月別アーカイブ: 2020年12月

No.63「デイキャンプでの学び③」

先日、CODE未来基金の企画として六甲山でのデイキャンプを開催し、大学生・大学院生5名が参加しました。
参加した学生のみなさんの感想を、順にご紹介しています。
今回は、山村太一さん(神戸学院大学2年生)の感想です。

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今回私は、CODEのデイキャンプに参加させてもらった。参加する契機となったのが、大学での吉椿さんの授業だ。そこからお声がけいただき、参加することとなった。一人も面識がない状態だったので、駅で少し緊張はしたものの話していくうちに打ち解けあい、すぐに緊張はほぐれた。振り返ってみると、全く初対面の人同士だからこそ有意義で楽しい時間を過ごすことができたと感じる。

このデイキャンプで、一番に印象に残っているのが火起こしだ。そもそも、私はライターかチャッカマンで起こすものとばかり考えていたので、「まさかそこからするの!」と衝撃だった。はじめに、道具だけ並んでみた時に、何をどう使うのか全く見当もつかない状態で、とにかく手探りで道具を手に取った。どれも見たことがない道具が大半で、興味はそそった。たまたま、ファイアスターターを手に取って火花を飛ばしていたが、これがなかなか燃え移らない。もとより、ファイアスターターを使ったことがないので、火花が出る量も微量で、擦っても出ない時が大半だった。何回も何回も、試行錯誤するうちにコツを掴むことができた。薄い葉っぱや枝、麻縄、ポテトチップスなどにひたすら火花を浴びせたが、上手くいって煙が上がるくらいで炎らしい赤い物は一切出なかった。前日に雨が降ったこともあり、全体的に湿気が多く火がつきにくい状況下ではあったものの、あまりのつきにくい具合に驚いた。けっきょく、吉椿さんに火をつけてもらったのだが、私たちが出した煙の何十倍もの量が出ており目を見張った。けっきょく、火をつけることはできなかったが私たちは、2時間近く格闘した。だが、吉椿さんは10分ほどで起こしており、とても簡単なようにも思えた。しかし、付け方が分かったから、じゃあもう自分でできるというわけではないことが、この二時間で身に染みて理解している。火起こしは付け方の知識よりも、経験やコツの方が重要であると感じた。その後の、お昼ご飯は自然の中でいただいたこともあり、非常に美味しく大満足であった。

デイキャンプを振り返って、非常に有意義な時間であったと感じている。是非とも機会があれば参加したいと思う。また、今回のデイキャンプで終わりではなく、また集まって何か社会に貢献できるようなことをしたと感じた。コロナ禍で、難しいとはいえ何もできないわけではない。裏を返せば。コロナ禍だからこそできることもあるかもしれない。こういった事を、またみんなで話し合いたいと思う。今回話し合いで学んだことの一つは、農業の重要性だ。あまり農業と聞いても、まだ理解はできていないが興味はある。また、次の機会が楽しみだ。
(山村太一)

No.62「デイキャンプでの学び②」

先日、CODE未来基金の企画として六甲山でのデイキャンプを開催し、大学生・大学院生5名が参加しました。
参加した学生のみなさんの感想を、順にご紹介しています。
今回は、金澤諒平さん(神戸学院大学3年生)の感想です。

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【感想】
今日一日有馬温泉周辺や六甲山を散策してみて感じたことは、地元についてまだまだ知らないことがあり、新たな発見がたくさんあったことです。私は、神戸に二年間住んでいるのにも関わらず六甲山を一度も訪れたことがありませんでした。有馬温泉や六甲山を訪れた偉人がいたり、子宝神社と言われている湯泉神社があったりするなど、神戸には訪れるべき場所があることに今回のキャンプで気づかせてもらいました。昼食時には、自分たちで一から火を起こしました。火起こしでは、火を起こすのに苦労し、普段の当たり前が当たり前ではないことを認識させられました。普段の生活がいかに恵まれているかを感じることができ感謝の気持ちが芽生えました。この経験は私にとって一生忘れない体験になりました。コロナ禍でリモートのやりとりが続く中、現地に足を運んで自分の目で見て確かめることの大切さが身に染みて感じました。百聞は一見に如かずと言いますが本当にその通りです。今は興味のあることの知識を貯め、コロナウイルスが終息したらフィールドワークがスムーズにできるように前向きに取り組んでいきたいと考えています。

