No.29「若者が見た被災地⑨」

トルコ到着後、初めて避難テントを訪れた。ガジアンテップを歩いていてもほとんど避難テントはなくなっているが、公園の前の一角に際立ってAFADのテントが数軒並んでいた。テントの前に集まっている何人かの女性に声をかけると、シリア難民であるということが分かった。異文化の被災者に対してどのように接したら良いのだろうと私は考えていたが、お互いに女性同士ということもあるのだろうか、彼女達は目が合うとニコニコと、言葉は通じないが暖かく受け入れてくれているように感じた。

お話を聞くと、14軒のテントがある内の4軒がトルコ人、それ以外はシリア難民が占めていて、地震直後から避難しているということが分かった。話の中で、「トルコ語を話せなくても主人と子供が話せるから大丈夫」「トルコの暮らしには何も問題がない」と言っていたことが印象に残った。最初は私達がまだ訪れて間もないから、言いづらいのかと思ったが、その後アラビア語の「インシャ・アッラー」(神が望むなら)という表現を知った。彼らは現状を受け入れているのだ。テントも毛布が敷かれただけの簡素な状態を目の当たりにし、地震後1ヶ月以上ここに滞在しているのかと驚いたが、彼らは「政府が仮の住居を提供してくれる」とここでも今の自分たちの状況を全て受け入れているように思えた。

復興が進むガジアンテップ市で取り残される難民の「インシャ・アッラー」の感覚や現状の受け入れには一種諦めのようなものも入っているのだろうか、まだまだ自分にとってその感覚が分かりきれていないように思えた。
(島村優希)

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