スリランカ防災「共育」プロジェクト 現地レポートNo.15

report15-1.jpg
【写真】イシャンカさんのオルガン練習
report15-2.jpg
【写真】鍵盤のABCを見ながらオルガンを弾く
report15-3.jpg
【写真】イシャンカ・オリジナルABC音譜

共育プロジェクト2週目、防災ソング「お・は・し・も」伝承のレポートです。少し長いので、2回に分けてお伝えします。
—————
(クキさんレポー9)
第2週目は、「『お・は・し・も』の歌の伝授共育」がデビヌワ・シンハサナ村で実施された。タララ村で既にイシャンカというデビヌワラ出身の大学生によって伝授されてきたのだが、ここシンハサナ村では今回初めて、「お・は・し・も」の歌(マータラ・バージョン)がイシャンカによって伝授された。
オルガンを弾いたことがないというイシャンカに対して、私たちはまず、マータラYMCAでオルガン練習を実施した。しかし、UNボランティアはじめ、マータラYMCAスタッフの誰一人としてオルガンが弾ける者がいなかった。どうしようか?となった時、イシャンカが自宅へ持ち帰り、彼女自身で練習をすると申し出てくれた。
本当に何とかなるのだろうかと心配していたのだが、何と♪本当に、彼女は自分で考案した方法で見事に「お・は・し・も」の歌をオルガンで弾けるようになっていたのである。
相当練習を重ねていたことが容易に想像できる。オルガンの鍵盤にABCと文字を貼り、そしてメロディーにそって、ABCを書いていく。それを見た私たちは大拍手!素晴らしいとしか言いようがない。以前、私は彼女に「音譜は読める?」と聞いたことがあった。彼女は「読めない」と答えた時、正直、本当にオルガン弾けるようになるのかと心配していた。私は学校で音譜を教わったことがあるが、オルガンは弾けない。彼女は学校で音譜は教わっていないがオルガンが弾けようになった。いつでもオルガンが弾ける環境で育った私は未だにオルガンが弾けないでいる。私たちがイシャンカの家に着いた時、彼女が一言「オルガン、弾けるようになったの」と気品溢れる笑顔でニッコリ微笑んだ。その笑顔は誇りと自信に満ち溢れていた。教育とは一体何なのだろうか。イシャンカの家族も一丸となって、オルガン弾きに協力してくれたと後から聞かされた。この過程が本当の共育(教育)なのだろうと思う。
スマトラ島沖地震津波救援募金にご協力下さい
 郵便振替:00930-0-330579 加入者名:CODE
 *通信欄に「スマトラ沖地震津波支援」と明記してください。
募金全体の15%を上限として事務局運営・管理費に充てさせていただきます
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
CODE海外災害援助市民センター