No.36「NGOたちとの学び合い」

ガジアンテプのNGOのキーパーソンMさんから今回の地震で活動しているガジアンテプのNGOやボランティアに日本の経験を語ってほしいと言われ、交流会を持つこととなった。NGO、建築、経済や企業、大学、自治体など多様な分野から約30人が集まった。参加者一人ひとりが今回の災害支援で感じた事、抱えている課題について話していった。

「コーディネーションに問題があった。物資を送ったが、ボランティアがいなくて運べなかった」「ボランティアをしようとAFADに電話したら、経験がないから必要ないと断られた」「信用問題があった。AFADや政府は信用できない、今回の事でNGOをより信用するようになった」「被害家屋の調査が適当で、どの建物が安全なのか心配」「道が悪くてたどり着けなかった村もある」「難しい専門用語ではなく、国民に分かりやすい言葉(文章)で話してほしい」「寒さと餓えで死にそうになった人を見た」「水不足が深刻だ」「アディヤマンやハタイの状況が深刻だ」「今回初めて支援活動に参加した。今後に備えて学びたい」「倒壊した建物のまわりを立ち入り禁止してないから危ない」「解体の仕方が悪いから埃がすごい」「被災地に手伝いに来たのではなく、写真撮ったりして遊び半分の人もいる」「ある被災者は自宅が倒壊して家族を亡くしているのに仮設住宅に入れない」「これだけの人が亡くなったのは、皆のせいでもある。皆が反省しないといけない」「建築認可を政府が許した」「政府とNGOが連携できていたらもっと良かったのに」「マルマラ(1999年)、エラーズ(2011年)など地震が起きているのに、過去から学ぶ習慣がない。もっと学校で教えるべきだ」「信頼できる担当者がいなかった」「モスクに行って祈れば神さまに連絡できるのに、AFADには誰もいなくて連絡できなかった」「AFADもグズライ(赤新月社)も信用できない」など、非常にリアリティのある深刻な生の声を聴く事ができた。

後半、ラマザン(断食月)の関係であまり時間がなく、十分に日本の話しはできなかったが、「日本の災害復興もそれほどいい状況でない。何度も反省と失敗を繰り返しながら少しずつ前に進んでいる」とお伝えした。そして「政府の支援は完璧ではない、必ず取りこぼされる人がでる。だからNGOの存在が必要なんだ」と言ったら、参加者のほとんどが大きく頷いていた。

この場に参加させていただいて、ガジアンテプの市民社会の熱気と気概を感じた。ここからトルコと日本の学び合いが始まる。
(吉椿)

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