No.70「丹波農業フィールドワーク第2回:学生の感想①」

CODE未来基金のプロジェクトとして、丹波市での農業フィールドワーク第2回を先日実施しました。
参加した学生のみなさんの感想を、順にご紹介します。
今回は、柳瀬彩花さん(追手門学院大学3回生)の感想です。

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私が農業フィールドワークに参加させていただいたのは、今回で2度目でした。
1日目は、到着後「ムラとマチの奥丹波」の皆さんと顔合わせや自己紹介をしてから、畑に移動し畝をつくったり夏野菜を植えたりしました。夜は「ムラとマチの奥丹波」の皆さんとCODEの学生たちで意見交換を行いました。また、前回同様荻野さんが営む「丹波いちじまファーム」に宿泊し、新鮮な野菜をふんだんに使った美味しいご飯をいただきました。
2日目は、午前中から上流域にある山本さんが所有する田んぼの手植えを行い、思いっきり土に触れた2日間でした。

また、今回は世界や丹波で起きていること、農業の抱える課題などと自分のつながりを見出して捉えることを私自身のテーマとして参加していました。
なぜなら、事前学習ではCODEの理事である村井さんからアフガニスタンの事例紹介があり、『(金銭面で)食べていけなくてもヒンズークシュ山脈に雪が積もれば(農業ができて)食べていける』という価値観のお話に関心を持ったためです。現地の農村だけでなく都市に住む人々にも、そういったお金よりも水が大切であるという考えが浸透しており、少量の水を大事に使って生活を営んでいるということを知りました。
そして現在、日本では都市に住む私を含めて、水を大事にする意識は薄まっているように感じます。そこで、丹波で有機農業をしている農家さんたちへ水の存在について伺うと「水は極めて大事」「水は命」だと仰っていました。市島には水源があり、水質が綺麗であるため現在も蛍が多く出ることや小さい町でありながら酒屋が多いといったことを教えていただきました。
さらに関連して、田んぼにとって水の必要な時期は、水の取り合いによる争いが起きていた時代があることや、有機農業をしていても上流域の農家が農薬を混ぜてしまうと他の田んぼに農薬が流入し揉め事になることを知りました。

また、長年丹波で有機農業をしている岸下さんの「自然界に学べ」という言葉が特に印象に残っています。自然界にはどのような協力関係があるか、有機農業や農作業の大変な中に何があるか、健康は何でできているのかといった、農業だけでなく人間としてどうあるべきかという問いに深く考えさせられました。
そのため、有機農業を体験し持続可能な社会を目指すことを改めて考える中で、やはり人の心が大事でありそれぞれが「感性」を磨くことが、結局は農業を立ち直すことにつながっていくということに気付けました。
この2日間、農家さんたちや様々な立場の参加メンバーと対話することで、生きていく上で大切なヒントを見つけることができました。

最後に、田んぼに足を突っ込む泥の感触や皆で手植えをする一体感、良い汗をかいたあとの昼食の梅のおにぎりなど、「これが好き!」と思うものに沢山出会えました。天気にも恵まれて本当に気持ちがよかったです。
今回も貴重な機会をいただきありがとうございました。

(柳瀬彩花)

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