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フィリピン台風30号(Haiyan) 救援ニュース No.26
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「被災地のクリスマス、私たちには希望がある!」
国民の93パーセントがキリスト教徒のフィリピンでは、クリスマスが
1年で最大のイベントだそうだ。早朝に教会のミサに行き、聖歌を歌い、
家族、友人と賑やかにパーティーを開いて聖なる日を過ごすという。
今日、クリスマスイブは、被災地の各地の教会では粛々とミサが行
われ、被災者の人たちの祈りが捧げられている。フィリピンのキリスト
教徒の間では、クリスマスイブまでの9日間、毎朝、祈りを続けていると
願いがかなうという言い伝えがあり、屋根の吹き飛んだままの教会で祈
り続けている人も少なくないという。子どもたちもガレキの中から拾っ
てきた木切れに色んな物をつるしてクリスマスツリーを作っているそうだ。
まにら新聞によると、レイテ島タナワンという町では、台風で倒れた
樹齢100年のアカシアの木の根っこに支援してくれた団体や外国政府の
名前や感謝のメッセージを飾った「クリスマスツリー」ができているそ
うだ。そのツリーの真ん中には、「屋根なし、家なし、でも私たちには
希望がある」と書かれたボードが飾ってある。多くの被災者は「クリス
マスまでには家を!」と思っているが、仮設の住宅に入居できているのは、
ごくわずかである。この過酷な状況の中でもフィリピンの被災者たち
は、希望を持って生きようとしている。
(吉椿雅道)