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No.82「丹波農業フィールドワーク第3回:学生の感想⑤」

CODE未来基金の丹波農業フィールドワークでは、若者が農業を通じて食やいのち、地域や世界を学ぶ事を実践しています。第3回は、稲刈りとサツマイモの収穫でした。暑い中、若者たちは、食を作る事の大切さや共同作業による助け合いの意味を学びました。参加した若者たちの感想を順次紹介していきます。今回は、社会人学生として防災・減災を学んでいる駒田大地さん(兵庫県立大学大学院博士前期課程)の感想です。

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【丹波農業プロジェクト 感想】
丹波農業プロジェクトに参加させていただいたことで、顔も名前も知らなくても、居住地が都市部と農村部で違いがあっても、年齢が違っても、農業を通じて人は繋がりを深めていけることを特に感じ取ることができました。
プロジェクト初日、現地の方々は私を受け入れてくれるのか少々不安に思っていましたが、最初の芋ほりから気軽に農作業の方法を教えていただき、作業に慣れてきたら世間話もしていただけるようになりました。私自身からも徐々に声を掛けられるようになっていったことから、農業という共同作業で交流が広がっていく感覚を得ました。これは日本と海外の繋がりも同様であり、世界共通で分かり合える農業を学んでおくことで、文化や言語が違えど繋がり合えるのだと思います。また、新型コロナウイルスの影響で人と人との直接交流が減少している中でも、農業は人と人のみならず、ムラとマチの繋がりを継続できるものであると感じています。今までは繋がりという言葉を抽象的に使うことが多かったですが、丹波農業プロジェクトにおいて「共通部分から無限に多角的に広がっていく」という1つの認識を持つことができ、貴重な機会だったと実感しています。

また、農業について直に感じたのは、農作物を取巻く一連のサイクルを最後まで理解することが重要であるということです。意見交換会でムラマチの方も仰っていましたが、種を植えて農作物を収穫することまでの経験が、本当の農業と食の大切さを知ることができるのだと思います。一緒に参加した学生は、5月に種を植える作業をして今回の収穫作業を行っていたことから、私と比べてより一層の理解を得られているのだろうと一緒に話をしながら感じました。そして、収穫だけで終わらず、消費者に食べてもらうまでのマーケティングを考えることが重要であり、コロナで厳しくなったもののムラマチの方々が考える機会を学生に提供されようとしていたことには感銘を受けました。1つの事象だけを経験して終えるのではなく、その一連のサイクルを捉えること、簡単なようで難しいことは現在のコロナ対応でも浮き彫りになっていると思います。

私は今年4月から社会人学生として学び始めましたが、それまでは地域イベントへの参加や社会貢献活動に興味を持ちながらも、結局は自身のことで精一杯になりながら日々の生活を送っていました。そのような私がいる反面、丹波農業プロジェクトにおけるムラマチの方々は大変な活力を持っておられました。その活力は農作業におけるパワフルさだけでなく、意見交換会でも特に感じることができました。
その1つとして、ムラマチの方が「10年後の社会はどうなっているか?」と学生に質問した際、私を筆頭に学生らは「分断」や「孤立」といったネガティブイメージを回答しましたが、ムラマチの方々は「ドローンが物を運べる未来がある。」といったポジティブイメージを持っておられました。丹波の恵みや風土がそうしているのか、それとも様々な時代を見て来られた人生経験なのか、どういったことが起因しているのかは分かりませんが、我々が持ち合わせていない活力であったと思います。振り返ると、ポジティブなことを言えない自分を省みてまたネガティブになっていますが、ムラマチの方々の姿勢を自分に取り入れて物事を考えていこうと思えるきっかけとなりました。ネガティブに考えること自体も大切な視点だと思うので、双方から物事を捉えていこうと思います。そして、こういった気付きを無駄にしないことを大切にしていきます。

