No.33「被災地の希望」

ガジアンテプから約2時間北西へと車を走らせる。徐々に倒壊家屋とガレキが撤去された更地が目に入ってくる。1か月ぶりの被災地アディアマンだ。

NGOの拠点になっている中学校を再訪した。出迎えてくれたボランティアの女性Hさん(20歳)は、この拠点の現状を語ってくれた。「今、ボランティアは60人くらいいるわ。NGOのスタッフも30人くらいいるけど、人手不足でコーディネートがうまくいってないわね」という。現在、ラマダン月で夜明けから日没までは食事を口にすることができないムスリムの人たちが、イフタールという断食明けの夕食をとるための大型テントが設置されていた。夕方になると連日3000人の被災者がやって来るという。

前回訪問した際に出会った学生ボランティアたちの写真をHさんに見せたら、「あー!!」と言って電話をかけ始めた。しばらくすると大学生ボランティアTさん(21歳)が現れた。「いやー、偶然だね。また会えたね」と抱き合って再会を互いに喜んだ。Tさんは、一度故郷に戻り1週間前に再び被災地に来たそうだ。
Hさんは、短大で獣医学を学んだ後、動物病院で働いていたが、地震後、仕事を辞めてすぐに被災地に来たという。職場もいつでも戻っておいでと言っているそうだ。
「最初は、捜索救助など必要があれば何でもやったわ。体力とエネルギーはあるから大丈夫!」と笑う。
なぜそんな風に出来るのかたずねると当然のように「責任感よ」と一言だけ語った。
別れ際に東日本大震災の被災者の作った「まけないぞう」を説明し渡すと「感動して鳥肌がたったわ」と嬉しそうだった。僕たちと同行したガジアンテプのNGOのMさんは、そんな被災地で頑張る若者たちを見て、「素晴らしい。感動している」と嬉しそうに話す。

最後に今後、トルコと日本でオンラインの学生交流をすることを約束して別れた。まだまだ厳しい被災地の中に一筋の希望が見えた気がした。
(吉椿)

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