No.17「トルコに住む日本人として考える①」

トルコ・シリア地震の初動調査に同行・ご協力いただいたネブシェヒル大学日本語学科専任講師の藤本憲志さんからレポートが届きましたのでご紹介いたします。今回、日本語学科の教え子のオーズハンさん、ウムートさんが通訳ボランティアとしてご協力いただきました。

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「トルコに住む日本人として考える① CODEの吉椿さん、植田さんのサポーターとして見たトルコ大震災の現場」

2022年2月6日、トルコのカフラマンマラシュで未曾有の大地震が発生。地盤が固いと言われている私の住むネヴシェヒルでも揺れを感じた。
報道当初、被害者数は約500人以上と伝えられたが、時間が経つにつれて指数関数的に犠牲者数が増加していき、2月18日現在で46,000人以上の方が犠牲になられたと報じられている。
私は、このトルコ大震災に対して、日本の生活協同組合コープこうべとNGO団体のCODEの吉椿さんと連携して現地で今後どのような支援が必要なのか、どのような活動が有効なのかの調査に同行したので、CODEの吉椿さんのトルコでの動きを通じて、トルコに住む日本人の目線で報告したい。

とにかく吉椿さんは、初動がとても早かった。私は元コープこうべ職員からの依頼により地震翌日の7日には吉椿さんやコープこうべと連絡をとり、発生当初から被災地の情報やアクセス調査に着手していた。
しかし、情報は混乱しており震源地のカフラマンマラシュには道路が渋滞しており、許可なく通行できないという情報も入っていたため、比較的被害の少ないアダナなどからのルートなどを提案した。しかし、吉椿さんは「アダナには支援が十分届いている。我々は支援が届かない場所へ行く」との決意が固く、CODEのツテを頼りに急遽ガジアンテップに向かうことになった。道中は非常に不透明な状況であったが、様々な偶然が重なり、日本からCODEの吉椿さんと植田さんはイスタンブール経由、ネヴシェヒルからは学生通訳ボランティアと私の3名は、アンカラ経由それぞれ空路で、幸運にも目的地であるガジアンテップに到達。CODEのお二人とガジアンテップで合流することができた。

5人が合流したガジアンテップは、テレビ報道で報じられていたように被害は大きかったものの、バスやホテルなどは営業していた。しかし、街はまだガスが復旧しておらず、ホテルの暖房やシャワーなどは使えない状況であった。
しかし、ホテル近くのレストランは直火でケバブを焼くなどして営業しており、トルコの人たちの逞しさを感じた。
その後、吉椿さん以下4名はCODEのつながりのあるガジアンテップのメフメット氏の車で、建物が崩れ落ちた道を通り抜け、ヌルダにあるAFADの支援拠点のひとつへと向かった。日本のNGOとして活動許可を市長に得るためである。
道中は予想された渋滞もほとんどなかったものの、道路沿いには阪神淡路大震災の完全に倒壊した建物や、傾いた建物などの光景が累々と広がっていた。
我々は、当初現地の交通や被災の状況がわからない状態で被災地に向かったが、CODEの吉椿さんがカフラマンマラシュに行くと決めた時点から、わたしも覚悟を決めた。すると人とのつながりから偶然が重なり、現地にたどり着くことができた。
現地への移動も飛行機やバス、現地では、バス、タクシーなど公共交通機関を活用でき、ガジアンテップ、ヌルダ、カフラマンマラシュ、アディアマンなど被害の大きかった地域を周り、様々な人たちの生きる様子やお話を聞くことができた。現地の人たちの被災しながらもたくましく生活している姿に感銘を受けた。

CODE吉椿さんの現地での行動力と判断力、そして被災者に寄り添い胸襟を開くコミュニケーションには驚かされた1週間であった。トルコの人は日本人好きということを差し引いても、彼と話をする人たちは老若男女問わず皆、時には満面の笑顔でいろんな情報を提供してくれていた姿がとても印象的であった。
(続く)

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