【全体の感想】
一緒に活動した学生の方々を羨ましく、そして率直に「凄いな!」と感じました。社会貢献や自己研鑽を行うとともに、目の前の課題(今回はこども食堂)を何とかしたいという思いを吉椿さんらにぶつけている姿を目の当たりにし、私の大学時代が如何に行動力や想像力もなくフラフラしていたか、私がコロナ禍の中で大学生だった場合は更に何も活動していなかっただろうと、またもネガティブになりながら省みたこの1週間でした。今後、仕事やプライベートで自身の思ったとおりにならないことは出てきますが、大学時代の経験をもとに頑張って打破していってほしいなと、年齢は関係ないと言いながらも10歳以上歳が離れているので思ったところです。そして、山村くんのバイト先のお店にコロナがもう少し落ち着いたら行きたいと思っており、お酒が入れば私の口下手が少しは治るので色々と話がしたいなと思っています。感想の最後として、私は大学院に通うというきっかけがありましたが、きっかけもなく日常生活にもどかしさを感じながら日々淡々と暮らしているアラサー世代はたくさんいます。多感な学生時代から一定の時間が経ち、少々こなれてきて社会に順応し、結婚や出産といった転換期前の世代です。そういった親世代と子世代の中間世代こそ、ムラマチの活動等に参加していくことに大きな意義があると、CODE事務所訪問、ハイチ勉強会、今回の丹波農業プロジェクトを通して考えるに至りました。持続可能な社会を作り上げていくためには、地の利や地域の資源(人、物、情報)を活用して循環させていくことが重要であり、それは足元に転がっていることもあれば、少し足を伸ばせば気づけることもあると思います。
吉椿さんからお聞きしたネパールの住宅再建で、耐震という概念を現地の方々は知らなくても、地元の石を積み上げて壁にする手法は理解しており、その手法に耐震意味づけしてあげることで気づきを得てもらうというお話がとても印象的でした。言葉では言い表しにくいですが、これはきっかけや気づきのないアラサー世代の一部にも共通しているのではないでしょうか。私の身の回りの友人からでも内容を共有してみようと思っています。(駒田大地)

*CODE未来基金の活動は、皆さんのご寄付によって支えられています。形のくずれた丹波の有機野菜は、コロナで困窮している子どもたちや在日外国人留学生に学生自身によって届けられています。これはフードロス削減にもなっています。ぜひ若者の活動やコロナで困窮している人たちを支えてください。よろしくお願いいたします。(吉椿)
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郵便振替:00930-0-330579
加入者名:CODE
*通信欄に支援先を明記してください。(例:「未来基金」)
*募金全体の25%を上限として事務局運営・管理費に充てさせていただきます。
*クレジットカードをご利用の方は下記ページからご寄付いただけます。
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No.81「丹波農業フィールドワーク第3回:学生の感想④」

CODE未来基金の丹波農業フィールドワークでは、若者が農業を通じて食やいのち、地域や世界を学ぶ事を実践しています。
第3回は、稲刈りとサツマイモの収穫でした。暑い中、若者たちは、食を作る事の大切さや共同作業による助け合いの意味を学びました。参加した若者たちの感想を順次紹介していきます。
今回は、中国四川からの留学生で災害看護を学んでいる陶冶(タオイェ)さん(兵庫県立大学大学院博士課程)の感想です。

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今回は2度目のフィールドワークでした。前回のフィールドワークは主に田植えでした。数ヶ月前に植えた緑の田んぼと比べると、今では成熟しています。私たちの労働は有意義だったと感じています。家族や友達とフィールドワークの体験談をしたとき、みんなとても興味深く、農産物について学びたいと思っていました。
私はCODEフィールドワークに参加するのは、私の故郷である中国四川省の農業地域はよく地震や土砂崩れなどの災害により影響を受けているからです。災害被災者を支援することに興味があり、災害多発地域に住んで農業に従事している人々の生活をもっと知るうえ、看護師として何ができるのかを考えたいと思っています。

今回のフィールドワーク交流会で、ある丹波の先生は、農村では、食料と水は直接入手できるように、農村と都市のライフスタイルが異なるため、災害が農村と都市に与える影響が異なると教えてくれました。また、災害が中国と日本の農村住民に与える影響も異なるかもしれないということも知りました。 たとえば、私の故郷では、災害でけがをしていなくても、災害救援チームに医療援助を求めていく村人がたくさんいます。 これは、農村で医者に診てもらうのが不便なので、村人たちは高血圧や糖尿病などの慢性疾患に対する医療支援を受けたいからだと思っています。しかし、丹波の先生たちはとても元気で、体力も私たちのような学生に負けないと感心しています。ですから、交流会では、丹波の農民の先生たちはどうやって健康を保つかが気になります。答えは、毎日一生懸命働くということです。
このような毎日積極的に仕事をして生活する精神はみんなを強くする重要な原因だと思います。こうしたら、災害時にも積極的に対応できます。

