投稿者「code」のアーカイブ

No.74「1年を経たトルコの被災地から②」

トルコ・シリア地震で亡くなった約5万9000人の半数が亡くなったのがハタイ県です。ハタイ県の中心地アンタキアのNGO.Yardim konvoyuのNuran Farina理事長から、1年を迎えた被災地からメッセージが来ましたので、紹介いたします。(吉椿)

2024年2月6日午前4時17分、1年前アンタキアを地震が襲いました。
その祈りのために今日はここに何千人もの人が集まっています。多くの方々がここのものたちです。亡くなった人の思い出を話しに、そしてこれからも起こる厳しい時間を共にするために。彼らの傷が癒えたとはいえません。ニーズはまだあります。地震後この1年で人々が困難を乗り越えたとは言えません。多くの人がアンタキアに帰ってきていますが、まだまだ基本的ニーズが満たされていません。もちろん政府やNGOらの支援によって多くのニーズが満たされましたが、まだまだやらねばならにことが多くあります。仮設での仮の生活は続くでしょう。地震後当初は3年間で話をしていましたが、すべての人が適切な家屋に入るまでには5年はかかるでしょう。被災地すべてで大規模な建設工事が進められています。しかし多くの人々がまだ地震前のように家屋に住める状況にはなっていません。
今日は国家から始まり、すべてのコミュニティの言葉で祈りがささげられました。ムスリム、キリスト教、別のキリスト教などです。そして亡くなった方を哀悼し花を捧げます。
今日はとても感傷的になる日です。そして私たちにはもっと支援が必要です。そして私たちはここに来てくれた神戸の仲間たちのことも覚えています。彼・彼女らならきっと私たちのこの悲しさを分かち合えるだろうし、彼らが経験したことがあるように、この間どのように私たちが過ごしてきたかもわかってもらえると信じています。感謝します。ありがとう。
Nuran Farina (Yardim konvoyu)

*動画はこちらから
https://fb.watch/q2_FCaKj3P/

No.73「1年を経たトルコの被災地から①」

2023年2月6日4時17分(日本時間10時17分)、トルコ南部を震源としたM7.9の大地震が発生し、トルコ・シリア両国で5万9259人が犠牲になりました。
1年を経たこの日、トルコの被災各地では、4:17に多くの市民によってライトが一斉に照らされ、追悼が行なわれました。
トルコの被災地のNGOワーカーのEさんからメッセージが来ましたのでお伝えいたします。(吉椿)

Dear Yoshi, it’s the one year anniversary of the great earthquake in Turkey. At the same time, there was a great earthquake in Japan. Both communities have great pain. Thank you very much to the Japanese people for sharing our pain. We will improve our new life together. Thank you very much for your contributions and efforts. We will continue our solidarity. best.

(訳)
親愛なるヨシさん.
今日はトルコの大地震から1年です。時を同じくして日本でも大きな地震が起きました。どちらのコミュニティも大きな痛みを抱えています。私たちの痛みを分かち合ってくれた日本の皆さんに感謝あたします。新しい暮らしをともに築いていきましょう。皆さんの貢献と尽力に心より感謝いたします。ともに連帯していきましょう!

*追悼動画はこちらから
https://fb.watch/q1CPHe4rNh/

No.72「若者が見た被災地36」

CODEの第四次派遣では、大阪大学四年生の島村優希さんが日本災害救援ボランティアネットワーク(NVNAD)のサポートで、同行しました。
学生の視点から、被災地を訪れた感想です。(吉椿)

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TさんのNGOはサマンダーにて、女性の居場所としてのコンテナを提供されています。被災後に夫を亡くした女性が別の家庭に避難する中で、身体・言葉の暴力を受けているため、この活動が始まりました。お話を聞いている中、彼女は何度も「安全な家がほしい」と言い、「心理学的なサポートはいらない」と、経済的な支援や家を必要としていることを切実に話されていました。

また、最終日に訪れた非公式(政府からの援助を受けていない)テントに滞在する女性達にお話を聞くと、「狭くて大変。お風呂もトイレも綺麗じゃない」という不満が溢れ、一人の女性は「家族に今亀裂が入っている」と。その背景には、旦那さんが被災後仕事を無くした経済的理由もあると話していました。

