フィリピン台風ハイエン 救援プロジェクト(継続)
災害概要&地図
◆災害の概要
・発生日時:2013年11月8日
・場所:フィリピン中部
・死者数:6268人
・負傷者数:28689人
・行方不明者数:1061人
・全壊:1084,762棟
・損壊:589404棟
・被災者:1,6078,181名
(NDRRMC 2014年4月17日時点)
・発生日時:2013年11月8日
・場所:フィリピン中部
・死者数:6268人
・負傷者数:28689人
・行方不明者数:1061人
・全壊:1084,762棟
・損壊:589404棟
・被災者:1,6078,181名
(NDRRMC 2014年4月17日時点)
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プロジェクト内容
(1) フィリピンの漁業
フィリピンの海岸線には非常には多くの漁民が住んでいます。1、2人乗りのボートによる小規模漁業が主流ですが、10数人乗りの大型船で遠洋漁業に行く漁民もいます。またフィリピン近海域ではサンクチュアリと呼ばれる保護区が設定されており、場所によってはサンクチュアリ外に出漁するためのモーターボートが必要になります。しかし、主語:住民たちは?今回の台風による強風や高潮により漁業ボートを失い、漁に出ることができなくなってしまいました。今回の被災地であるレイテ島やサマール島、セブ島北部などは貧困地域で、漁民の多くは家の修復、再建費用も捻出しなればならず、ボートの修繕、再購入が非常に難しい状況です。中にはサトウキビ工場への出稼ぎや農業で収入を得る漁民もいますが、大きな稼ぎにはならず、日々の暮らしも賄うことができません。(2)漁業支援プロジェクト
現地NGOグループ・ABAG! Central Visayas(以下ABAG)を通じてセブ島北部6地域の被災漁民にボート、修繕用材料、漁網などを提供します。提供されたボートはABAGが提案し各地域に組織したさせたアソシエーション(協会)と呼ばれる住民組織によって管理され、漁民どうしで共有されます。住民が集まり、ボートの活用方法を協議することで住民自身による自立を図っています。また、ボート提供と同時に住民教育も行われます。ABAGによる住民教育を通して、提供するボートをシェアすること、石けんや生薬作りなどの新しい生計手段を得ること、女性が自立すること、減災に取り組むことなどを住民が学びます。2014年秋頃より現地のNGOネットワークを通じてセブ北部の小島Lipata島にて船大工によるボート製作が開始され、2015年2月にはボート2艘がバンタヤン島のバランガイPoocの被災漁民に提供され始めました。途中材料不足の影響もありましたが、2016年12月にPooc、Ocoy、Aningan、Victoria、Polambato、Malbagoの6 つの地域(バランガイ)に12艘のボートの提供が完了しました。その後の住民教育などは、北陸学院とのJICA草の根技術協力事業の中で実施していくことに決まりました。
金沢の学生の協力でロゴを入れる CODEの提供したボートに試乗
(3)ABAG! Central Visayasとは
災害、開発、女性、漁業、農業などの分野で活動する11団体が集まるNGOネットワークで、平常時は、各団体がそれぞれのフィールドで専門分野を活かした支援活動を行っています。それぞれの団体は独立して活動していますが、災害時には各専門性を活かしつつ田他の団体とも協働、情報交換をして、団体の枠を越えて活動しています。また、ABAG構成団体の多くが女性をリーダーとしており、フィリピンでは女性が積極的に社会問題に取り組んでいる様子が伺えます。(4)北陸学院大学によるJICA草の根技術協力事業とのコラボ
2016年12月より、JICA草の根技術協力事業(新・草の根協力支援型)のJICA北陸の案件として、北陸学院大学(田中純一教授)とのコラボでCODEのフィリピン台風の復興支援フィールドであるセブ島、バンタヤン島で実施しています。バンタヤン島の被災漁村の女性を対象に、石川県内のフェアトレードや海産物加工の技術など活用して雇用を創出し、女性の地位向上をめざします。また、地域の防災リーダーの育成をめざし、コミュニティ防災に貢献することを目的としています。
2017年度は、田中准教授と共に現地を2回訪問し、現地の2ヵ所(Pooc、Okoy)のアソシエーションの女性メンバーたちと共にリソースマッピング(地域の資源を再確認し、地図に落とし込んでいく)のワークショップを実施し、地元で使える資源を住民自身が再発見する事ができました。その中から現地の植物フレーバーなどを用いた石鹸作りの試作を現在、行っています。引き続きご支援のほどよろしくお願いいたします。
リソースマッピングのワークショップ