また、農作業に参加することで、人々がどのようにつながっているかを知りました。研究報告には、災害後に人々が助け合うことは、コミュニティの再建と団結を促進できるという内容がよく見られます。この二日間、私はみんなと一緒にサツマイモを掘ったり、稲を収穫したり、夕食を作ったりしました……確かにみんなとの関係がより緊密になったような気がしました。日本語が下手で、コミュニケーションが難しいですが、みんなはとても親切だと感じれました。
いろいろ助けてくれてありがとうございます。留学生にとって、このような活動により、専門の異なる学生や地元の農民と交流するうえ、日本の人文社会をよりよく知ることもできるので、とても意味があると思います。(陶冶)

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ぜひ若者の活動やコロナで困窮している人たちを支えてください。よろしくお願いいたします。(吉椿)

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No.80「丹波農業フィールドワーク第3回:学生の感想③」

CODE未来基金の丹波農業フィールドワークでは、若者が農業を通じて食やいのち、地域や世界を学ぶ事を実践しています。
第3回は、稲刈りとサツマイモの収穫でした。暑い中、若者たちは、食を作る事の大切さや共同作業による助け合いの意味を学びました。参加した若者たちの感想を順次紹介していきます。
今回は大学院で防災・減災を学んでいる氏家里菜さん(兵庫県立大学大学院博士前期課程1年)の感想です。

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先日は農業フィールドワークに参加させていただき、本当にありがとうございました。CODEの事務所でお話を伺ったり、ハイチの勉強会に参加させていただいたり、今回農業にかかわらせていただいたりと、沢山お世話になりました。事務所で吉椿さんから海外支援に訪れた際にどのように現地の方と関わっていくのかを聞いた際、何度も通って世間話をしたりする中で少しずつ本音を聞いたりするとお聞きしていました。今回のフィールドワークでは、そのお話も生かせたらいいなと思っていたのですが、私自身うまくムラマチの方々含め皆さんと上手くコミュニケーションをとりお話が聞けたか今後の課題と感じる部分はありました。ですが現場に入る経験としても、とても勉強となる機会でした。また農業を通して、ムラマチの方々からお話を伺い多岐にわたる話を聞き、これらは今後の研究にも生かしていきたいと思います。

稲刈りやサツマイモ掘りを手作業ですべて行う経験し、とても多くの力が必要となることが分かりました。特に稲刈りは、鎌で刈り、稲を藁で束ねて、干すという行程があり、十数人で作業を行ってもとても時間のかかる作業でした。今は機械を使うことで少人数で広い土地で農業を行うことができるようになり、便利になったといえます。一方で機械化される前には人数が必要だったからこそ農業を通じて、地域の人、家族や親族との協働が行われ、つながりが保たれていたのではないかとも考えました。便利になればなるほど、助け合いがなくても生きられるため、いざ本当に人の力が必要となったときに頼ることができないという矛盾があると感じます。 今回ムラマチの皆さんが愛情込めて、大切に育てたお米やお野菜を収穫させていただいて、絶対美味しいしたくさんの方に食べてもらいたいなと思いました。きっと多くの農家さんは愛情込めて熱意をもって美味しい農作物を作ってくださっているのだと思います。それを消費者である私たちはどれだけ感じられているのか、ということをはっと思い出させられました。当たり前に口にしている食べ物がどこからやってきているのか、誰が何を使って作っているのか何も考えずに食べることは怖いことでもあり、思いを持ち作ってくださった方には申し訳ないことでもあると感じました。これを機に、農産食品だけでなく海産食品や畜産食品についても調べてみようと思いました。

ムラマチの方々のお話を聞く中で、その土地の文化や生活を知るということが、移住してきたりしたときに生活するうえでとても大切だとわかりました。そしてそうすることが気付けば、その土地の自然災害と上手く付き合っていくことにも繋がっているのだと思いました。昔の人々から受け継がれてきたことや自然が残っている場所を無くすことは簡単だけど、そこから教えてもらえることがあり、失う代償があるということは絶対に忘れてはいけないと思いました。
(氏家里菜)

