スマトラ島沖地震津波被害ニュース<第12報>

*複数のMLに発信していますので、重複はご容赦下さい。
現地報告その4をお届けします。なお、村井、斉藤は4日の晩コロンボに戻り、
昨日5日は日本人関係者と情報交換したということです。本日6日深夜コロンボ
を発ち、明日7日の晩日本に戻ってきます。


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1月3日
いよいよ東部アンパーラ県カルムナイの視察を開始する。カルムナイ地域2と
いう場所をまず訪れる。海近くに行くほど、本当にひどい状況が続く。片づけ
をしている人々に話しを聞いてみる。最初の家族は「津波が来た時は家の中に
いた。突然波が襲ってきて、私たちの身体は浮きあがり、必死で天井につか
まった。」「今は避難所に避難をしているが、昼間は片づけをしにこうやって
来ている。」という。そして2人目の男性が海沿いのすぐ近くで片づけをして
いたので話をしてみる。彼は商売をしていて、津波が来たときは仕事でここに
はいなかった。妻と2人の子どもを失い一人になってしまった。妻はまだ22歳
で妊娠8ヶ月だったと涙ながらに話してくれた。きっと毎日生まれてくる子ど
ものことを話し、2人の子どもに囲まれ幸せな生活をしていたのだろう。それ
を一瞬にしてすべてを失った彼を思うだけで言葉のかけようもない。彼の妻の
遺体は家から50㍍離れたところで発見された。そして2人の子どもの遺体はま
だ行方がわからないままである。最後に彼が言った言葉は「一人の子どもの遺
体でもでてきて欲しい」という願いだった。しかし、既に昨日も出てきた遺体
はあるが姿形もわからず、誰だとも判断はできない状況であったという。災害
直後から遺体を探し、埋葬をしている地域の若者はまだこの辺にはまだ遺体が
ある。臭いがすると話していた。私は死臭というものをこれまで臭ったことは
なかったので、これが死臭というものなのだろうかと思ったが、確かに異様な
臭いではあった。
次に避難所を午前中で回れる限り廻り、状況を見ることにした。最終的には
7ヶ所(内、責任者と話しをし、状況把握調査ができたところが5ヶ所)廻っ
た。
スリランカは24地域に分けられる。私たちが訪れているのはその中の一つ東部
にあるアンパーラ地方である。
アンパーラ地方はさらに4つに分けられ、その内3地区が今回の被害を受けた。
カルムナイはその中の一つになる。
タミル人40%、イスラム教信者55%、シンハラ人5%という構成になってい
る。
避難所統計は以下の通り。
-ラーマクリシュナミッション(学校)タミル避難所
カリムラ地区2住民避難所。
被災前人口:3485人(838世帯)
地区内死亡者:238人
避難家族:約800家族
全壊家屋:338
一部損壊:128(一部という表現をしているが、家屋の基礎が半分流されたも
のから、屋根が壊れたなど被害の度合いは様々である。)
-CARMELFATIMAタミル避難所
避難家族:550家族(2724人)
避難所構成:0歳~5歳 393人
      5歳~10歳 621人
      11歳~20歳 435人
      20歳~50歳 832人
      50歳以上 443人
-パンディルプ(タミル避難所)
避難家族:625家族(2125人)
地区内死亡者:688人
-パンディルプ2(タミル避難所)
避難家族:77家族(400人)
地区内死亡者:26人
Periyaneelavanai (タミル避難所)
避難家族:750家族
地区内死亡者:215人
全壊:750家屋
一部損壊:300家屋
被災前人口:6400人
-ムスリム集配所
カルムナイ地区に6ヶ所のムスリム避難所が設置されている。
全ムスリム被災前人口:23,388人
ムスリム死亡者:2894人
午後からはアンパーラ地方のもう一つの地域であるアカラパットゥへと向か
う。カルムナイ地域よりも南部にあり被害がひどいと聞いた。
アカラパットゥには16村があり、内3村が完全に破壊されたと言える。それら
はすべて海岸線沿いにあり、そこに家があったのかどうかさえも、わからな
い。コマリーという被害がひどいと言われる地域を目指したものの海岸沿いの
道路が寸断されていて途中までしかいくことができなかった。
斉藤スリランカ日記~カラスと犬~
スリランカへ来て、気づいたことはとにかくカラスと犬が多い。これは被災地
に限ったことなのかはわからないが、朝目覚めるのはカラスの鳴き声がとにか
くうるさい。そしてカラスも人間に慣れているのか近寄っても全く逃げようと
もしない。日本のカラスと比べると少しスリムだという意見もあったが、そう
言われればそんな気もする。とにかく数が多い。そして、犬が異常に多い。道
ばたには、必ず寝ている犬が数匹いるのは見かける。そして、スリランカ人は
犬好きなのだろうか、動物園の動物にエサをやるかのように、お菓子を投げた
りしている。
スマトラ島沖地震津波救援募金にご協力下さい
 郵便振替:00930-0-330579 加入者名:CODE
 *通信欄に「スマトラ沖地震津波支援」と明記してください。
募金全体の15%を上限として事務局運営・管理費に充てさせていただきます
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
CODE海外災害援助市民センター
〒652-0801 神戸市兵庫区中道通 2-1-10
tel +81(0)78-578-7744 fax +81(0)78-576-3693
e-mail:info@code-jp.org 
  URL http://www.code-jp.org/

