No.14「政府の見え方」

「残っている建物と倒壊した建物の違いは何ですか?」。被災地で出会った人たちに何度も尋ねた言葉だ。

カフラマンマラシュ(マラシュ)の中心部SaziBey Mahallesi地区はこの日も重機の騒音の中、砂ぼこりが舞っていた。軽く見渡すだけでも十数ヵ所で重機による捜索活動が行われていた。
砂ぼこりの中がれきの山をじっと見つめる女性がいた。小学生の教師であるこの女性は、母親の帰りをじっと待っていた。約20年前に建てられた9階建てのマンションの2階に彼女の母親が住んでいて未だ発見されていないという。先の質問をすると彼女は、「ここで倒壊したマンションはすべて同じ会社の人が建てたのよ」と語る。
周りにいた男性からも「マンションの1階が店舗で、面積を広げるために柱を抜いたんだ!」と声が上がる。
マラシュの高校の避難所に応援に来たイスタンブール教育コーディネーターの男性は、「地盤と構造の問題の組み合わせだ」と言っていた。

暗いマラシュの街で明かりの灯る一室から手招きをする人たちがいた。行ってみるとパン屋さんの職人さんたちだった。マンションの危険度判定を終えたので、ここでパンを焼いてボランティアで被災者に配っているそうだ。
彼らにも同様の質問をした。
「政府の建設チームが建てた住宅はひとつも倒壊していない」「この前大統領がマラシュに来て、被災地のすべての街を1年で再建すると約束したんだ」「今も内務大臣がマラシュに残って指揮している」と政府への期待をにじませる。
他方、トルコの若者たちは、「建設業者は政府にお金を払えば、簡単に建設許可がおりる」「政府には色々な顔がある」と口を揃えて語る。世代や人によって政府に対する見え方が違うようだ。

最後に職人さんたちに、日本や外国に期待することはあるかと聞くと「いや、何も期待していないよ」という。
その言葉を聴いた同行の藤本さん(トルコ・ネブシェヒル在住)は「トルコ人は、他人に何かやってもらうよりも、自分たちでやりたいという気持ちが強いからね」と教えてくれた。
(吉椿)

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現地派遣 緊急報告会を開催します

トルコ・シリア地震の現地派遣の緊急報告会を開催いたします。

CODEは先週の2月10日(金)から一週間、事務局長の吉椿雅道とインターン生の植田隆誠を現地に派遣し、被災地での支援活動をスタートしました。派遣した場所は、ガジアンテプを拠点に、カフラマンマラシュ・ヌルダ・アディヤマンです。
報告会では、被災地の状況・CODEのこれからについてお話します。また、当日は現地とオンラインで繋ぎます。

【トルコ・シリア大地震 現地派遣 緊急報告会】
日時:2月26日(日) 14:00~16:30
会場:ふたば学舎 3階講堂
(兵庫県神戸市長田区二葉町7丁目1番18号)
申込み:対面参加の場合は申込み不要。オンライン参加の場合は以下のリンクよりお申込み下さい。
https://forms.gle/rMK3FW43AHvMSdBQ8
参加費:無料
※会場で募金の受付をしております。ご協力よろしくお願いいたします。

No.13「支え合い」

トルコの被災地に入って6日、一体何人の人と握手をし、写真を撮っただろう。
100人は下らないだろう。「ジャポン(日本)」と分かると、握手を求められ、写真を一緒に撮って!と言われる。それは被災地だけでなく、バスステーションや街中でもそうだ。ある日、カフラマンマラシュから帰り、バスステーションでバスを待っていると、一人の高齢男性が寄って来て「食べて!」とパンをくれた。
親日の国トルコとは知っていたが、ここまでフレンドリーだとは想像もしなかった。

1890年の和歌山沖で座礁したエルトゥールル号や1985年のイランイラク戦争でのトルコ機による日本人救援の事があるからだとよく言われる。また「日本とは戦争したことがないからだ」「日本は兄弟だ」と現地の人も言う。なぜそこまでなのか未だにわからない。