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No.79 「丹波農業フィールドワーク第3回:学生の感想②」

CODE未来基金の丹波農業フィールドワークでは、若者が農業を通じて食やいのち、地域や世界を学ぶ事を実践しています。
第3回は、稲刈りとサツマイモの収穫でした。暑い中、若者たちは、食を作る事の大切さや共同作業による助け合いの意味を学びました。参加した若者たちの感想を順次紹介していきます。
自分の手で植えた稲を自分で刈る事を体験した黒瀬天孝(大阪大学1回生)の感想です。

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今回は2度目のフィールドワークで、7月の分を含めれば3度目の参加でした。5月に植えた稲を刈り、サツマイモを掘り、ようやく一巡することが出来ました。特に刈り取った稲を干す時、垂れた稲穂を見る度に「もうすぐこれがお米になるなあ」とわくわくしていました。自分で植えたものを自分で収穫する、貴重な経験が出来たと思います。ただし収穫までの約5ヶ月間、作物の維持を市島ファームの方々に任せっきりでした。この維持作業も農業の大部分を占めており、このおかげで私は収穫を体験出来ているのだと改めて実感しました。

ファームの方々との意見交換会で、前回は日本の農業そのものについて学び、今回は農業を通した共同体的な生活について話を伺いました。奥丹波に移住する前はご近所付き合いも少なく孤立した状態だったのが、移住後はいつも誰かが訪ねてくるようになっている。都市にいた頃より誘惑がないため服装などへのこだわりが減り、無駄な消費が少なくなった。会社勤めをしていた時より、何かを生み出している実感がある。このような話を聞く中で、普段都市に住んでいる私たちよりも、農業を介して人間の原点に近い状態にあるのではないかと思いました。
また「日役」という言葉を知りました。奥丹波では定期的に草刈りや水路の掃除を交代で行い、欠席すると罰金を課すルールが設けられているそうです。草刈りや水路の整備は、みんなが農業をする上で欠かせないからです。ただし近年はこういった共同体内でのルール共有が不十分で、それによって周囲と軋轢を生むこともあるそうです。
以前大学の講義で、かつての日本では各々が周囲と協力し、自らをも含めた共同体の活動を円滑にするため内部の秩序を維持してきたと学びました。この日役という言葉から共同体内の秩序維持の一端が見えた気がします。また構成員との情報共有こそが共同体の存続を左右するのではないかと思います。個人主義が主流になりつつある都市生活で、「ご近所付き合い」をいかに実現できるか。たとえそれが挨拶だけだとしても、いざという時の助け合いのために実践すべきではないでしょうか。

さらにCODEで現在計画中の子ども食堂への食育プロジェクトについても相談を行いました。「そもそもなぜこのプロジェクトを行うのか?」と尋ねられた際、少し回答に困りました。それまで曖昧な全体像のまま議論が進んでいたからです。改めて食育プロジェクトを行う意義を考えたとき、大前提は「食への関心を高める」ことでした。そこから私は子供たちに有機野菜を知り、食べてもらい、食の安全を少しでも考えてほしいと思っていました。一方同じCODEのメンバーからは、食への関心を高めることは同じでも、食物を作る手間や労力を知ってもらった上で、食の大切さを知ってもらいたいという考えもありました。
その上で、単発のミニレクチャーをして料理をする以外にも、プランターを用意して自分たちで食物を育てるのも良いのではないか、と市島ファームの方から言われました。今回の相談によってまずCODE内での考え方の違いを知ることができ、さらに具体的な目的を立てた上で審議することを覚えました。自分は子供たちに何を伝えたいか、何を考えてもらいたいかを改めて練り直す必要が出てきました。

今回私が学んだ、収穫までの一巡りや農村部の共同体維持、都市生活者に伝える食への関心などがCODE本来の目的である災害支援とどのように結びつくのか、海外の諸地域の生活も調べた上で支援の一助となるように考え続けていきます。
多くのことを学ばせてもらい、農業と国際協力に対する自分なりの関心を深めることが出来ました。ありがとうございました。
(黒瀬天孝)

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ぜひ若者の活動やコロナで困窮している人たちを支えてください。よろしくお願いいたします。(吉椿)