11 thoughts on “スマトラ島沖地震津波被害ニュース<第12報>

  1. 織花夢

    スマトラ地震大津波 – ノアの洪水

    2005年、早々に送られてきた「TIME」誌の表紙には 砂浜に泣き崩れるサリー姿の女性の写真。そして大きく 「TSUMANI」とだけ書かれていた。一冊まるまる衝撃的 な写真と記事で彩られている。そんな中で極悪非道、 弱みに付け込んだ低劣極まりない犯罪が横行しているよ う..

  2. リーマン成金計画☆生きてるだけで丸儲け☆

    日本人としてできること。

    まだ途中ですが・・・
     
    僕は嘆いています。色んなことを。
     
    ・日本のマスコミの無能ぶり。
    (未だ正しい情報をリアルタイムに伝えることすらできていません。死者は20万人を超えるし、日本人死者も50人以上になるでしょう。なぜこれだけの大惨事を早期に

  3. ちっさいおっさんのぼやき

    Bloggathering(20)

    スマトラ沖地震・津波の映像Blog「なぜ日本のマスコミは津波報道に積極的でないのか」についてもまとめられています。(その他のブログ)スマトラ地震救援情報ブログスマトラ沖地震津波NEWSスリランカ津波被害の現状

  4. 亜細亜に魅せられて~ブログ日記

    プーケット復興画像1月6日

    こうして画像を見ていると、順調に復興している様子が伺えます。
    しかしながら、未だ復旧の目途の建ない場所もあり辛い思いをしている人達もいることでしょう。
    また、未だ安否の確認できていない日本人も多数いるとのことで困り果てたものです。
    いわゆる”自由旅行者”が対象だそうです。耳が痛い言葉です。
    僕もそうですから、、、
    海外を旅していると中々ニュースが自分の手元に飛び込んでこないことも事実でのんびりのほほんとしているのでしょう。
    まぁ、心配を掛けないためにこうしてHP公開しているのです。
    単一民族国家の日本人は少しでも逸れた行動をする日本人を攻撃するのでしょうかね?
    町村外相もニュースで連絡して下さいと訴えておりました。
    こういうときNHKのBSニュースが活躍してくれればいいのですが、、、
    海外にいくと本当に日本のメディアと接する機会が少ないのです。
    一つ学んだことは、日本のニュースを世界のどこでも見れるようにしておくこと。
    本人は大丈夫でも周りが心配しますので、ヒステリーをおこさせない為にもしっかりと準備しておくことです。

  5. MNNワールドリポート(お気楽系)

    のんびり「釣り」でまぬがれたスマトラ地震 ~シンガポール~

    私の同僚2人は、インド洋沖地震当時、プーケット島近くのランカウイ島にいて沖合いで釣りをしていたそうです。1人は朝方の地震を感じたそうなのですが、もう1人が『そんな事あるかいな~』と一笑に付し、予定通り釣りに出かけ、途中波が強く糸も流され釣りどころではなくなっ..