今回お話を聞いた女性達は、トルコ人男性と結婚し、トルコへと移住したモロッコの女性達でした(ハタイにはアラブ語話者が多くいており、アルジェリアやモロッコの女性達と結婚する男性も多いそうです)。中にはトルコ語はあまり話せないから、とGoogle 翻訳を通じてアラビア語で会話をしようとしてくださる方もいました。
お話を受け、東日本大震災にて結婚のため海外から移住した女性の孤立の話を思い出しました。また、そのような女性たちにとってまず、何よりも必要なのは安心・安全できる居場所を確保することであると感じました。
(島村優希)

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No.71「若者が見た被災地35」

NGO「YARDIM KONVOYU」が支援しているテント村を訪れました。そこでは、地震から9ヶ月経った今も30~40個くらいのテントで120人くらいが暮らしていました。

テントで今も暮らしている理由を聞くと「AFADが仕切るコンテナハウスは自然がない」「みんながバラバラになってしまう」「人を人にするための、傷を癒す場所でない」「人が集まる場所がない」と答えてくれました。この言葉に込められた想いと背景。復旧・復興において、ただ場所が整っただけでは、人々の傷は癒えず、トップダウンで進めていくことの問題点を改めて感じました。

そして、たまたま私たちはこのテント村を訪れましたが、似たような状況化にある人達はもっとたくさんいることの被害の大きさと、まだまだ支援が必要なのに日本でもトルコでも忘れられようとしていることに恐怖心を抱きました。口では、「関心を持ち続けることが大切」と言いますが、果たして自分自身も本当に今回のテント村に住んでいる人々がまだたくさんいることに対して向き合えているのか。この日は最終日で、日本に帰る日でした。日本に帰ると、私にも普通の日常があります。その日常の中で、どう忘れずに関心を持ち発信していくのか。正直、有り難いことですが報告会に参加してくださる方も、いつものメンバーです。では、どうしたら違う人に響かせられるのか。様々な被災地の課題が自分自身が今度どうしていくのか問われているのだと感じました。
(山村太一)

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No.70「若者が見た被災地34」

CODEの第四次派遣では、大阪大学四年生の島村優希さんが日本災害救援ボランティアネットワーク(NVNAD)のサポートで、同行しました。
学生の視点から、被災地を訪れた感想です。(吉椿)

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「ハタイはなくなった」。様々な方からお話を聞いている中で、この言葉を良く聞きました。確かに、初めてアンタキヤやデフネを訪れた時は街の前の状態が全く想像できないほどに、ほとんどの建物が倒壊、解体されて更地となっていました。
しかし、この言葉に込められているのは、そのような目に見えて分かることだけではなく、地震が起きる前にその土地に住んでいた人々にとっての文化、生活、思い出の全てが含まれていると強く感じました。例えば、1人の高齢の女性は毎日毎日自分の崩れた家の1階に行って、一日その場で座って何もせずに過ごされている、というお話もありました。
同時にこの言葉は現在進行形で続いており、これからのハタイを考えた時の被災した方々の危機感でもあると感じました。危険性があったとしても、元々居住している家から離れたくない・離れることのできない人々も多くいました。
そのような状況下でどのように建物を再建していくのか、ということを考えた時にただただ地震に強い建物を立てるだけでは、被災者にとって帰りたい、戻りたいと思える場所にならないと改めて気づかされました。
(島村優希)

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No.69「自分たちの力を証明したい」

ハタイ県アンタキアでは、被災した人達自身が共に暮らしながら、主体的にボランティア活動をしている。
このNGO「Dayanisma Dernegi」には、リーダーは存在せず、関わるボランティアはすべて横並びで活動している。

ハタイでは、水道管の破裂による上下水道の混流、家屋解体によるアスベストの土壌汚染、最近発見された遺体などの影響で水質が悪化している。
Dayanisma Dernegiの拠点では、浄化システムを作り、きれいな水を地域住民に提供したり、来たる冬に備えた越冬対策などの活動を行っている。
ここには十数棟のコンテナがあり、子どもから高齢者まで12世帯約50人が共に暮らしている。彼らは元々、市中心部で近所に住んでいたが、震災後の助け合いの中で一緒にこのコンテナに暮らす事になったという。
「元々は、あまりコミュニケーションなかったけどな」と中心メンバーの一人Sさん達は笑って振り返る。

