No.6「悲しみを分かち合う」

トルコ南部ガジアンテプは、震源が近いにも関わらず被害がそれほど多くなく、ライフラインも機能している事から支援者やメディアの拠点になっている。
この町で暮らすMさんは(60代男性)は、公共教育の仕事をしながら被災者支援に奔走している。

12日、Mさんの車で被害の甚大なフラマンマラシュ(マラシュ)に入った。Mさんに案内されたのは、マラシュ北部の高層マンションが立ち並ぶ新興住宅地のような地域。そこでは完全に崩壊したマンション3棟のガレキの中からAFAD(国家防災管理庁)の捜索活動が夜を徹して行われている。
その捜索現場の前には、Mさんの家族が待っていた。Mさんの顔を見るや否やMさんの妻の妹は抱き合って互いに涙を流した。このマンションの1階でMさんの妻の妹の娘が亡くなったが、未だ亡骸が発見されていない。周りには同じように他の遺族たちが捜索活動を見守ってる。

限りなくつらい状況にも関わらず、「チャイ(紅茶)を飲め!」「パンを食べろ!」とあちこちで声をかけてくれる。お言葉に甘え、座ってチャイを飲みながら焚火を囲む。時に片言の英語で会話し、時に互いに焚火の炎を無言で見つめる。
ここに集う人たちは皆、遺族。

焚火の輪の中に入って、「ああ、皆、こうやって火を囲んで悲しみを分かち合っているんだ」という事がしみじみと伝わってきた。そして28年前の避難所を思い出した。
Mさんたち家族は今も焚火を囲んで家族の帰りを待っている。
(吉椿)

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1 thought on “No.6「悲しみを分かち合う」

  1. りり〜郷

    ご支援の活動、非常に感銘を受けました。厳寒の地と思いますが、引き続きの奮闘をお祈りしております。
    もしも何かわかったら教えてほしいのですが、現地の水事情はいかがでしょうか。上水道、下水道の打撃、汚水油水等の発生状況など、もしもわかればでけっこうですのでブログでリポートをお願いします。
    私は現場で汚水処理をする企業と仕事をしており、支援の提案ができないかと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。

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