【6月23日/ニューヨーク】インドネシア・ジャワ島で発生し、ジョクジャカルタ州のバントゥル県及び中部ジャワ州のクラテン県に甚大な被害をもたらした地震から4週間が経った。被害は、当初想定されていたより深刻であることが明らかになっている。とりわけ住宅の被害がひどい。
少なくとも100万人が家を失い、再建には最低2年かかると言われている。30万人以上に仮設住宅を提供するため、さらなる財源が必要である。政府と人道支援団体は、これまで10万6千枚の防水シートとテントを配布した。しかし現時点の推定では、家を失った人のうち、7月末までに緊急の住宅支援を受けられる人は48%しかいない。
さらに、インドネシア政府と世界食糧計画(WFP)、そして協力団体は6千トンを超える食料を170万人以上の人々に配布してきた。しかし、安定した資金的貢献が不足しているため、WFPからの配布は7月末までしか決定されていない。迅速に新たな出資が行われなければ、女性や子どもといった弱い立場にある人々に対する食糧支援が大幅に減少するであろう。
もうひとつの優先事項は水と衛生の分野である。仮設トイレや清潔な井戸の建設を迅速化したり、衛生キットを配布し、被災地で注意を喚起するために、さらなる支援が必要とされている。保健・医療分野では、重症者及び傷が細菌感染した患者の治療が継続されており、依然として重要な課題である。患者の多くは退院したが、なかには医療機関へのアクセスが困難なほど遠く離れた家まで帰った人もかなりいる。現在治療中の患者のうち最大60%が、地震のストレスによる多くの症状を伴っており、日常的な健康問題に苦しんでいる。医薬品・医療機器購入のための追加支援が死活問題である。
教育面では、7月半ばから新学期が始まることになっているが、地震で1800校以上が損傷、あるいは倒壊した。仮設の教育スペースでは、学校用のテントと十分な上下水設備に加えて、300あまりの小学校への基礎的教材が緊急に必要とされている。仮設の学校は、テント学校と恒久的な建物の建設との間のギャップを埋めることを求められている。
概して、国の地震への対応は迅速であった。それはとりわけ、すでにムラピ火山に注目が集まっており、資源が集中していたからである。政府の、国家・州・県当局は国際社会の支援を受け、現場における緊急対応の調整に先導的役割を果たした。しかし、国連国別チームがまとめた緊急対応計画では、救援活動のために1億300万ドルあまりが要求されたのに対して、実際はわずか2300万ドル、つまり23%以下の拠出が公約されているにすぎない。
情報源:UNOCHA
原文URL:reliefweb.int
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