No.24「若者が見た被災地⑦」

地震発生から4日後にCODEのスタッフは、トルコの被災地に向かいました。
その際に、通訳ボランティアとして同行してくれたネブシェヒル大学大学日本語学科3年生のオーズハンさんから今回の感想が来ましたので、ご紹介します。
感想は、ネブシェヒル大学日本語学科教員の藤本憲志さんからの質問形式になっています。(吉椿)

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藤本)これまでボランティアをしたことがありますか?
どうして今回ボランティアに参加しようと思いましたか?
オーズハン)これは私の初めてのボランティア経験でした。

藤本)参加するのに迷いましたか?
オーズハン)いいえ、迷いませんでした。

藤本)もし、自信がなかったとしたら、どうして今回ボランティアに参加しようと思いましたか?
オーズハン)私もできるだけ援助したいと思いました、今回の件を藤本先生から聞きましたので

藤本)今回の通訳ボランティアで、一番印象に残ったのはどんなことですか?
オーズハン)特に記憶に残る瞬間はありませんでしたが、すべてが貴重でした。

藤本)通訳でうまく通訳できたのはどんなことですか?
オーズハン)こちらの質問に(避難所の学校の)先生たちが答えてくれたのがよかったと思います。

藤本)どんなことがCODEのみなさんにいちばん役に立ったと思いますか?
オーズハン)被災地の案内などが一番役に立ったと思います。

藤本)通訳でうまく通訳できなかったのはどんなことですか?
オーズハン)先生方に、この質問に答えていただいた方がいいです。
藤本)それはどうしてですか?
オーズハン)その理由は、「内務大臣」のうな特定の単語を知らなかったからです。

藤本)今後うまく通訳するためには何が必要だと思いましたか?
オーズハン)もっと学ぶ事です

藤本)被災地を見てどんなことを思いましたか?
オーズハン)戦争の光景みたいだと思いました。

藤本)これからのトルコは何が必要だと思いますか?
オーズハン)より良い政府と管理が必要だと思います。

藤本)今回ボランティアに参加してどう思いましたか?どんな経験をしましたか?
オーズハン)難しかったですが、やらなければなりませんでした

藤本)何が一番不安でしたか?
オーズハン)また地震が起こるかもしれませんでした。

藤本)行く前に考えていたことと一番違っていたことは何ですか?
オーズハン)食べ物や飲み物は問題だと思っていたけど、人々はどこへ行っても私たちにくれました。

藤本)何が一番たいへんでしたか?
オーズハン)お湯(お風呂)がなかったです。

藤本)何が一番印象に残りましたか?
オーズハン)倒れたビルの前で待っている人々

藤本)CODEの吉椿さん、植田さんにメッセージを
オーズハン)よしつばきさん、うえださん来て、レビューして、できる限り人々を助けてくれてありがとう。
私たちがそこにいて話しているのを見るだけで、人々は少し笑顔になれると思います。 ありがとうございました。

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No.23「スピード復興…」

あの大地震から今日でちょうど一か月。
トルコ国内では最も被害の甚大なハタイ県、カフラマンマラシュ県以外は捜索を打ち切っているが、現段階での死者数は、トルコ4万5968人、シリア5914人と発表されているが、被災者の中にはその数字に疑念を抱く人も少なくない。

トルコの被災地では、エルドアン大統領が「1年で被災地すべての住宅すべてを再建する」と明言したこともあってか、急ピッチで復旧・復興が進んでいる。他方、シリアでは被災地が反体制派の支配地域という事もあり正確な情報も入り難く、トルコのような国際支援は少なく、より厳しい状況にある。

当初日本では報道がほとんどなかったガジアンテプ県ヌルダ郡では、1週間後にはいち早く仮設住宅の建設が始まった事から注目を浴びている。すでに入居も始まっており、寒いテントで暮らすよりはマシだと被災者たちは喜んでいる。トルコ政府は被災地209か所で約10万戸の仮設住宅を建設しているが、今も150万人以上がテントで暮らしている事を想うと十分な数ではない。また、政府がすでに恒久住宅の建設を開始したとの報道もある。