No.78「丹波農業フィールドワーク第3回:学生の感想①」

CODE未来基金の丹波農業フィールドワークでは、若者が農業を通じて食やいのち、地域や世界を学ぶ事を実践しています。
第3回は、稲刈りとサツマイモの収穫でした。暑い中、若者たちは、食を作る事の大切さや共同作業による助け合いの意味を学びました。
参加した若者たちの感想を順次紹介していきます。今回、初めて参加した勝川真凪さん(同志社大学3回生)の感想です。

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私が今回の農業フィールドワークに参加したいと思ったきっかけは、新型コロナウィルスです。大学にも行けず、毎日家に籠っている私に両親が産地直送の新鮮な野菜を食べさせてくれました。本当に新鮮な野菜を食べて、お腹だけでなく、心も満たされる感覚があり、食事についてもっと考えたいと思うようになりました。
なので今回の参加にあたって、食材がどのように誕生し、私達の元に届くのか知り、自分には何が出来るのか考えることをテーマとしました。

サツマイモ掘りでは、スコップの扱いに苦戦しました。サツマイモは土深く広く根を張っているため、慎重にしないと、サツマイモを切り取ってしまいます。私は最初これが出来ず、サツマイモを切り取ってしまいました。しかし、ムラマチの方々がまるで我が子のように「大きくなってる」「思ったよりも育った」と笑顔で語る様子を見て、傷つけちゃいけない大切なものだと思い、慎重に作業をしました。綺麗な形で掘り起こせた時は、大きくても小さくてもとても嬉しくて、もっとこの姿を見たいという気持ちになりました。

稲刈りは、一つ一つの工程を手作業で行ったのですが、稲が干され、風に靡かれている様子はとても美しく、感動しました。ムラマチの方が稲を家に飾るのだと嬉しそうにされている姿を見て、そこにいた全員がきっと同じ気持ちだったのだと思いました。そう考えると、初対面の人々が、稲刈りを通して、一つになれたように思い、人とのつながりを強く感じました。

この2つの体験を終えて、食材には生産者の方の想いが籠っているということを学びました。「いただきます」「ごちそうさま」は、食材に対してだけでなく、生産者の方に対する言葉でもあると改めて気付きました。食事を通して私達は、生産者の方とつながっているのだと思い、このつながりをもっと多くの人にも感じてほしいと考えるようになりました。そのためには、すべきことも課題もたくさんあります。そのための勉強をCODEやムラマチの方との活動を通してしていけたらと思います。今はまず、目の前の食事に対して感謝の気持ちを持って大切にしていきたいです。このような学びをさせて頂いた「ムラとマチの奥丹波」の皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。(勝川真凪)

*CODE未来基金の活動は、皆さんのご寄付によって支えられています。形のくずれた丹波の有機野菜は、コロナで困窮している子どもたちや在日外国人留学生に学生自身によって届けられています。これはフードロスの削減にもなっています。
ぜひ若者の活動やコロナで困窮している人たちを支えてください。よろしくお願いいたします。(吉椿)
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No.77「足元でのコロナ支援―ベトナムの人や文化を身近に捉える」

コロナ支援活動として、先日、神戸市長田区のベトナム仏教寺院に野菜を届けに伺いました。
訪問した柳瀬彩花さん(追手門学院大学3回生)より、訪問時の様子や感想をお伝えします。

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こちらが到着したときには、法要が終わった後のベトナムの方たちが食事をしていました。
住職さんに話を伺うと、滋賀に来ていた技能実習生が友人たちと川で泳いでいたところ、溺れて亡くなってしまったそうです。しかし、技能実習生の泳ぎが得意な人でも水難事故で亡くなってしまうケースが毎年発生しているため、住職さんはFacebookで投稿をする際に注意喚起を意識しているそうです。
それから、2階の仏間では住職さんにベトナムの宗教の捉え方について紹介していただきました。日本と違って、ベトナムでは宗派が分かれていない「総合仏教」についてのお話が特に興味深かったです。