  6. deco★decocool

    更新情報と引き続き「インドネシア幼児失踪問題」とその周辺で思い浮かぶ問題について

    インドネシアの児童失踪事件と臓器移植法のことその他

  7. 戯言家 : 桐鳳柳雨 【本当の意味での幸せな人生のために】

    「スマトラ島沖地震救済金」について

    私は子どもができるまで、毎年秋、ちょうど日本では台風シーズンの頃になると、南の島で長めの休暇を取るのが習慣となっていました。
    サムイ島、ティオマン島など、あまり日本人にはなじみのなさそうなところが好きだったのですが、その中でも特に、当時はまだそれほど一般的ではなかったモルディブが気に入っていました。
    今のような直行便がなかったので行き来はちょっと面倒でしたが、
    まるで入浴剤を溶かしたかのような真っ青な水の色に、遠浅の海、
    波打ち際にまで泳ぎ来る色とりどりの魚、
    大半の客がダイビング目的のためなのか、ほとんど人気(ひとけ)のないプライベート・ビーチのような砂浜…。
    そのモルディブを始めとする南の島々が、今はとても悲惨な状態になってしまっているようです。
    私が宿泊したホテルは…、お世話になった現地の人々は…、
    無事であればよいのですが…。
    私は、人に募金を強要することを好みません。
    しかし、もしかしたら私のブログを見て下さってる方々の中には、
    「私も何らかの援助をしたいのだが、外国での災害ではどうしてよいかわからない」
    「銀行や郵便局から赤十字等に義捐金の振込みをする等しか方法を知らず、それでは手間がかかって…」
    という人もいるかもしれない…。
    そういう思いから、私のブログトップページ(「もくじ」)に、今回の災害への救援金を送ることのできる窓口を設けることにしました。
    (当サイトのフォームは「英文」のようですので、それが面倒、という方もいるかもしれませんが)
    くどいようですが、強要する気は全くありません。
    ご自身の判断と責任でお願い致します。
    そして、それにより私に利害が発生することも一切ありません。
    ただ、このブログの、
    「価値観・考え方の押し付けではなく、あなたが何かを考えるキッカケとなれば…」
    という趣旨と同様、これが何かのキッカケとなれば、という気持ちから生じる行為です。
    *本日のブログ、多少なりとも興味深くご覧いただけましたら、こちらをクリックして下さい。

    「もくじ」へ

  8. 北朝鮮・チベット・中国人権ウォッチ-東北アジアの全ての民衆に<人権>の光を!

    <スマトラ沖大地震とチベット>サイエントロジーを信奉した自称「チベット人僧侶」がインド津波被災地域で「被災者支援活動」を展開?

