月別アーカイブ: 2015年1月

フィリピン台風30号(Haiyan)救援ニュース No.41

CODEの漁業支援プロジェクトで、セブ北部の被災地の人たちはボートを心待ちにしています。セブ島北部やバンタヤン島の6つのバランガイ(最小行政単位)のアソシエーション(地域の助け合いの住民組織)の住民は、この提供されたボートや漁網を2~3人で共有し、共に漁を行います。そして、収穫の80%を漁師たちに、10%をアソシエーションに、10%をメンテナンスに、という形で運営していくそうです。

 北陸学院大学の田中先生は、来年3月にこのCODEの漁業支援のフィールドで金沢の大学生を対象にボランティアワークを行います。フィリピンの漁村の暮らしを体験しながら、学生にとって出来ることは何かを考えていきます。アソシエーションの方たちの協議では、ほとんどの方が漁業のサポートをしてほしいと語り、特に女性による魚の加工(日干しなど)のお手伝いが出来ないかと考えています。同じく2007年に地震で被災した能登の加工などとの交流ができればと考えています。CODEとしても漁業支援の中で女性が加工などで経済的に自立できるようになればと思っています。今後とのご支援のほどよろしくお願いいたします。
(吉椿雅道)

フィリピン台風30号(Haiyan)救援ニュース No.40

先日、北陸学院大学の田中純一先生と共にフィリピンの被災地を再訪いたしました。

CODEの漁業支援プロジェクトの現地カウンターパートであるNGOネットワークのABAG(セブ島を中心に活動する11のNGOの加盟するネットワーク)のGigiさん(SPFTC)Jojo(FIDEC)さんに現地を案内していただき、ボートを提供するセブ北部の集落を訪問しました。提供されるボートは現在、セブ北部Medelin沖のLipata島という小島で船大工が一艘一艘手作りで製作しています。工場のようなところで作っているのではなく、集落の中の民家の一角で作っています。職人であるお父さんがボートを作っている姿を子ども達がじっと見つめている様子から、伝統技術というものはこうやって伝わっていくん
だなと思いました。

Jojoさんはこの島でのボート製作を選んだ理由を、「この島に優秀な船大工がいるのでね。」と語っていました。職人2人で製作して月に2~3艘ほどしか出来ないのが現状で、被災地の6つの集落すべてに提供するまでには時間を要しますが、このようにセブ島北部の貧しい漁村の暮らしのひとつひとつが手作業である事を知ればやむを得ない事も分かってきます。
(吉椿雅道)