これまで世界各地の被災地の復興を微力ながら支援してきたCODEとしては、スピードかつ大規模な復旧・復興の影で取りこぼされている人、地域があるのではないかと懸念している。
(吉椿)

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No.22 「若者が見た被災地⑥」

大量の物資を配ることもなく話を聞くことしかできないことに、少しもどかしさも感じていた時、アドゥヤマンで学生ボランティアに出会った。彼らに「僕たちの話を聞いてくれたのは君たちが初めてだ。嬉しかった。」と言われた。

その言葉にハッとさせられた。被災者だけでなく、ボランティアたちもそれぞれ想いを抱えながら、決して整っているとはいえない環境のなかで精一杯活動している。外から来た人と話す時間はその想いを発散させる上でとても大切なものになるのだろうなと感じた。

避難キャンプでも自分から話してくれる方が多かったように感じる。お話を聞いていくうちに、笑顔が見られたりする場面もあり、1人1人のお話に耳を傾けることの大切さをひしひしと感じた。
(植田)

動画はこちらから

トルコ・シリア地震ニュースNo.22 Facebook

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No.21 「トルコに住む日本人として考える⑤」

トルコ・シリア地震の初動調査に同行・ご協力いただいたネブシェヒル大学日本語学科専任講師の藤本憲志さん(のりさん)からのレポート第5弾です。今回、日本語学科の教え子のオーズハンさん、ウムートさんも通訳ボランティアとしてご協力いただきました。

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「トルコに住む日本人として考える⑤ CODEの吉椿さん、植田さんのサポーターとして見たトルコ大震災の現場」
次代の現地ボランティア

 最終日に訪れた吉椿さんはアディアマンのボランティアの拠点となっている中学校で、現地のNGOやNGOの下で働くトルコの大学生と出会った。トルコのボランティア学生のひとりはそこで食事を作ったりするボランティアをしていて、今後のトルコの復興に向けて様々な質問を吉椿さんに投げかけていた。その議論には同行した植田さん(大学3回生)やネヴシェヒル大学の2人(3年生)の学生も加わり、これからの支援などについて限られた時間ながら熱く議論している様子も印象的であった。彼らのような若い世代の様子を頼もしく感じると同時に、自身に何ができるかを問いかけていた。

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No.20「トルコに住む日本人として考える④」

トルコ・シリア地震の初動調査に同行・ご協力いただいたネブシェヒル大学日本語学科専任講師の藤本憲志さん(のりさん)からのレポート第4弾です。今回、日本語学科の教え子のオーズハンさん、ウムートさんも通訳ボランティアとしてご協力いただきました。

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「トルコに住む日本人として考える④ CODEの吉椿さん、植田さんのサポーターとして見たトルコ大震災の現場」
避難所生活など

活動初日、ホテルの前から現地で活動されているメフメット氏が車でヌルダ、カフラマンマラシュへと案内してくれた。
ヌルダではトルコの政府の災害対策機関AFAD(Disaster and Emergency Management Authority)の活動拠点などを見学し、午後から二つの避難所となっている学校を訪れ、話を伺う機会に恵まれた。夜には案内のメフメット氏のご家族や義姉の救出を待つ避難所へとたどり着く。ある人はおしゃべりしながら、あるひとは無言で焚火を囲む姿に、阪神淡路大震災での光景がよみがえってきた。

活動3日目の2月14日火曜日、ガジアンテップのバスターミナルで、アディアマンのスタッフがわざわざ車から降りてきて、「日本からきたの?アディアマンでは助けが必要です、お願いします」と言い残して去って行かれた。日本に期待されてるのを肌でヒシヒシと感じていく日々だった。

活動4日目の2月15日水曜日、初日に訪れたカフラマンマラシュの避難所の高校に再び赴き、吉椿さんが妊婦さんたちに兵庫医科大学からのトルコ語で書かれたプリント「避難所生活での注意点_妊婦・産後の女性用」や、まけないぞう、日本の子どもたちからのメッセージなどを手渡した際に、対応いただいた代表の方が子どもたちに「みんなでお返事書きましょうね」と言われながら涙ぐんでおられる姿に、ボランティアとしてあまり感傷的になってはいけないと思いながらも、涙をこらえることはできなかった。

