憎しみの連鎖ではなく、支え合いの連鎖を!!-NO.18

プーチン大統領が率いる露軍が、ウクライナに侵攻してから3日で100日になるそうだ。しばらく停戦合意に関する交渉が遠のいていたように思うが、トルコのエルドアン大統領が仲介に入り、停戦合意に漕ぎつけようとしている動きが注目されている。

6月3日付の神戸新聞の記事を見るまでは、「正直、何でもいいから停戦して欲しい!」と願っていた。その3日の記事というのは、「トルコのエルドアン大統領が、シリア北部で敵対する少数民族クルド人勢力への新たな軍事作戦に踏み切る構えを強め、北大西洋条約機構(NATO)加盟各国と、新たな加盟を申請した北欧フィンランド、スウェーデンに作戦の支持を迫っている」というもの。これでは「何でもいいから!」とは言えない。

さて、ここ数日間で「ロシア外交官抗議の辞職」「反戦メッセージを国内外に発信する女性たち」「ウクライナ侵攻をめぐる内部告発」「露軍内部での反乱」「ウクライナへの従軍拒否」等々。さらに、これまでプーチン大統領にも大きな影響を与えて来たロシア正教会トップのキリル1世総主教(75)がプーチン大統領に、「できるだけ賢明に行動すべきだ」と発言、プーチン大統領が停戦に向けて舵を切る可能性が出てきたという、日刊ゲンダイのWebニュース(5月31日)が目に止まり、また希望が持てた。

ロシア国内でもこの戦争に反対している人が少なくないことは、これまでのプロガバンダの影響による数字ではなく、深層では相当な声があるだろうと推測できる。6月4日付け朝日新聞にも「ロシアの中の声」として、ロシア文学翻訳者の奈倉有里さんが、「日本の報道からは、抗議している人の姿が見えないと感じた。ロシア=悪と、国という属性で中にいる人のことを決めつけるようになると怖い。」という想いを吐露している。インタビュアーの記者が、「ウクライナの人には、それだけの憎しみを抱く理由があるのではないでしょうか。」と問うたことに対して、「そうだとしてもロシア語話者全員が悪いということはないわけです。どんな言葉が平和と和解につながるのかを、片時も忘れず考え続けることが必要です。人を『分類する』ことには暴力性が伴い、何々人は本質的にこうである』といった言葉は人を国籍や人種によってひとまとめにする言葉であることを、忘れないことです」と奈倉さんは話す。(朝日新聞 2022年6月4日より)

ただ、一方で最後まで戦うという強い意志を持っているウクライナのゼレンスキー大統領はじめウクライナの市民はどうだろうか?同大統領は、停戦交渉に応じるのだろうか?という懸念が残る。ゼレンスキー大統領を英雄視する空気もあるだけに・・・・・・・?
(CODE海外災害援助市民センター事務局 村井雅清)

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