【フィリピン台風30号】救援ニュース No.23

フィリピンの台風被災地へのご支援ありがとうございます。
引き続き関連情報をお伝えしてまいります。
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フィリピン台風30号(Haiyan) 救援ニュース No.23
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「台風Haiyan災害から1か月」
8日で台風Haiyan災害から1か月が過ぎた。甚大な被害を受けたレイテ島タクロバン市では、強風により屋根の吹き飛んだ教会でしめやかにミサが行われ、哀悼の祈りがささげられた。国民の93%がキリスト教徒(うち
83%がカトリック)ならではの風景である。
フィリピン国家災害対策本部による6日の発表では、死者は5786人、行方不明1779人であるという。また、UNOCHA(国連人道問題調整事務所)の報告では、現在、385か所の避難所に94310人が暮らしており、未だ300万人が食糧を必要としていて、山間部や小さな島々に届く物資はわずかであると言っている。セブやパナイの被災地を調査したスタッフも「バランガイの拠点まで物資が来ても、山間部の被災者たちは、それを取りにいく車もガソリンもない」と同様の報告している。また、WHO(世界保健機関)の報告では、子どもたちの深刻な栄養失調による危険性も指摘している。
タクロバンでは、キャッシュ・フォー・ワーク(※)で働く被災者によってガレキ撤去がだいぶ進み、路上で露天商を営む人たちの姿が現れ、落ち着きを取り戻し始めている。だが、多くの被災者は援助機関によって配られたトタンと木材を使った簡素な掘立小屋で暮らしている。
1か月を経て、今後、復旧から復興に向けた支援が求められるが、子どもたちなどの要援護者にとっては緊急状態が依然続いている。
(吉椿雅道)
※キャッシュ・フォー・ワーク(Cash for Work)…被災地等において、復旧・復興事業に被災者を雇用して賃金を支払うことで、その生活や地域経済の復興を支援すること。