また、私は家の最寄り駅や近くの専門学校で技能実習生を見かけるものの、それ以外の場所では見かけることが無く、交わしている言葉が日本語ではないため私と技能実習生との接点を見つけられていませんでした。しかし、今回はベトナム人の住職さんにお寺でお話を伺い、一歩身近に捉えるきっかけになりました。
さらに、前回お寺を訪問した学生の塩井さんからの話で、ベトナム人留学生がコロナ禍により在留資格の面で深刻な状況に追いやられてしまっていることを知りました。そのため、今後も定期的に野菜の配達を行いながら、住職さんにお話を伺い現状を把握していきたいです。
(柳瀬彩花)
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【未来基金の活動にご寄付をお願いします】
CODE未来基金では、コロナ禍で厳しい状況にある方々とつながっている団体や農家さんと協力し、一人ひとりへ無農薬野菜の支援を届けています。
野菜の購入・配送や学生たちの交通費など、継続して活動していくためのご寄付をどうぞよろしくお願いいたします。

(ご寄付の方法)
※備考欄に「未来基金寄付」とご記入ください。

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CODEのホームページから

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郵便振替:00930-0-330579
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支店番号:〇九九店
店番:099
口座番号:0330579(当座)
口座名義:CODE(コード)
※口座名義をカタカナで指定されている場合は「コード」とご記入ください。

★近畿労働金庫
支店名:神戸支店
支店番号:642
口座番号:8881040(普通)
口座名義:CODE海外災害援助市民センター

No.76「【急募】若者による足元のコロナ支援にご寄付をお願いします!」

前回の「CODE未来基金ニュース」でお伝えしたように、未来基金では身近にコロナで困窮している方々への支援活動を開始しました。現在は神戸市長田区のベトナム寺院や、兵庫区で子ども食堂や地域交流活動を行っている「レンタルスペース&A」を学生たちで訪問し、お米や野菜を届けています。
CODE賛助会員の山本健一さんが今は毎週のように兵庫県丹波市やたつの市の農家さんから無農薬野菜を届けてくださっています。

一方、CODE事務所の近所にある「国際交流シェアハウスやどかり」さんのお話によると、近隣に住む外国人で支援の必要な方がたくさんいるため食料提供していますが、野菜はあまり調達できていないとのこと。
未来基金では、このように地域で厳しい状況にある方々とつながっている団体と協力し、一人ひとりへ無農薬野菜の支援を届けていきます。また、そういう方々が抱える困難について学生たちと一緒に考え、発信していきます。

野菜の購入・配送や学生たちの交通費など、継続して活動していくためのご寄付をどうぞよろしくお願いいたします。

※写真は山本健一さんのFacebookより

(ご寄付の方法)
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No.75「足元でのコロナ支援―ベトナム人留学生の厳しい状況」

CODE未来基金の学生たちを中心として、コロナ禍での「足元」の支援活動を開始しました。神戸市長田区のベトナム寺院や、兵庫区で子ども食堂や地域交流活動を行っている「レンタルスペース&A」を学生たちが訪問し、有機野菜やお米をお届けしています。野菜は、CODE賛助会員の山本健一さんのご協力で兵庫県丹波市やたつの市の農家さんから、お米は、コープこうべさんからご支援いただいています。

先日はベトナム寺院に野菜をお届けし、ベトナム人の住職さんにお話を伺いました。
ある留学生は、学費が払えなくなり休学してしまったそうです。コロナの影響で母国からの仕送りがなくなったうえ、日本でアルバイトをしても時間の制限があり、学費が工面できないからです。その後在留期限が切れて不法残留になってしまい、仕事もできず、家も借りられず、今は毎月入管に出頭しているそうです。一方で帰国しようにも、コロナで飛行機は減便しており、空席があったとしてもチケット代が高騰していてなかなか買えません。お寺ではその留学生の方を支援したり相談に乗ったりしているそうです。
在留資格のない外国人は健康保険が適用されないので病院にかかる場合は全額負担、コロナのワクチン接種も受けられない状況です(韓国など一部の国では在留資格がない人も受けられます)。
留学生の多くは飲食業や観光業でアルバイトをしているので、特に昨年秋頃から仕事がなくなり厳しい状況になったとのこと。今は再開する仕事も出てきて少し良くなったそうですが、こうした留学生の困窮は、技能実習生と比べるとあまり報道されていないと、住職さんはおっしゃっていました。

今回の野菜は、住職さんを通じて留学生の方や大阪市生野区の日本語学校へ届けていただきます。
引き続き訪問を続けながら、足元でのグローバル化の問題に対して、学生たちと一緒にできることを考え、やっていきたいと思います。

