憎しみの連鎖ではなく、支え合いの連鎖を!!-NO.13

本日9日は、ロシアにとっては「対ドイツ戦勝記念日」だ。このナチスドイツとソ連(当時)が闘った戦争で、双方に3,000万人以上の死者が出たという凄まじい戦争だった。

何故、ロシア・プーチン政権は、いまこの状況のなかで行われなければならないのか?『独ソ戦 絶滅戦争の惨禍』(岩波新書)の著者大木毅さんによると、「独ソ戦では、ウクライナの独立勢力が一時的にナチスドイツと手を結び、ソ連に抵抗したことがある」と。2月24日のプーチン大統領率いる露軍がウクライナに侵攻したのも、プーチン大統領が、その正当性を主張する根拠に「ナチスからウクライナで苦しんでいるロシア住民を解放するため」を繰り返し公言している。つまり、プーチン大統領は、「ナチスを徹底して滅ぼす」ということを大義名分にしているからだ。

さて、このような情勢の中で、ロシアから出国している人が約388万人に上るという現実に目を向けなければならない。他方、ウクライナから国外退避をした人は、500万人~700万人と言われている。しかし、いまは国外退避する人より、ウクライナに戻って来る人が多いという報道もある。ロシアから国外に退避する人たちの声は報道によると、「プーチン政権に賛同できない」「制裁で国外とのビジネスができない」「生活が苦しくなる」(朝日新聞 022・5・8)という。中でも、「民主主義がなくなるこの国では希望が持てない」という若者の声が多い。
ウクライナに戻る人たちの中には、いのちがけで民主主義を守るという人たちも少なくないだろう。プーチン大統領が、ウクライナへの攻撃を止めないのは、「民主主義の台頭が怖いからだ。」と言った専門家もいた。

このことを、この日本の地で暮らす私たちは、どのように受け止めればいいのだろうか?このように言うと、多くの人は、「この日本で何の不自由があるのか?」と訝る人たちが少なくないだろう。
果たして、この国は自由なのか?私は、あらためて、しっかり考えて見たい。
(CODE海外災害援助市民センター事務局 村井雅清)

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