プーチン率いるロシア軍がウクライナに進攻して2か月が過ぎた。ウクライナの人たちにとっては、想像に絶する2ヶ月だったと思われる。これでとりあえず停戦にでもなるなら、「ホッ!」とできる一刻(ひととき)が訪れたかも・・。
しかしプーチン大統領は、「マリウポリの製鉄所を解放した」と数日前に発表した。解放したというのは、プーチン大統領側の解釈で、ウクライナのゼレンスキー大統領は認めていない。ただ、制圧したならば、もうそれ以上攻撃をする必要があるのだろうか?その後もマスコミによる記事は、「製鉄所攻撃を継続」「(東方正教会の)イースターの後にもかかわらず攻撃がやまない」「製鉄所には重傷を負った兵士が500人いる」「(子どもたちは)2か月も地下の避難所にいて、太陽を見たい!」などとあるように、それでも攻撃を続けるのは、プーチン大統領は「ウクライナを根絶やし!」にするつもりなのか・・・・?
一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は、「欲しいのは武器」と言っている(朝日新聞、2022・4・25)私は、その現場にいないけれども、「戦況」「制圧」「要塞」「武器が欲しい」などという言葉さえも聞きたくないし、その文字も見たくもない。どうしたらこの戦争が終わるのかという記事が何故少ないのだろうか?
さて、国連のグテレス事務総長が明日26日に、プーチン大統領と会う(28日にゼレンスキー大統領に会う予定)。遅きに失することのないことを祈りたい。ギリギリのところで佳い結果がでることを期待したい。
ロシアでは、果敢にも女性による反戦デモが行われている。神戸新聞4月25日付け記事によると、「ロシア軍が攻撃を開始した翌日の2月25日には、フェミニスト反戦レジスタンス(FAR)が結成された」とも。今のロシア・プーチン政権下の政治体制では、命懸けの反戦行動だ。こうした女性による行動は、「モスクワ在住のフェミニスト詩人ダリア・セレンコが提唱してきた「静かなピケ」という方法だ。これは、大がかりなデモではなく、各人が都合のよい時間と場所で日常的に可能なことを行う活動」(同紙)ということだと知った。
日本政府は辱めもなく、「ドローン」をウクライナに送る予定だが、反戦に世界中で連帯する私たち一人ひとりは、武器ではなく、「静かなピケ」に倣って、「武器を捨てる」という覚悟を備えなければならないだろうと思う。以前、このレポートでもお伝えしたように、15,000年前にモンゴルから歩いてベーリング海峡を渡り、カナダとアメリカの国境に辿り着き、未だにその子孫たちは「イロコイ連邦」を維持している。この人たちは、15,000年前の旅路では、「武器を置いて、戦う意志はない!」という行動で、不戦を貫いてきたので、未だに遺っているのだろう。
今こそ、イロコイ連邦のさまざまな歴史に学びたい。
(CODE海外災害援助市民センター事務局 村井雅清)
*CODEは、ウクライナ及びロシアから避難してきた方々に食糧支援を行います。ご協力のほどよろしくお願いいたします。
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