この報告書はメディアのみならずハノイ市にある国連常駐コーディネーター(UNRC)事務所を通じて提供された情報をもとにしたものである。
災害とその被害
1. 11月12日以降、中央ベトナムで集中豪雨があり、Bin Dinhm Khanh Hoa, Ninh Thaun, Phu Yen, Quang Narmの各県で大規模な洪水と地滑りが発生した。これらの洪水によって10月中旬以降の総死者数は100人を越えた。さらに北北西に向かっている台風Nepartakが洪水の被害を受けたばかりの地方に影響を及ぼす可能性もある。
2.洪水による先週の犠牲者及び、被害は次ぎの通りである。
・Quang Nam: 死者24名、浸水13500戸
・Bing Ding県:死者10名、倒壊484戸
・Phu Yen県:死者7名、水田浸水4,000ヘクタール、作物被害13,597ヘクタール
・Khang Hoa県:死者9名、水田浸水1,627ヘクタール、作物被害1,570ヘクタール
・Dac Lac県:死者1名、水田浸水1,044ヘクタール、作物被害2,059ヘクタール
・Ninh Thuan県:死者10名、浸水23,000戸、倒壊1,200戸、水田浸水16,561ヘクタール、作物被害19,736ヘクタール、経済的被害およそ1千80万アメリカドル
合計すると、死者、61名、負傷者34名、浸水37,072戸、倒壊1,776名、水田浸水被害16,561ヘクタール、作物の被害19,736ヘクタール、経済損失被害は2千4百1千万アメリカドルに達するとみられる。
国内対応
3. 農務省は被災地域に対し先週の洪水の被害からの復旧措置をとるよう指示した。Ninh Thuan県では県は政府に緊急援助として米1,100トンを要請した。県はすでに貯蔵米850トンを開放して、被災者の救済と来年植える作物の苗木代50%を負担するため31億ベトナムドン(20万ドル)を与えていた。さらに一人当たり30キロの米も支給する予定である。Binh Dinh県は被災者を援助するため1億6千7百万ベトナムドン(10,774ドル)をすでに費やした。又1人当たり30キロの米も支給される。
4. 台風Nepartakに、洪水・豪雨制御中央委員会(CCFSC)は中央ベトナムの全県にに対し人々を仮設に避難させ、子どもたちを安全な場所に移動するよう指示した。漁船は海にでることは禁止された。軍人たちは被災者救援のため危険性の高い地域に派遣された。
国際的対応
5. 先月の洪水による被害に対して、オーストラリア国際開発局(AusAID)は、Quang Ngai県の200以上の倒壊家屋の早急な普及のためにUNDPとCatholic Relief Service(CRS)を通じて143,000ドルの援助を約束した。ニュージーランド国際開発局(NZAID)はBinh Dinh県の農家に対し米と野菜の種、6千ドル分をCARE International と国際食糧農業機関(FAO)を通じて援助すると発表した。
6. 先週の洪水被害については、UNICEFとCARE ベトナムのスタッフで構成された共同調査チーム(JET)がNinh Thuan県の被災地に派遣された。国連災害対策チーム(UNDMT)と政府がJATの調査結果と勧告を検討する。
7. 日本の神戸にある地域災害対応アドバイザーの国連人道問題調整事務所職員は現在ハノイで洪水と台風に関する情報を集め、UNDMTに助言した。OCHAはハノイのUNRC事務所と密接に連絡をとりあいながら監視をつづけ、新しい情報が入り次第提供する。
原文URL http://www.reliefweb.int