「皆さんは被災者で大変なのに何故、長期間ボランティア活動を続けられているんですか?」とSさんに訊いてみた。「被災者としてテントでじっとしてチャイ(紅茶)を飲むより、ボランティアをして人を支える事が自分自身をケアになるんだ。皆と助け合う事で人間としての生きる意味を感じたんだ」と被災者自身がボランティアを通して共に歩んでいる。
最後にSさんは「いつか皆で家を建てたいんだ。お金も物もないけど、ここを少しでもいい場所にして自分たちでやれる事を証明したいんだ」と夢を語った。絶望のハタイの中に一縷の希望を見つけた。
(吉椿)

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No.68「若者が見た被災地33」

11月16日、ハタイ県で支援活動を行っている4つの団体を訪れました。
今回のミッションは、今後ハタイ県で支援活動を行うにいたって、どのようなセクターでどの団体でプロジェクトを進めていくのかヒアリング調査することです。4つの団体を訪れる中で、決まり文句のように「あなたたちは、何がしたいですか?」と聞かれました。
この問いに対して、吉椿さんは「したいことは何もないです」と答えました。その返答が、この日僕は一番印象に残っています。初めは、そこまできっぱりと言っても大丈夫なのかとも思いました。しかし、この問いの裏にある現状は、これまで支援活動のために訪れた団体は、団体が主役で、団体がしたいことをしてきたということです。そうではなく、CODEは被災者が主役であり、現地のローカルのあなた達が主役で、その主役の人達がしたいことに対して、何か足りない部分を補うのが本当の支援のあり方であると思い知らされました。
支援のあり方には、たくさんの方法があります。上記の団体のように、団体がしたいプロジェクトを持ってきて実施する支援、お金や物を渡す支援、どれも間違いではないですが、CODEがめざす支援の「お互い様」の本当の意味を理解できた気がしました。お互いが双方に関わり、形成し創り上げていく支援。これこそが、まさに持ちつ持たれつ関係であり国際協力であると感じました。
(山村太一)

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No.67「鉄を拾う家族」

ハタイ県の中でも大きな被害を受けたアンタキア。重機による被害家屋の解体作業が未だ続いているが、更地になった場所で何か拾う人たちがいる。

「メルハバ(こんにちは)」と声をかけて話し聴いた。
「何を拾っているんですか?」と訊ねると、「家族で鉄(筋)拾っているの」と返って来た。
Xさんは、子ども4人とご主人と車で生活しているという。イスケンデルンの自宅が住める状態ではなく、子どもたちも怖がっていたので、借金で車を買ったそうだ。
「車のローンを返済するために、この鉄(筋)を売ってお金にするの。」という。
ご主人は仕事でのトラブルが政治的に大きな問題になった事で、仕事に就く事が一切できない状態に陥ったという。子どもたちも地震のトラウマから母親から離れる事が出来ずに、学校も辞めてしまったそうだ。
今は、家族6人で車で転々としながら、ガレキの中から広い集めた鉄筋だけが、Xさん家族を支える収入の源だという。

これまで中国やネパールなどでも同様にガレキで拾った鉄筋をお金に替えている人達が、後に違法行為で逮捕されるケースを見てきた。Xさんがその事を分かっているのか定かではないが、カメラを向けられる事を嫌がっていた。
この行為の違法性が問われるのかもしれないが、そうしないと生きていけない人達がいるという現実こそが問われなくてはいけない。
(吉椿)

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No.66「ハタイの人たちは戻る」

11/14よりCODE第4次派遣として、トルコ・シリア地震最大の被災地、ハタイ県に来ている。
人口約200万人のハタイ県では、約130万人が被災し、約80万人が家を失ったといわれている。また、この地震の死者約5万人の半数が、このハタイ県で犠牲になったという。地震から9ヶ月、ハタイでは街にガレキや広大な更地が至るところに広がり、その被害の大きさがうかがえる。