【共有したこと】
座談会では教育に関する話題について7人中3人意見が出ました。私もその3人の中の1人でやはり教育は生きる上で大切だと思います。日本の識字率は99.9%であり、世界で見ると15歳以上の6人に1人が文字の読み書きができないとされています。ですから、世界の子供たちに教育を施すことが最優先課題ではないかという意見があがりました。SDGsの目標でも取り上げられるほど重要な問題です。他には、被災地の仮設施設においてトイレの問題や農業を学ぶことで世界と繋がれるのではないかという意見も出ました。農業を学ぶことで飢餓の方を救うことができ私たちの健康にも良い影響を与えるので次回は農業を体験してみたいです。
(金澤諒平)

No.61「デイキャンプでの学び①」

先日、CODE未来基金の企画として六甲山でのデイキャンプを開催し、大学生・大学院生5名が参加しました。
森を歩きながら、六甲山の歴史や山の文化、災害との関係について学んだり、
自分たちで火起こしをして昼食を作り、参加者同士の交流を深めたり、
関心のあるテーマや、今後やってみたいことなどについて意見交換をしたりと、
とても充実した時間となりました。
今回のデイキャンプで出たアイデアを、今後みんなで形にしていきたいと思います。
参加した学生のみなさんの感想を、順にご紹介していきます。
今回は、柳瀬彩花さん(追手門学院大学2年生)の感想です。

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当日の朝は有馬温泉駅に集合し、途中湯泉神社へ参拝に立ち寄ってから、目的地である六甲山の中腹まで登りました。湯泉神社は六甲山の麓にあり、そこで吉椿さんから日本の山林や里山の管理について解説がありました。
その中で、「日本には山林や資源が豊富だと思われがちであるが、手入れが行き届いていない木(材木として使える時期が過ぎたもの)が沢山あり、状態が良くない。」「一度人間が山林に手をつけたら、必ずそれ以降も管理しなければならない。」という言葉が特に印象に残りました。なぜなら、私はこれまで日本の山林に対してあまり意識を向けられておらず、正しい知識を持っていなかったことに気付いたからです。また、人間の都合や異常気象によって日本の山林や里山の状態は悪化しており、上手く循環して人間と自然が共存する生活で成り立っていたものが、現在は壊れていることを実感しました。その後は休憩を挟みながら山を歩きました。
昼食作りのための火起こしを、2チームに分かれて行いました。火起こしでは、吉椿さんが用意した道具をいくつか選んで使うということだけが伝えられ、どの道具をどうやって使うのか分からず、1時間ほど苦戦しました。最終的には全員の協力(主に吉椿さんの力)で起こした火でお肉を焼いたりお湯を沸かしたりして、タイ料理風のご飯ものとスープが完成しました。野外で食べる手作りご飯は本当に美味しかったです。
そして、下山してからはこれからのCODE未来基金について意見交換をしました。その中で出た共通テーマは「教育」や「国際協力」です。「教育」の分野では、私は不登校支援に関心があり、他に参加された方は紛争地帯の教育に関する研究をしていたり、この先教師を目指したりしている方がいました。そこで、私はCODEの職員さんや専門家、他団体の方などに海外の教育現場の事例を共有していただいてから、「日本の教育現場のあり方」を大人と若者でディスカッションをしてみたいです。
また、CODEでは「農業」も重要視しており、吉椿さんは「日本で良い土や悪い土を知っておくと、海外に行ったときにその土地の理解が深まったり、現地の方に詳しく話を聞けるきっかけになったりする。」と仰っていました。
ちなみに、私は小学生の頃には家族で、自分たちの手で採った新鮮な野菜を使って調理をするデイキャンプに行ったり、高校生の頃には農業に携わることに興味を持ち3日間トマト農家さんのところで農作業の勉強をしたりしてきました。そのため、「農業」にも関心があります。
そこで、若者が農家さんから農業の良いところや抱えている課題についての、生の声を聞く機会をつくりたいです。他にも、エリアを決めて実際に作物を1年間育て、その地域の環境や風土を学ぶ合宿を定期的に開催したいです。
最後に、今回のイベントでは山歩きや野外でのご飯作りなど非日常な経験ができた上に、関心のある分野が明確である同世代の人たちと語り合い、充実した時間を過ごすことができました。心から楽しかったです。これからも意見を出し合い、それぞれのやりたいことを形にしていきたいです。参加させていただきありがとうございました!
(柳瀬彩花)