「村に戻る若者」
先日放送された「プロフェッショナル仕事の流儀」にも登場したニマ・シェルパさん(25歳)は、CODEの復興支援プロジェクトをきっかけにカトマンズの家を引き払い、荷物全部をまとめて故郷グデル村に戻ってきました。
ニマさんは、グデル村シャーレ集落で生まれ育ちました。19歳で村を出て首都カトマンズに暮らし始めました。村にいても現金収入となる仕事はなく、都会のきらびやかな生活に憧れたと本人は語っています。カトマンズに出ても簡単に仕事は見つからず、転々としている中でヨーロッパのNGOの支援で家具の職業訓練学校に2年通い、その後家具職人として働きながら指導もしていたそうです。地震後、同じ集落のラクパ・シェルパさん(CODEのカウンターパートのグデルシェルパコミュニティのシニアアドバイザー)と再会し、CODEの耐震住宅再建プロジェクトに参加する事を決めました。この耐震工法に最も必要な木材バンドの加工は彼の技術なしでは成り立ちません。年上のベテラン大工、石工さんたちから彼の技術は評価され、一目置かれる存在になっています。
最初は耐震にそれほど興味を持っていた訳ではないニマさんですが、自分の持っている技術が人の役にたつ事、自分の役割、やりがいに気づき、これから村で生きていこうと思ったのです。
ネパールでは日本同様に農山村の若者たちは仕事を求めてカトマンズへと出て行きます。中東など海外へと出稼ぎに行く人は約300万人以上(人口の1割以上)と言われています。ニマさんのように震災を機に村に戻る若者が増えていくためには農山村での仕事が重要になります。シェルパの若者たちは、「カトマンズは、空気は悪いし、ご飯はおいしくない。仕事があれば村にいたい。」と語っています。
CODEは、耐震住宅再建プロジェクトを通じて技術を学んだ大工、石工さんたちや農業に携わる多くの住民の人たちが今後も村で暮らしていけるような支援を考えていきたいと思います。
(吉椿雅道)
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