被害の甚大なアンタキア市で女性支援を行っているTさんを訪ねた。
Tさんは、「住居」「健康的な生活」「教育」「経済」の4つが課題だという。
80万人が家を失い、狭いコンテナの仮設住宅で暮らしていて健康的な生活が送れていない事、自分の学校が倒壊した子どもたちは他の学校に編入され一貫した教育を受けられていない事、多くの人が亡くなり、多くの仕事を失い、他県へと出稼ぎに出ていき経済が回らない事などをTさんが指摘する。同時に「経済をよくして、住民がここ住めるようにしないといけないわ」と訴えていた。そして「ハタイの人たちは戻る」というスローガンを教えてくれた。
(吉椿)

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No.65「若者が見た被災地32」

CODE未来基金の若者たちがトルコ・シリア地震の被災地でボランティアを行い、ボランティアについてトルコの被災者、ボランティア、NGOたちと共に考えました。参加した若者たちの感想をお届けします。
(吉椿)

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今回の企画を実施するにあたって、「コープこうべハート基金」から学生4名に、スタッフ2名に「兵庫県のふるさとひょうご寄付金」から多額のご支援をいただきました。この企画に、ご理解いただきご協力いただいたご厚意にCODEスタッフ、学生ボランティア一同、共に深く感謝しております。誠にありがとうございました。

では、果たしてこの学生企画に頂いた額の価値以上があったのかと聞かれると私は、正直疑問が残ります。もちろん、一人一人が様々な経験を通して、学び成長が多い貴重な時間となりました。しかし、行く前にも述べたように「ただ学びになりました」「成長できました」だけに、このたくさんの方々から頂いた寄付の想いを終わらせてしまっては、あまりにも勿体ない気がします。ただ、私たちはまだ他者に還元できるほど力があるわけでもありません。ならば、どうしたらいいのか。それは、今回のテーマでもあった「つながり」が私の一つの答えです。このプロジェクトでは、その「つながり」を感じる場面がたくさんありました。例えば、仮設の中にある青少年トレーニングセンターで、防災ワークショップを実施したときです。

前に立って、授業をするからこそ見えて来るものがたくさんありました。CODEの第二次派遣で出会った人が青少年トレーニングセンターを仕切っていたり、その青少年トレーニングセンターにつないでくれたNGOのメハメッドさん、コープこうべとのつながりの藤本さん、第三次派遣の通訳アジャルの後輩であるメルトさんなど、お金では買えない人々のつながりが折り重なってできる授業なのだと感じました。また、ボアジチ大学との交流会でも、たくさんの学生が様々な想い様々なつながりを経て参加してくれました。私たちの知らないところで、私たちのことを支えてくれているつながりがたくさんあることを知りました。
その他には、CODEが活動してきたからこそできた「つながり」コープこうべとCODEのつながり、兵庫県とCODE、寄付者とCODE。これらは、これまでのCODEの活動が評価されてきたからこそだと思います。そして、発災直後に行ったからこそできた現地NGO・大学とのつながり、通訳とのつながり。また、「うちわプロジェクト」を実施した際につながった団体や書いてくださった方々とのつながり。さらに過去を振り返れば、トルコが親日である一つの理由としてのエルトゥールル号からのトルコと日本とのつながり。決して、一人ではできない。これまで様々な人が築き上げた「つながり」の上に私たちは立たせてもらっていることを活動していく上で、ひしひしと感じました。

そして若者だからこそ、さらにその下の世代につなげるための未来の「つながり」、この「つながり」を意識して活動に励み、つながり続けることがプロジェクトの価値と意義になるのだと思います。今後もトルコと日本、物理的な距離は遠いがお互いが助け合える、CODEの理念でもある「困った時はお互い様」の精神が続けられるように励みたいです。なによりも「つながり」を続けるために、このプロジェクトは、これで終わりではなく、帰ってきた私たちの今後の行動によって、本当に行って意義のあるものになったのかが問われているのだと考えます。

また第四次派遣でトルコに行きます。今回行くのは、最も支援が取り残されるハタイ県です。私が、初めてトルコに訪れた際に、最も「無力感」を感じた場所です。行って何ができるのか。何か目に見えるような役に立たないかもしれません。しかし、絶対に現地の人々とつながり、今後のまた行うかもしれないプロジェクトへとつなげていきたいと思います。
(山村太一)

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