中国四川省大地震救援ニュース 24

<CODE翻訳ボランティアさんからの情報を紹介します>
≪都市より農村での家屋の倒壊が顕著≫
 地震後の救援活動に参加した同済大学「建築と都市規画学院」院長の呉志強さ
んは実地での考察を語った。被災地で倒壊した建物の多くは、偽の古代建築、偽
の現代建築で、真の古代建築・現代建築は大地震の経験を経て今も残っている。
 都江堰は2000年以上風雨にさらされており、今回の地震の震源近くでありな
がら、ひとつも損なわれていない。四川には古代の文化財が多くある。一部の古
建築は屋根瓦が落ちるなどの被害があるが、わずかな修理で済む。一方、最近は
やりの古建築を模倣した建物は地震の難をまぬかれなかった。
 現代建築においては、都市の建物より農村の建物のほうが被害が大きかった。
これは、都市では建築規範に準じた建物が農村より多かったからだ。例えば、膨
州市(県レベルの市であるが)は上海の面積の半分ほどであるが、学校と病院は
1か所も倒壊しなかった。
 しかし農村において、この1,2年に建造された新しい建物がこなごなに倒壊して
しまっている。これらの家屋は現代建築の様子をしているが、現代建築の規範に
のっとって造られてはいない。これらの家屋は煉瓦のうえに板がのせられている
が、梁はきちんとしてはいない。梁を巻くことはベルトをするようなもので家をまとめ
る役目をする。4つの壁がつながる部分では梁の鉄筋は一定の長さでつながって
いることが必要である。呉院長は倒壊した家屋は梁の中に鉄筋が入っていても結
合していないことを発見した。「偽の現代建築は人を死にいたらしめる。」
 農村の伝統的な煉瓦の柱を組み合わせる家は地震で大きな被害はでていな
い。壁が倒れても柱が倒れなかったのである。
 呉院長は言う。「よい規画は人民の生命財産を保護する。よくない規画は人民の
生命財産を破壊する。われわれの学院は都市規画学院と言いますがこれからは
都市農村規画学院と変える必要があります。都市と同じように農村にも規画が必
要です。」
 (23日15時59分 新民晩報)
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