    <スマトラ沖大地震とチベット>【サイエントロジーを信奉した自称「チベット人僧侶」がインド津波被災地域で「被災者支援活動」を展開?】(まこと)
     以下に紹介するのは、スマトラ沖大地震による大津波の被害を受けたインド・タミルナドゥ州の街・ナガパティナムで、サイエントロジーを信奉した「チベット人僧侶」なる人々が「被災者支援活動」を行っているということを伝えた記事です。サイエントロジーはトム・クルーズなど有名人にも結構信奉者がいますが、一方でフランスでは「カルト」として指定されているという事実もあります。あ、フランスで「カルト」指定されていると言えば、あの某そ・・・(自主規制(笑))もありますかね(苦笑)。
     この種の不幸な出来事が起こると様々な思惑を持った人々が蠢き出すのは世の常ですが、今回のこの「支援活動」もダライ・ラマ法王の高名を利用した「布教活動」の一種なのでしょうか?
     ちなみに、ダライ・ラマ法王は「カルト」についてこのように語っています。
     「人が幸福になるには、必ずしも宗教が必要だとは思わない。が、1つの宗教を信仰するのであれば、まずは正統に継承された教えを勉強すること。経典に書いてあるから信じるのではなく、分析的に確かめ、なぜこれが必要なのか、自分の頭でゆっくり考えることだ。そして、土台をしっかり築いて段階的に進むことが大切で、いきなり密教の修行に飛びつくべきではない。ましてカルトは危険である。
    師についても、その人が正統な教えを正しく継承しているか確かめ、その人格を含め、あらゆる角度から十分に調査することが必要だ。信じる前に、まず研究せよ。教師然とした態度をとる者には、警戒すべきだ」
    http://www.tibethouse.jp/dalai_lama/2000japan/2000hh7.html
    *サイエントロジストによって養成されたチベット人たちが津波被害を受けた住民たちを救援する(AFP 05.01.08)
    <翻訳:まこと>
    ナガパティナム(インド)-チベット人の難民たちが避難民たちへの助言や救援のために、先週の津波による死亡被害の矢面に立ったこの街に到着した。彼らはインドに「恩がある」と語る。
     しかしながら、変わりなことに、この仏教僧たちは論争の的であるアメリカに本拠地を置くサイエントロジストによって特殊な出来事に焦点を合わせて人々を説得する「アシスト」と呼ばれる技法で訓練されていたのである。
     救援キャンプに収容されている住民たちは、キャンプ内に通訳を通じて彼らに話しかけ、彼らの苦痛を緩和する言葉を与える僧侶たちがキャンプの中にやって来たという奇妙な組み合わせに気付いていないように見える。
     この仏教徒たちは傷を負った手・首・足・頭の患部にマッサージを施した。
     「いま、人々はこの災害や亡くなった彼らの親類の事について深く考えているのです。」DhondupはAFPにこのように語った。「こうした人々の体の様々な箇所を触れると、彼らの思考を災害から遠ざけることができるのです。」
     Dhondupはインドに滞在する自分や他のチベット人は神が津波の被害を受けた住民を援助するための機会を与えていることに感謝していると言った。
     「私は1959年よりチベットに滞在しています。」Dhondupはこのように言った。「私はインドに恩を抱いています。インド人たちは私たちに仮の住まいを与えてくれました。私は、われわれが災害から十日以上ほど後に少し遅れてしまったが、さらに200人以上のチベット人が間もなくわれわれに加わるであろうことを知っています。」
     「災害が襲ったとき、私たちは私たちの全ての僧院で祈願を行いました。」彼はこのように付け加えた。
    [写真解説-2005年1月7日、チベット仏教徒たちはインド南部のタミルナドゥ州のナガパティナムの救援センターでGovindammal(80)のトラウマを和らげるために伝統的な手法を用いてマッサージを施す。彼女の息子などは12月26日より行方不明である。写真-Gautam Singh(AP)]
     チベットの精神的指導者であるダライ・ラマと彼の信奉者は中国の支配に対する蜂起の失敗の中、1959年にチベットからインドに逃亡した。
     Dhondupや彼の仲間はインド最大のチベット人移住地であるカルナタカ州近隣で暮らしている。
     チベット人僧侶による治療を受けたJ. Jayarami(15)という少女は、自分は直ぐに苦痛が消えたように感じたと言った。
     「彼らは私に目を閉じ、心を集中するように話しました。その後、彼らが私に触れ、私が苦痛を感じるかどうか尋ね続けました。他の医者から受けたのとは異なる体験でした。」彼女はこのように言った。
     サイエントロジー教会の「宣教師」であるAgnes Bartonはマイソール州やカルナタカ州でボランティアにアシスト・プログラムの訓練を行っていた。
     「(活動の)目標は住民たちがトラウマを耐え、そしてトラウマを取り去ることができるようになることです。会話や体を触れる技法は何度も繰り返されなければなりません。実際、(この技法は)人々の回復のために考えられているものなのです。」
     サイエントロジーのウェブサイトには200以上の「ボランティア奉仕者」の集団が津波被害を受けた国々で支援活動を行っていると記載されている。
     しかし、(同サイトの)言い回しはタミルナドゥ州でのタミル語通訳の不足という問題を示している。