被災地には、地元だけでなく全国からたくさんのボランティアが駆けつけている。物資配布や掃除や炊き出しなど様々なボランティアが行われているが、特に驚いたのは、トルコ人の大好きなチャイ(紅茶)やパンやケバブを作って配る人たちが至るところにいる事だ。被災者だけでなく、警察、軍、ボランティア、僕たち外国人など誰にでも提供してくれる。
被災地には物資の課題はまだまだあるが、食べ物と飲み物だけには困らない。凍てつく寒さの中、被災地を歩き回った後の温かいチャイは本当に心身を温めてくれる。被災者も至るところで焚き火を囲んでチャイを飲んでいる。
被災地では、そうやってトルコ人(クルド人やシリア人も含む)皆で小さな支え合いを実践し、皆でこの難局を乗り越えようとしている。フレンドリーに接してくれる人たちの笑顔の奥には深い悲しみや痛みが見え隠れする。
僕たちよそ者はそんなトルコ人たちの支え合いをどう支えるのかを考えさせられている。

神戸の小学生が書いてくれたメッセージを被災地の子どもたちに手渡した。皆笑顔でありがとう(テシェキュレール)と返してくれた。
日本から来てくれてありがとう(テシェキュレール)と幾度となく言われた。僕たちはこの言葉にこれからどう応えていくべきか。
(吉椿)

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No.12「若者が見た被災地➂」

カフラマンマラシュを訪れた。
「1年間で被災地全部立て直す」「あと20日で7000戸コンテナ仮設」といった方針をトルコ政府は掲げているそうだ。このスピード感にはもちろん驚きだが、それと同時に政府の方針を支持している人が半数いるということにも驚きだった。
出会った1人の男性は「100%政府を信じる」と言った。トルコでは、「運命」を大切な概念にしているそうだ。「政府は100%努力して復興に取り組んでいるのだから、もし何かあってもそれは運命だったので仕方ない」という考え方らしい。
普通に考えて1年で全部終わらせるとなれば、また同じような違法の建物が建っていくことは想像できるし、今回の地震も人災と言える面もあるのかもしれない。しかし、このような「運命」のような考え方が人々の気持ちを救っているのも事実だと思う。
この現地独特の価値観はどこに行ってもあると思うし、そのバランスはとても難しいものだと思った。私たちのような外の人間が、それを変えてしまうのではなく、気づけるきっかけをつくることが大事なのだろうと感じた。
(植田)

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No.11「灯りを求めて」

甚大な被害を受けたカフラマンマラシュでは、徐々にライフラインが回復しつつある。3日前に訪れた時は街は真っ暗でがれきのゴーストタウンのようだったが、今日は街に灯りが少しだけ戻っていた。

街の北西に位置するSehit akif 高校には、地震後、約800人が避難していたが、マンションの危険度判定が少しずつ進み自宅に戻る人も出始め、今、寝泊まりしている人は約700人、食事を提供している人を含むと1500人ほどになるという。現在、4階建ての校舎に約150人の高齢者、約100人の子どもたち、赤ちゃん20人、妊婦2人、寝たきりの高齢者も17人もここで暮らしている。
この学校の女性校長は、地震後、飛び起きて、すぐにご主人と二人で学校に行き、自主的な避難所を開設した。その後、周辺から沢山の住民が避難してきたそうだ。
校長は「灯りをつけたら皆が集まって来ると思って…」と振り返る。
避難所の課題について聴くと、「被災現場から来た人も多いので校内での感染症が心配だわ」「子どもたちのトラウマもね」と。避難所の子どもたちは一見元気そうだが、「親のそばから離れない子や地震はもうない?と何度も聞く子もいるわ」と教えてくれた。

この学校は、3年前にEUが世界銀行の資金を使って建設したという。災害に備えて耐震や自家発電機やソーラーシステムを準備していたことが功を奏した。ここにいる被災者は、暖房の効く部屋で、シャワーを浴びる事もできる。医師もボランティアとして来ている。今は、避難所として政府やボランティア、学校の資金を使って運営している。トルコ各地の教育関係者がボランティアが応援に来ていて、非常に機能的に運営されている。
ただ、このような恵まれた避難所ばかりではない。零下の寒空の中、薄いテントで寝ている人たちも少なくない。
(吉椿)

