国連児童基金(UNICEF ユニセフ)はアフガニスタンにおける子どもの兵士の動員解除が進展してきていると発表した。この活動は国内の8,000人ともみられる子供の兵士を対象としている。
アフガニスタンの過去23年間の戦争中、何千人もの子供達が軍閥や攻争に利用されてきた。そのうちの数百人が確認されているが、北部の町クンドゥズの4つの地区では2月始めに動員解除計画が始まってから約150人が動員解除された。「既にこの1週間でクンドゥズの4つ以上の地区から500人以上の若者達が投降したことは非常に前向きなことだ」とユニセフの報道官Edward CarwardineはIRINに語った。
子どもの兵士の動員解除の取り組みは、10万人以上の元兵士を対象とした国連が支援している軍縮動員解除および再統合(DDR)の計画と平行して行っている。
ユニセフは協力団体と共に、元こども兵が教育を受け、兵士としての生活と代わる生き方のための機会を創出するための、地域社会を基盤とした社会復帰計画に取り掛かっている。
動員解除された子供達は全員健康診断、心理テストを受け、地雷の危険、麻薬の乱用、HIV/AIDの防止や基本的な衛生教育に関する勉強会に参加したとユニセフは言った。「それに加え、それぞれの子供は市民としての責任を誓う誓約書に署名し、個人の身分証明番号を発行された。」とCarwardineは言った。
動員解除された子供達は全てHIVと性感染症の任意の検査を受けるよう機会を与えられたとユニセフは言った。
ユニセフによるとこの動員解除に参加できる要件として、子ども兵が正式な指令系統があり上官がいる軍隊組織にいたことがあるかまだ所属しており、所属部隊の任務に直接関係した活動に関わっていたいうことが必要である。「このプログラムは一般の若者達を対象にしていない。指揮組織のある戦闘部隊と何らかの関わりがあった者でなければ参加できない。」とCarwardineは言った。
これは新しい取り組みであるため、現地の実施団体は様々な困難に直面している。クンドゥズからやって来たある実施団体のスタッフは、地元の指揮官は非戦闘員の子供や資格のない人々をチームに引き合わせて参加資格認証の取り組みから利益を得ようとしていると、匿名を希望してIRINに語った。
「指揮官達は数百人もの子供達を紹介してきた。その多くは軍隊組織に所属していないし、したこともない。司令官達は「我々は奨励金を支払っているとでも思っているようだ。」と彼は言った。こうした子どもの多くが国連が支援するこの取り組みに関わろうとする地元の指揮官たちと直接的あるいは間接的な関係を持っているので、誰が資格のある未成年の子どもなのか確認するのは難しいと言及した。
18才以上であったり、以前の子ども兵の定義にあわないという理由で、動員解除の計画からおよそ90人の人々が除外されたとユニセフは言った。
アフガニスタンには総計8,000人の元子ども兵がいる彼らの多くはすでにこの数年間の内に非公式には戦闘部隊から離れているとユニセフは見積もっている。「彼らは皆、市民生活に完全に社会復帰するための差し迫った援助を必要としている。特に教育や持続可能な所得創出の分野において。」とユニセフの報道官は言った。
原文URL:http://www.reliefweb.int
情報源:国連人道問題調整事務所 統合地域情報ネットワーク
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