全体の印象として被災されてる方々に吉椿さんが「今、必要な物は何ですか」という問いにも、口を揃えたように「今は水も食料も足りている。必要なものはない」という声が多かったのはトルコの人の気質からくるものだろうか。ただ、やはり子どもたちの服などが不足している様子を語る様子も印象的であった。中には「今は大丈夫だが、ボランティアが帰ったあとが不安だ」と漏らしてくれる被災者もいた。たしかに、今は救助や救援のボランティアが多数駆けつけており、物資の経路の整備や物資の配分などもとても機能的に動いている印象であった。しかしながら彼らが去ったあとの支援が課題である。
トルコの人は元々人助けを厭わない国民性であることを肌感覚で感じていたものの、これだけ甚大な被害に遭いながらも、民族を超えて助け合って明るく悲壮感をあまり表に出していないことがいろんな意味で印象的であった。
今後どのように支援するかは十分精査する必要があると感じた。災害時、現地のニーズは避難所毎、個人毎、また時間や季節の移り変わりによっても刻々と変化していく。どこまで細かくニーズを拾い上げ、どこまで対応していくかが、言葉の通じない現地での今後の大きな課題であると強く感じた。
(続く)

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No.19「トルコに住む日本人として考える③」

トルコ・シリア地震の初動調査に同行・ご協力いただいたネブシェヒル大学日本語学科専任講師の藤本憲志さん(のりさん)からのレポート第3弾です。今回、日本語学科の教え子のオーズハンさん、ウムートさんも通訳ボランティアとしてご協力いただきました。

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「トルコに住む日本人として考える③ CODEの吉椿さん、植田さんのサポーターとして見たトルコ大震災の現場」

阪神淡路大震災で被災、東日本大震災でのボランティアを経験して二つの震災を被災者とボランティアの両面を経験して、今回のトルコの地震を見た時、街の崩れた建物群とトルコの真っ青な空が目に焼き付いて離れない。

4か所の被災地を周って気づいたことだが、高速道路はじめ、街中にある多数存在するガソリンスタンドはほとんどが無傷で、ガソリンスタンドとして機能していた。また、日本の震災で多くみられた給油待ちの車列などはなく、長距離バスの拠点などにも利用されているところもあった。あと、アディアマンでは、政府系の市庁舎などは目立ったクラックもなく災害対策の拠点として利用されていた。これはあくまで私見だが、先のガソリンスタンドやアディアマンでの政府系の建物などはトルコの厳しい建築基準に沿って建設されたためにほぼ無傷であったのではないだろうかとふと頭をよぎった。
(続く)

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No.18「トルコに住む日本人として考える②」

トルコ・シリア地震の初動調査に同行・ご協力いただいたネブシェヒル大学日本語学科専任講師の藤本憲志さん(のりさん)からのレポート第2弾です。今回、日本語学科の教え子のオーズハンさん、ウムートさんにも通訳ボランティアとしてご協力いただきました。

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「トルコに住む日本人として考える② CODEの吉椿さん、植田さんのサポーターとして見たトルコ大震災の現場」
トルコの日本語教師として

大学は冬休みで、わたしはCODEの吉椿さんらと、二人のネヴシェヒル大学の学生通訳ボランティアと同行した。しかしながら、彼らの日本語は通訳としては少々頼りなく、当初はとてもぎこちなかった吉椿さんとの会話であった。
しかしここでも吉椿さんの人間力が発揮され、日を追うごとに吉椿さんとの距離が縮まっていき、コミュニケーションが取れていく様子が見て取れた。
ガジアンテップで合流後二日もするとお互い「ヨシさん(吉椿さん)」「オーちゃん・ウムちゃん」と呼び合う関係になっていった。そしてヌルダの市長との重要な会談では自ら事前に吉椿さんと予行演習をするなど、かなり積極的に関わる姿がみられた。