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No.10「若者が見た被災地③」

ガジアンテップ城近くの避難場所を訪れた。
人々はヒアリングをしている私たちを見ると、近づいて話しかけてきた。
テントから人がどんどん出てきて、こんなにもテントの中に人が住んでいたのかと驚かされた。中にはテント一つに50人のものもあると聞いた。なけなしのお金で自ら買ったブルーシートと家にあった材料でテントを手作りをしている人も多かった。それもできない人は外で寝泊まりしているそうだ。
「ヘルプはいつ来るんだ」「寒さで風邪をひいてしまった、薬と防寒具が欲しい」。何度も私に訴えてきたが、「日本にいる人達にこの状況を伝えます」としか言うことができなかった。今の状況をほとんど変えることができずもどかしさを感じていたが、人々は私たちを笑顔で見送ってくれた。

夜、ホテルで揺れを感じた。余震はまだ続いている。跡形もなくなった街を見ていただけに、少しの揺れでも自分の中で恐怖感を覚えた。1週間前の地震を経験した人たちはどれほど怖い思いをしているのだろう。
今、揺れに怯えながらテント生活をしている人々が安心して寝られる家とは一体どんなものなのだろうかと思った。
(植田)

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手作りのテント 缶とパイプでストーブが作られている


4本の木を柱にしている

No.9「とりこぼされる人たち」

ガジアンテプのシンボル、ガジアンテプ城はこの地震で北東から南東にかけて城壁が崩落した。城の南側の公園など市内各所の広場や公園に近隣住民が避難している。多くは自宅の壁に亀裂が入っている事が心配で公園などの避難キャンプで暮らしているが、中には自宅が倒壊して行き場を失った人もいる。
城から15分ほど歩いた公園では、トルコ人だけでなくクルド人やシリア人がブルーシートを張っただけの粗末な掘っ立て小屋で暮らしている。

クルド人の家族に話を聴いた。
地震が起きてから1週間、家族親戚20人で一つの小屋で暮らしているという。「最初は炊き出しのボランティアが来てくれてたけど、今はなにもないよ」という。狭いので子どもを優先的に小屋の中で寝かせて、大人は外のベンチで焚き火をして寝ているそうだ。それでも地べたに絨毯を敷いただけなので子どもたちが風邪を引いたりしているという。
公的な支援はないのかと尋ねると「政府は金持ちには色々するが、俺たちには何もしてくれない」と不満をこぼす。また、「泥棒が来るかもしれないから弟がヒビの入った家で寝ている」という家族もいた。
ある男性が近寄って来て僕たちにビニール袋を見せてくれた。中には玉ねぎなどの野菜が入っていた。「政府がくれたんだけど、調理道具がないんだ」と苦笑い。

この公園には高齢者や妊婦、そして数年前に戦争から逃れてきたシリア人も住んでいる。このように公助から取りこぼされている人たちを忘れてはいけない。
(吉椿)

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No.8「下が寒い」

カフラマンマラシュ(マラシュ)は、人口約116万人の都市。標高3000m級のタウラス山脈の麓、500~600mの斜面に町が広がる。雪に覆われたタウラス山脈から非常に冷たい風が吹き下ろす。
六甲山脈の麓に広がる神戸の街を想起させる。

この日、滞在しているガジアンテプの街から約1時間、激甚のマラシュを訪ねた。
マラシュの高層マンション群は、人の気配さえ感じられないくらいゴーストタウンと化していた。
今も余震が続くこともあり、建物の中には入らないよう規制があり、営業している店はどこにもない。

中腹に位置するSUHA ERLER高校を訪ねた。約500人の人が近隣から避難していて、庭に張られた17のテントや校舎の教室で寝泊まりしているそうだ。
学校に入るとすぐにボランティアたちが麦ごはんとスープの炊き出しをしていた。昼食をとるところもなく歩き疲れた僕たちに「あなたたちも食べて!」と優しく声をかけてくれる。申し訳なさを感じながらも優しい味が疲れを癒してくれる。
校舎の教室ではイスを並べてベッドにして寝ている人たち。水のないトイレは悪臭が漂う。