     「チベット人は災害についてとても強い同情を抱いている。彼らは無国籍の人々であり、(自分の)国家がありません。インドは彼らにとても親切であり、彼らは恩を返すことが幸福以上の何物でもないのです」彼女はこのように言った。
     アシストの技巧は「精神の領域において厳密かつ完全なもの」としてこの集団によって記述されている。
     サイエントロジーはアメリカのSF作家であるラファイエット・ロン・ハバードの著述に基礎を置き、トム・クルーズやジョン・トラボルタのようなハリウッド人気スターのような信奉者がいることを誇っている。
     ドイツ(当局)は金を稼ぐための宗教としてこの集団を非難している。フランスやギリシア(当局)はこの集団をカルト教団(セクト)とみなしている。
    ・Tibetans trained by Scientologists treat tsunami-hit villagers(原文)
    http://www.phayul.com/news/article.aspx?id=8754
    <関連サイト>
    ・サイエントロジー公式サイト(英語)
    http://www.scientology.org/
    ・「サイエントロジーとは何ですか?」(サイエントロジー宣伝サイト?)
    http://japanese.whatisscientology.org/
    ・「サイエントロジー」(Wikipedia)
    http://ja.wikipedia.org/wiki/??泣?ゃ???潟????㏍?吾??
    ・「トム・クルーズ、独でサイエントロジ-合法化嘆願」(ZAKZAK)
    http://www.zakzak.co.jp/midnight/hollywood/backnumber/C/020131-C.html
    (関連記事)
    インド洋津波:インド南部で最悪被害のナガパティナム(毎日新聞 05.01.02)
    (略)
     「弟の遺体がたった今、がれきの中から見つかったんだ」。男性が突然砂の上に倒れこんだ。
     亡くなったのは、ナガパティナム最南部に位置するキンジャンクッパム集落の漁師、ムトゥラナムさん(20)。海岸で網の繕いをしていたところを高さ10メートルの津波にのみこまれた。やはり漁師の兄ラマドスさん(27)は、たまたま家に戻っていて助かった。
     悲しみの余り砂に顔を埋め、身動きひとつできないラマドスさんのすぐ近くで、見つかったばかりのムトゥラナムさんの遺体が火葬された。
     その近くで、がれきと化した自宅をながめる女性、チャンドラバリさん(19)は母と4人の弟妹を失っていた。この集落で話を聞いた20人以上の住民は全員、家族や親せきの誰かが津波の犠牲者となっていた。
     津波が襲った先月26日、必死に逃げ切った漁師のバラムルガンさん(20)は「犠牲者の半分は、素早く逃げられなかった幼い子供と女性たちだったんだ」と、泣くような声で叫んだ。
     ナガパティナムは州都チェンナイから南330キロ。海岸線に沿って広がる地形に津波が襲いかかったため、地元政府によると、3万300軒の家が破壊され、17万6184人が被災した。
     1週間たち、軍と警察による遺体の収容作業と感染症発生防止のための消毒薬散布が終わった。政府機関や民間の支援組織による、食糧や生活物資の配給も始まった。
     しかし、妻と娘2人、息子の妻の計4人を一度に失った漁師のランガサミーさん(40)は「船や漁網をそろえ、いつ仕事を始められるのか。1年先か数年先なのか誰にも分からない」と再建の難しさを語った。
    http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/asia/news/20050103k0000m030021000c.html
    インド洋津波:死者の3割以上が子ども(毎日新聞 05.01.04)
     スマトラ沖大地震と大津波は、子どもの犠牲者が極めて多いという特徴を見せている。国連児童基金(ユニセフ)のベラミー事務局長は3日、コロンボで記者会見し、「死者の3分の1以上が子ども(18歳未満)になる」とのこれまでの推定を改め、さらに割合は高まるとの見通しを示した。目の前で肉親を津波に奪われた子どもも多い。食料・医療などの支援に加え、精神面でのケアも緊急の課題になってきた。
    (略)
     ■インド
     南インドで最大の被害が出たタミルナド州の町ナガパティナムでも、4000~5000人の犠牲者の3分の1以上が子どもだったとみられる。地元住民は、原因の一つとして津波が日曜(12月26日)の朝に起きた点にあると指摘する。
     同町のアッカライペット集落では、漁業で暮らしを立てる750戸の住民のほとんどが、海岸で漁網や船の手入れをしていた。18歳の娘を失ったチャンデランさん(37)は「男たちの周りで、妻や子どもが手伝いをしたり、遊んでいた。最初はいつもより少し大きな波が来た。3分後に突然、大きな波が来た」と、その瞬間を振り返る。
     海岸にいた全員が陸に向かって走ったが、まず力のない子どもたちが波に消えた。次に女性が力尽きた。「平日なら子どもは、学校に行っている時間だった」と住民たちはうなだれた。
    (略)
    http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/photojournal/news/20050104k0000m030068000c.html

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