聞くと、夜には二人で専門用語などをピックアップし、予習や復習をしていたという。彼らには申し訳ないが、正直、大学の授業の中ではほとんど見られなかった姿だ。そこには、この状況をトルコ人として何とかしたいという強い思いを感じた。
そして日に日に彼らの日本語能力が飛躍的に向上し、逞しく成長していく様子に日本語教師としてとても驚かされた。
当初は自身の日本語能力からボランティアをかなり逡巡していた彼らだが、ボランティアが終わるころには「次に日本語通訳のボランティアがあれば積極的に参加したい」と頼もしいひとことを聞くに至った。

我々は支援に行き、被災者の皆さんの笑顔と会える貴重な経験と共に、結局被災者のみなさんから、わたしも含めそれぞれ何物にも代えがたい大きな「ギフト」をいただいた1週間でもあった。
(続く)

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No.17「トルコに住む日本人として考える①」

トルコ・シリア地震の初動調査に同行・ご協力いただいたネブシェヒル大学日本語学科専任講師の藤本憲志さんからレポートが届きましたのでご紹介いたします。今回、日本語学科の教え子のオーズハンさん、ウムートさんが通訳ボランティアとしてご協力いただきました。

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「トルコに住む日本人として考える① CODEの吉椿さん、植田さんのサポーターとして見たトルコ大震災の現場」

2022年2月6日、トルコのカフラマンマラシュで未曾有の大地震が発生。地盤が固いと言われている私の住むネヴシェヒルでも揺れを感じた。
報道当初、被害者数は約500人以上と伝えられたが、時間が経つにつれて指数関数的に犠牲者数が増加していき、2月18日現在で46,000人以上の方が犠牲になられたと報じられている。
私は、このトルコ大震災に対して、日本の生活協同組合コープこうべとNGO団体のCODEの吉椿さんと連携して現地で今後どのような支援が必要なのか、どのような活動が有効なのかの調査に同行したので、CODEの吉椿さんのトルコでの動きを通じて、トルコに住む日本人の目線で報告したい。

とにかく吉椿さんは、初動がとても早かった。私は元コープこうべ職員からの依頼により地震翌日の7日には吉椿さんやコープこうべと連絡をとり、発生当初から被災地の情報やアクセス調査に着手していた。
しかし、情報は混乱しており震源地のカフラマンマラシュには道路が渋滞しており、許可なく通行できないという情報も入っていたため、比較的被害の少ないアダナなどからのルートなどを提案した。しかし、吉椿さんは「アダナには支援が十分届いている。我々は支援が届かない場所へ行く」との決意が固く、CODEのツテを頼りに急遽ガジアンテップに向かうことになった。道中は非常に不透明な状況であったが、様々な偶然が重なり、日本からCODEの吉椿さんと植田さんはイスタンブール経由、ネヴシェヒルからは学生通訳ボランティアと私の3名は、アンカラ経由それぞれ空路で、幸運にも目的地であるガジアンテップに到達。CODEのお二人とガジアンテップで合流することができた。

5人が合流したガジアンテップは、テレビ報道で報じられていたように被害は大きかったものの、バスやホテルなどは営業していた。しかし、街はまだガスが復旧しておらず、ホテルの暖房やシャワーなどは使えない状況であった。
しかし、ホテル近くのレストランは直火でケバブを焼くなどして営業しており、トルコの人たちの逞しさを感じた。
その後、吉椿さん以下4名はCODEのつながりのあるガジアンテップのメフメット氏の車で、建物が崩れ落ちた道を通り抜け、ヌルダにあるAFADの支援拠点のひとつへと向かった。日本のNGOとして活動許可を市長に得るためである。
道中は予想された渋滞もほとんどなかったものの、道路沿いには阪神淡路大震災の完全に倒壊した建物や、傾いた建物などの光景が累々と広がっていた。
我々は、当初現地の交通や被災の状況がわからない状態で被災地に向かったが、CODEの吉椿さんがカフラマンマラシュに行くと決めた時点から、わたしも覚悟を決めた。すると人とのつながりから偶然が重なり、現地にたどり着くことができた。
現地への移動も飛行機やバス、現地では、バス、タクシーなど公共交通機関を活用でき、ガジアンテップ、ヌルダ、カフラマンマラシュ、アディアマンなど被害の大きかった地域を周り、様々な人たちの生きる様子やお話を聞くことができた。現地の人たちの被災しながらもたくましく生活している姿に感銘を受けた。

