ネパール地震救援ニュースNo.20

これまでの現地レポートにもありますが、地震後の最大の課題は、モンスーン期が迫ってきているため、地震で家を失くした人たちの「住居」の手当てが課題のようですが、政府の支援のバラつきや、地理的環境からNGOの支援のバラつきが当面の問題として浮かび上がっています。(事務局)

<現地レポート 8>

先遣隊の二人は、昨日現地のカウンターパートナーの一つ、Transformation Nepalのロメスさん、Shanti NepalのIndraさんとSalyantra村Siketar地区へ入りました。カトマンズから車で2時間半Dhadingbesiから4WDに乗り換えさらに山道を2時間半という厳しい工程でした。

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○Dhading郡 Salyantar村 Siketar地区でのヒアリング

・この村では23人が亡くなった。この地区で亡くなったのが4人。お話を聴かせていただいた方の息子も亡くなった。この村には127家族、400~500人が住んでいる。

・民族はネワール族が60%、バフン族が40%。

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・シンドパルチョークは中国との国境もあって支援も来るが、ここには来ない。

・小さい地震はこれまでにもあった。地震後、この村では地面や畑にヒビが入っている所も多く、地滑りがたびたび発生している。

・今回の地震で学校(小学校、中学校)、病院やコミュニティセンターもヒビが入っており、修理しなければいけない。学校はヒビが入っており使えない状態。現在、子どもたちは学校に行っていない。

・村の病院にはスタッフが派遣されており、地震後にはこの地区で診療も行っている。

・政府は5日目で学校を再開と言っていたが、まだ再開していない、今後、テントで仮設学校を作り、授業を行う予定。

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・地震が発生したときには新しく作った廟のオープニングセレモニーを行っていたため村の多くの住民が集まって外に出ていた。

・防災に関する避難訓練などは行ったことはない。学校やテレビなどで机の下に隠れるなどは聞いたことはあった。

・飲み水はパイプラインで村に引いている。村の人が少しずつお金を出し合ってきれいな水を引き入れるタンクを作ったが、地震で壊れてしまった。

・村の多くは農民、特にコメ作り。ただしこれは自分たちで食べるため。多くは海外などに出稼ぎに行き、ドライバーをしている人もいる。

・村の人は生活物資を近郊のArkhett Bazar(Gorkha郡)まで買いに行く。

・仮設住宅のための石も木も十分にあるが、仮設を作ってもそんなに長く住めない。

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・家を新たに建てるには60万~70万ルピーが必要。家の材料は車で2時間のDhadingbesiまで買いに行く。

・もうすぐ雨期が来てモンスーンがやってくる。家がないのでシェルター(仮設)が必要。

・乾燥して、灌漑用水がないので雨に頼るしかない。それが一番の問題だ。

・多くの家が築30年。一部20年くらいのものもある。全て同じ建て方をしている。

・この村にはChild Club、Youth Club、Mother’s group などのコミュニティグループがあるがミーティングなども行っておらず、あまり積極的に活動はしていない。今後、復活するだろう。

・村で物事を決める際は、みんなで集まって話すが、学校、病院などの公共施設の建設などの場合、9~11人ぐらいの小グループで話し合い、データーをとって政府に申請する。

・この村も元々の問題(教育、仕事、病院など)は、全てが不十分。      (以上)

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