スリランカ防災「共育」プロジェクト 現地レポートNo.18

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【写真】漁の網で創った手作りネット
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【写真】バレーボールをする様子

(クキさんレポート12)
 タララ村では3時間がプログラムの時間となっている。「お絵かき」の後、ヒロが子どもたちに何がしたいのかを聞いた。「バレーボール!」との答えに、以前から準備していたトロフィーとメダルをだす。優勝チームに手渡されることになった。裏庭に出てみると、漁で使う網を使用した手作りのネットが張られていた。
以前子どもたちが作ったものだと聞かされた。少し弛んでしまっていたネットではあったが、ちょっと引っ張って伸びないと分かるとすぐに子どもたちは走り去ってしまった。いつもの様に気にしているのは私だけだった。
  
 いよいよバレーボールの試合が始まった。子どもたちが勝つのか、太陽が勝つのか、どちらの顔も同じくらいに輝いていた。汗だくになりながら国内Unボランティアも必死に子どもたちの体力に追いつくようにゼーゼー言いながらも楽しんでいた。時々、子どもの審判に、判定がおかしいと真剣に怒っていた彼の姿に、私は椅子に座りながら一人で笑いを堪えていた。この時間、この空間、みんな笑って、みんな輝いていて、忘れかけていた幼い頃の自分がそこにあった。
 チームプレイの時によく聞く、「ドンマイ(DON’T MIND)」という言葉がある。失敗してしまった相手に他のメンバーがかける言葉である。子どもたちを見ていると、ボールを落とそうが、ボールから逃げてしまう女の子がいようが、ただボールの行方をボーッとコート内で見ているだけの子がいようが、お構いなしでゲームを続けている。誰一人として「DON’T MIND」らしき言葉をかける子どもはいない。
ボールを落とした子どもも何もなかったかのようにゲームを続けている。子どもたちにはこの言葉は要らないのであろう。なぜなら、「気にするな(ドンマイ)」と言うこと自体が「気にする」ということを前提としているからである。子どもたちの方がはるかに大人よりも心が広い。
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