ネパール地震救援ニュース No.55

「ニマさん、ディープな京都に触れる。」

ネパールのグデル村から来日しているニマ・シェルパさん(25歳)とラクパ・シェルパさんと京都を一泊二日で訪問しました。
京都で耐震パネルを製作している丸浩工業さんを訪問させていただきました。耐震パネルは京都大学防災研究所でもその耐震性が証明されており、すべて左官職人さんによって手作業で製作されています。土とセメント類と新聞紙を微妙な配合で練り込んで作られるパネルは非常に軽く、山間部のグデル村でも、地元の土やロクタ(ミツマタ)などで応用できそうで、ニマさん、ラクパさんも興味深々でした。

その後、清水寺や伝統建造物の保存地区でもある清水の産寧坂などを見学し、寺院の大きな柱や清水の舞台の木組みの驚嘆するニマさんでした。
その日は、四川地震支援でもお世話になったシムズのマキさんの経営するSOI Guesthouse に宿泊させていただき、シムさんお手製のシンガポール料理をご馳走していただきました。夜遅くまで時間を忘れて、マキさんやラクパさんと語り合いました。四川とネパールがつながった瞬間でもありました。

翌日は、ネパール地震後から様々な知恵の支援をいただいている建築家、魚谷さん(魚谷繁礼建築研究所)に伝統建築の講義をしていただき、模型を使って、戦前と戦後の建築構法の違いを説明していただきました。「昔の木造建築は、柱と梁で揺れてもたせ、現代は筋交いなどで固めてもたせる構造になっている。伝統建築の改修で揺れようとしているのに固めている家屋も少なくない。それを見極めて町家の改修をしている。」と魚谷さんの説明にニマさんは真剣な表情で聞き入っていました。その後、魚谷さんが手がけている町屋や長屋の改修現場を見学させていただきました。細い路地にある朽ちかけた長屋をシングルマザー向けにローコスト賃貸にイノベーションした現場や遊郭の跡地を改修して、流木細工やギャラリー、本屋など若いアーティスト達が共同経営する町家モール、町家をゲストハウスに改修している現場などを見学させていただきました。

普段見ることのない路地裏のディープな京都を見せていただき、ニマさんやラクパさんは、古いものを改修して新たな発想で再活用しようとしているところや魚谷さんの言う「日本の伝統建築が腐った部材を取り換えられるように自由度が高く、そうやって日本建築はメンテナンスをしながら残ってきた」ところに感心していました。地震で大きな被害を受けたバクタプルのネワール伝統建築家、ラビンドラ・プーリ氏もメンテナンスの重要性を指摘していました。(吉椿雅道)

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