庭のテントで暮らしている人に話を聴いた。3家族13人で一つのテントで寝ているという。
周辺の建物や自宅について聴くと「1年前に建設された建物も倒壊している」「資材がよくない」「1階の店舗の柱を抜いたからだ!」と声が上がる。
この家族の寝ているテントの中を見せていただくと、自宅から持ってきた絨毯1枚が敷かれているだけで「下からの冷えが寒い。子供の服もないし、電気もないし・・・」という。
マラシュは、日中晴れれば多少は暖かいが、日が陰った途端に寒さが襲う。夜は零下5℃まで下がる。
モンベルから提供していただいたジャケット、そしてKOBE発の「まけないぞう」(東日本大震災の被災者の手づくりタオル)を手渡し、日本からのメッセージをお伝えした。
このような避難所が市内に一体何か所あるのだろう。誰も把握していないのではないだろうか。
(吉椿)

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No.7「若者が見た被災地②」

Nurdagヌルダ、kahramanmarashカハラマンマラシュを訪れた。
ガジアンテップとは街の様子が全く異なっていた。
元々そこに何があったのかも分からないほどの瓦礫の山をいくつも見た。倒壊を免れた建物にも人は住んでいないため、街はゴーストタウンのようだった。
子供の笑い声が聞こえたと思えば、家族を亡くし泣く声も聞こえてくる。頑丈な建物で電気も使える避難所もあれば、テントもなく屋外で寝泊まりしている人々もいる。ただ、それが比べられるべきものではないこともわかる。状況は違うとも一人一人、全員が互いに支え合い、必死に生きようとする姿は同じだった。人々は国だけに頼らず、学校関係者や他地域からのボランティア等、国全体が一つとなり、支え合っていた。

正直、自分の中でまだ整理がほとんどできていない状態だ。自分が知らないこと、経験したことのない事が多すぎて、また一つ一つの状況が違いすぎて、自分の中に色々な感情が混ざり合っている。被災者の方々とどう関われば良いのかも分からなくなってきた。
しかしそこで止めるのではなく、自分なりに何を思いどう発言すればいいのか、どんな行動ができるのかを考え向き合い続けたい。
(植田)

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No.6「悲しみを分かち合う」

トルコ南部ガジアンテプは、震源が近いにも関わらず被害がそれほど多くなく、ライフラインも機能している事から支援者やメディアの拠点になっている。
この町で暮らすMさんは(60代男性)は、公共教育の仕事をしながら被災者支援に奔走している。

12日、Mさんの車で被害の甚大なフラマンマラシュ(マラシュ)に入った。Mさんに案内されたのは、マラシュ北部の高層マンションが立ち並ぶ新興住宅地のような地域。そこでは完全に崩壊したマンション3棟のガレキの中からAFAD(国家防災管理庁)の捜索活動が夜を徹して行われている。
その捜索現場の前には、Mさんの家族が待っていた。Mさんの顔を見るや否やMさんの妻の妹は抱き合って互いに涙を流した。このマンションの1階でMさんの妻の妹の娘が亡くなったが、未だ亡骸が発見されていない。周りには同じように他の遺族たちが捜索活動を見守ってる。

限りなくつらい状況にも関わらず、「チャイ(紅茶)を飲め!」「パンを食べろ!」とあちこちで声をかけてくれる。お言葉に甘え、座ってチャイを飲みながら焚火を囲む。時に片言の英語で会話し、時に互いに焚火の炎を無言で見つめる。
ここに集う人たちは皆、遺族。

焚火の輪の中に入って、「ああ、皆、こうやって火を囲んで悲しみを分かち合っているんだ」という事がしみじみと伝わってきた。そして28年前の避難所を思い出した。
Mさんたち家族は今も焚火を囲んで家族の帰りを待っている。
(吉椿)

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