【CODE未来基金にご支援をお願いします】
コロナで特に厳しい状況に置かれている方々に、丹波市やたつの市から安心・安全な有機野菜をお届けしています。野菜の購入・配送や学生たちの交通費等、継続して活動していくためにご支援をよろしくお願いいたします。

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No.74「丹波農業フィールドワーク第2回:学生の感想⑤」

CODE未来基金のプロジェクトとして、丹波市での農業フィールドワーク第2回を先日実施しました。
参加した学生のみなさんの感想を、順にご紹介します。
今回は、山村太一さん(神戸学院大学3回生)の感想です。

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CODE未来基金の皆様、ムラとマチの奥丹波の皆様今回もこのような貴重体験を作っていただきありがとうございました。この経験をしっかり活かせるように私も日々精進していきたいと思います。

5月29日から30日の2日間私は、二回目の農業フィールドワークに参加させてもらった。まず、今回の農業フィールドワークは、前回よりも単純に楽しみながらも学ぶことできた。その理由は、前回に比べて参加人数も増え、奥丹波の人とも新たな出会いや交流がたくさんあったからだ。また、田植えの際には、ただ黙々と農業を体験したのではなく、音楽と融合しながら田植えをしたり美味しいお米を食べたりと、今回の農業フィールドワークも得たもの感じたことは、盛り沢山となった。

特に私が印象に残っているのが、やはり田植えだ。田植え自体が、人生で初めての体験だったので、期待でいっぱいであった。実際に田んぼを見て、正直泥に素足で入ることに抵抗はあった。しかし、いざ入ってみると、まず「気持ちいい」と思った。とても不思議な感性だ。今でも、なぜ「気持ちいい」と感じたのかは分からないが、はっきりとそう感じたのを鮮明に覚えている。泥の中に足を入れることは、普通は「気持の悪い」ことだと思う。しかし、実際に足を入れると「気持ちが良い」と感じたのだ。一日目の夜でも、土に触れることがいかに大切なのか話に出たが、その大切さを田植えで身をもって体験することができた。普段アスファルトの上を歩いている私たちだが、時には素足や素手で土を触ることが必要なのかもしれないと感じた。この土に触れることを、アーシングと言うそうだ。私は、この「アーシング(Earthig)」について興味を持ったので、もっと詳しく調べてみようと思う。

田植えを通して痛感したことは、食べ物に対する感謝の心だ。「いね」という言葉の語源は、「いのち」から来ているらしい。それくらいに、お米とは昔からの欠かせない営みの一つであると感じた。田植えは、一反を目標に全て手植えで行った。大人数で実施したから楽しく苦もなく終えたが、これをもし一人二人でするとなると大仕事だ。よく「お米一粒一粒に神様がいる」と小さい頃か聞いたことがあったが、この活動を通して初めてその言葉の本当の意味に気がつくことができたと思う。苗一本一本に植えた人の想いがこもっている。この想いこそが神様であり、だからこそ食べ物を粗末にしてはいけないと考えた。田植えが、どれほど大変で労力を有するのか知らなければ気がつくことのできないことだと思う。つまり、今の若い世代が食べ物に興味がないのは、このように自分で食べ物を育てるという機会が昔に比べて、激減しているからではないかと仮定した。若い世代にも、食べ物にもっと興味を持ってもらうために、このような機会をもっと設けるか、小学生ぐらいから食育の授業をもっと充実させる必要がある。食べ物に興味を持っている人が増えれば、農薬の問題や農業の担い手の問題、食料自給率の問題も少しずつ解決に向かっていくのではないかと考えた。ただこの方法は、時間と労力を有し、すぐに結果は出てこない。それゆえにこそ、私たちが私たちと同じ世代である人達に食べ物に興味を持つことの大切さを訴えていかなければならない。それは、このような貴重な体験をさせて貰った私たちの義務であると感じる。これからの農業フィールドワークの方向性は未定であるが私は、ムラと奥丹波の野菜を広めていく活動をしたいと思う。
(山村太一)

