No.59「若者が見た被災地26」

本日23日、CODE未来基金の若者たちは、午前中はヌルダのACEVの『子どもと家族のケアセンター』にて防災ダックを実施して、午後はイスタンブールに移動し、ボアジチ大学の学生と防災クロスロードを共に行いました。
なお、本事業はコープこうべハート基金さんのご支援で実施されています。(吉椿)

***************
午前中は、ヌルダにあるACEVの『子どもと家族のケアセンター』で防災ダックを行いました。これまで日本の小学生には実施したことはありますが、海外で通訳さんがついている状況で実施するのは初めての経験で貴重な時間となりました。印象に残っているのは二つです。

一つ目は、実際に子どもたちが体を動かして音楽に合わせて災害のファーストアクションをとります。この一連の流れに、音楽もアクションも言語の壁を超えて伝わるものがあり、楽しむことができると感じました。言語が分からなくても気持ちは、伝わります。裏を返せば、本当の気持ちを伝えるのは、言語だけでは不十分なのだと学ぶことができました。

二つ目は、教育の責任感です。防災ダックをする中で、一人の男の子が『火事』のカードを見た時に、「僕の家も家事になった」と言いました。僕も先生たちも、その瞬間時間が止まり、どのように返していいのか分からず、ワークショップを進行しました。頭では理解していましたが、被災地で防災授業をすることは、実際に経験した人たちに話すことです。私たちは、実際には被災したことがありません。そのような人たちが、教えてる防災ワークショップは、とても薄っぺらいものに当の本人からしたら、聞こえてしまうのではないかとも思いました。防災教育とは、命の授業です。一つ嘘を教えてしまうと、命を落としたり、傷つけてしまったりするかもしれせん。だからこそ、必要であり責任感があるのだと感じました。

午後は、イスタンブールに移動してボアジチ大学の学生と防災クロスロードを行いました。ボアジチ大学の学生さんたちは、温かく迎えてくださり、私たちの進行のサポートまでしてもらいました。改めてトルコの人たちの、コミュニケーション能力の高さと勢いに圧倒されました。

クロスロードのテーマは、『アスベストや感染者が蔓延している中で、全然人数が足りてない、現地の被災地にボランティアに行くのか?』だ。行く派と行かない派と割合は、行かない人派の人が三分の二くらいで、それぞれが意見を交わしました。行く派の意見としては、「良心には嘘をつけない」や「私よりも困っている人がいる事実は変わらないので行く」と言う興味深い意見がありました。

特に印象に残っているのは、行かない派の人たちの意見で、みんなが口々に「経験がないから」「プロフェッショナルではないから」という意見がありました。その意見に対して、私が「最初は誰しもが初心者ではないか?なぜ、経験した人は行ってはいけないのですか?」と問うと「あたなは初心者だからと厄介払いされてしまう」「家族に、初心者が行っても役に立たないと止められる」と言われると答えました。その返答に対して私は「では、仮に周りから初心者でもボランティアが行って良いと言うと来る?」と聞くと全員が満場一致「行く」と答えた。この瞬間に、私は大学生の時に、ボランティアサークルの語り部さんに言われた「君たちのような学生がトルコに行っても何の役にも立たない。迷惑をかけるだけだ。行かなくてもできる支援はある」と言われたこととリンクしました。みんな、どのような状況であれ、誰かの役に立ちたい、困っている人を助けたい。そのような気持ちは、一緒なのだ。ただ、その邪魔をしているのは、世間一般、周りの人たちなのだと実感しました。プロフェッショナルでなければできないと決めつけているのも、世間一般なのだと感じました。確かに、プロフェッショナルにしかできないこともありますが、ボランティアには様々な形があり、必ずその人にはその人にしかできないことがあるのだと私自身もこの活動を、通して身を持って経験したいと思います。
(CODEスタッフ 山村太一)

**********
救援募金にご協力下さい。ご寄付はこちらからお願いいたします。
※通信欄に支援先をご記入ください(例:トルコ・シリア)。

★クレジットカード
こちらのページからご寄付いただけます。
https://code-jp.org/donation/

★郵便振替
郵便振替:00930-0-330579
口座名義:CODE

★ゆうちょ銀行
支店番号:〇九九店
店番:099
口座番号:0330579(当座)
口座名義:CODE(コード)
※口座名義をカタカナで指定されている場合は名義人に「コード」とご記入ください。

★近畿労働金庫
支店名:神戸支店
支店番号:642
口座番号:8881040(普通)
口座名義:CODE海外災害援助市民センター

※募金全体の25%を上限として事務局運営・管理費に充てさせていただきます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)