CODE吉椿さんの現地での行動力と判断力、そして被災者に寄り添い胸襟を開くコミュニケーションには驚かされた1週間であった。トルコの人は日本人好きということを差し引いても、彼と話をする人たちは老若男女問わず皆、時には満面の笑顔でいろんな情報を提供してくれていた姿がとても印象的であった。
(続く)

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No.16「僕たちの話しを聴いてくれたのはあなた達だけだ」

拠点にしているガジアンテプから車で北に約2時間、アディヤマンに入った。
途中の街も幹線道路沿いはほとんどの建物が倒壊していた。
人口約26万人のアディヤマンの街は、「壊滅」と言っていいほど状況だった。数日前にガジアンテプのバスターミナルで一人の女性がアディヤマン行きのバスから降りてきて「アディヤマンを助けて!」という言葉を残して走り去った意味がわかった。
ほとんどの建物が倒壊している中、市庁舎だけがしっかり建っている、そのコントラストが何とも奇妙だ。
この街では、周辺の農村部の親戚や知人を頼って避難した人も少なくなくない。また、市内各所に自主的にできた避難所を今、政府が統合しようとしていると被災者の方が教えてくれた。

市庁舎から徒歩10分ほどの中学校を訪ねた。トルコのNGOがこの学校を拠点に、レスキューや炊き出し、テント、日用品などの物資配布、ボランティアコーディネートなどを行っている。
60人からなるレスキューチームの男性たちは、AFAD(国家災害危機管庁)と連携して「俺たちのチームで5人、全体では13人を救助したんだ」と教えてくれた。
レスキューチームやボランティア約100人が比較的の少なかった校舎や車で寝ているそうだ。

エスケシェヒル・オスマンガン大学1年生のTくんは、大学で国際交流を学んでいる。
叔父さんがこのNGOのレスキューチームにいたことから地震後すぐにアディヤマンにボランティアに来た。炊き出しや配送の運転、雑務全般を担当している。
彼は数日後に帰るつもりだが、地元の警察が来て、「帰らないでほしい」と言われたそうだ。いかにボランティアが現地で必要とされているかがわかる。
一緒にいた二人の大学生は「僕たちはまだしばらくいるよ。これから避難キャンプを整備して、そこでキッチンを作るんだ!」という。なぜ被災地にボランティアに来たのか尋ねると、「トルコ人として一緒に働きたいからだ」と当然のような顔で返ってきた。
最後に「僕たちボランティアの話しを聴いてくれたのはあなた達だけだ」と嬉しそうに握手をしてくれた。
(吉椿)

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No.15「若者が見た被災地⑤」

避難キャンプで生活している人々は、決して裕福には見えない。私はてっきり全て地震のせいで生活が苦しくなったのだと思い込んでいたが、実はそうではないらしい。もともと貧しい人はたくさんいたのが本当で、地震後も住む場所以外は何も変わっていないと聞いた。お金を持っている人は親戚や知り合いを頼ってイスタンブール等の他地域に既に避難しているが、貧しい人々はそこにとどまるしかない。災害によって平時からそこにある問題が浮き彫りになっていた。
今は多くのボランティアによってカバーされている部分も時間が経てば元どおりになってしまうのではないか。これをきっかけにそれぞれの被災地への関わり方を変えていくべきなのでないかと思った。

その日は夜遅くにホテルへ戻った。被災地の夜が寒いことは数字では知ってはいたものの、実際に体感してみると想像以上だった。とてもじゃないが外で寝ることなど考えられなかった。その時、本当に自分は被災者に対して向き合えていたのだろうかと思った。
(植田)

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