No.73「丹波農業フィールドワーク第2回:学生の感想④」

CODE未来基金のプロジェクトとして、丹波市での農業フィールドワーク第2回を先日実施しました。
参加した学生のみなさんの感想を、順にご紹介します。
今回は、陶冶さん(兵庫県立大学大学院5年一貫制博士課程5年生)の感想です。
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私は中国四川省からの留学生です。災害被災者を支援することに興味があり、私の故郷での災害は、多くの場合、農村部で起こります。2018年、地震で壊滅的な被害を受けた再建された町、北川を訪れました。新しい町はより安全な地域に位置していますが、 山あいにある廃虚となった旧市街からは遠く離れています。農作業をしている田舎暮らしが恋しくて、ニュータウンの都会生活に適応できないと訴えるシニアの地震生存者もいたと聞きました。そこで、農作業はどんな感じか気になり、丹波でのフィールドワークに参加しました。

CODEの活動に参加するのは今回が初めてであり、農作業をするのも初めてです。2日間のフィールドワークで、食べ物がどこから来て、どのように栽培されているかについて貴重な経験をしました。面白いだけでなく、有意義でした。私の日本語は下手で、2日間でフィールドワークの内容をすべて理解できなかったと思いますが、それでも多くのことを学びました。

まず、耕作、野菜の植え付け、田植えなどの農作業に参加しました。また、タマネギ、ジャガイモ、レタスなど、野菜や他の作物がどのように育つかを知ることができました。一緒に農作業をすることで、土地や地域の人々とのつながりを感じました。また、地元の人々は年齢を重ねても健康で幸せそうに見えました。これは、自然と共生する彼らのライフスタイルに関係があるのかもしれません。

有機農業、農業産業、農業政策に関する農家の幅広い知識に感銘を受けました。会話の中で、農家の方々は、有機農業とは何か、有機食品が健康に良い理由、有機農業を促進するために政府が取るべき対策などを教えてくれました。私は、農家であることは難しいことであり、農業はハイテク産業などの他の産業と同じように重要視される必要があることを理解しました。

また、農業や有機農業の難しさについても学びました。 たとえば、一般の人々は有機農産物の利点を理解していません。農作業をしている若者は少ないようです。農家はまた、さまざまな体的および精神的健康問題に直面しています。

このフィールドワークは、健康問題や災害問題を農業や農家の視点から考える助けとなりました。有機農業は、レジリエンスを構築する方法であり、災害があってもコミュニティが迅速に再建できるようにするだけでなく、農業のより良い品質と新しい革新のために常に努力する方法であると私は信じています。
(陶冶)

I’m a student from Sichuan, China. I’m interested in supporting disaster survivors, and the disasters in my hometown often occur in rural areas. In 2018, I visited Beichuan, a reconstructed town that was destroyed by the earthquake. The new town is located in a safer area but far away from the ruined old town which is in mountains. I found that some elderly survivors complained they were missing their old lives doing farm work and couldn’t adapt to the urban lives in the new town. So, I was curious about what it was like to do farm work, and I participated in the fieldwork in Tamba.

This is my first-time taking part in CODE activities and also my first-time doing farm work. During the two-day fieldwork, I gained precious experience in where food comes from and how it is grown. It was not only interesting but also meaningful. Although my Japanese is not good, I still learned a lot during the two days’ fieldwork.

Firstly, I joined some farm work includes plowing, planting vegetables, transplanting rice, and so on. I also got to know how the vegetables and other crops grow, like onion, potatoes, lettuce, and so on. Through working together to do farm works, I felt like being connected to the land and the local people. At the same time, I also found that the local farmers looked healthy and happy despite their age. This may have something to do with their lifestyle of living in harmony with nature.

I was impressed by the farmers’ extensive knowledge of organic farming, agriculture industry, and agricultural policies. In the conversations, the farmers taught me what was organic farming, why organic food is better for health, what countermeasures they hope the government to take for promoting organic farming, and so on. I understand that being a farmer is difficult and that agriculture should be given the same attention as other industries such as high-tech industries.

In addition, I have also learned about the difficulties faced by agriculture and organic agriculture. For example, the public does not understand the benefits of organic agricultural products; it seems that there are few young people doing farm work; farmers also face various physical and mental health problems.

This fieldwork helped me consider health issues and disaster issues from the perspective of agriculture and farmers. I believe that organic farming is a way to build resilience and enable the community to rebuild quickly despite disasters, as well as constantly striving for better quality and new innovations in agriculture.