あるところでは供給過剰である一方、多くの需要が満たされることがなかったということです。」という。
 彼は薬の供給がほとんどない中、水のケースをどんどん届ける人々を覚えている。「何処に行っても水のボトルを持って挨拶をする人がいました。」と氏は言う。
 
 さらに氏は、「訓練されていないボランティアは問題を悪化させることもあります。」とつけ加える。「例えば、ある人は怯える子どもに対して悲しみを隠して勇気を出すようにカウンセリングする一方、ある人は彼に泣くことを奨励するのです。」
 ノウハウの欠如は、資金集めのみならず、組織がオープンであることを妨げる。多くのNGOは理念を持たず、寄付金をどのように使用したのかを追跡しないという事態も起こっている。
 
 しかしながら次第により多くのNGOが国際基準を採用するようになってきた。国際コミュニティは中国のNGOがよりプロフェッショナルとなれるように支援することが必要である。中国のNGOにとってはサービスを向上し、次第にそれを世界の他の地域に広げていくことが責務であるのだ。