No.61「デイキャンプでの学び①」

先日、CODE未来基金の企画として六甲山でのデイキャンプを開催し、大学生・大学院生5名が参加しました。
森を歩きながら、六甲山の歴史や山の文化、災害との関係について学んだり、
自分たちで火起こしをして昼食を作り、参加者同士の交流を深めたり、
関心のあるテーマや、今後やってみたいことなどについて意見交換をしたりと、
とても充実した時間となりました。
今回のデイキャンプで出たアイデアを、今後みんなで形にしていきたいと思います。
参加した学生のみなさんの感想を、順にご紹介していきます。
今回は、柳瀬彩花さん(追手門学院大学2年生)の感想です。

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当日の朝は有馬温泉駅に集合し、途中湯泉神社へ参拝に立ち寄ってから、目的地である六甲山の中腹まで登りました。湯泉神社は六甲山の麓にあり、そこで吉椿さんから日本の山林や里山の管理について解説がありました。
その中で、「日本には山林や資源が豊富だと思われがちであるが、手入れが行き届いていない木(材木として使える時期が過ぎたもの)が沢山あり、状態が良くない。」「一度人間が山林に手をつけたら、必ずそれ以降も管理しなければならない。」という言葉が特に印象に残りました。なぜなら、私はこれまで日本の山林に対してあまり意識を向けられておらず、正しい知識を持っていなかったことに気付いたからです。また、人間の都合や異常気象によって日本の山林や里山の状態は悪化しており、上手く循環して人間と自然が共存する生活で成り立っていたものが、現在は壊れていることを実感しました。その後は休憩を挟みながら山を歩きました。
昼食作りのための火起こしを、2チームに分かれて行いました。火起こしでは、吉椿さんが用意した道具をいくつか選んで使うということだけが伝えられ、どの道具をどうやって使うのか分からず、1時間ほど苦戦しました。最終的には全員の協力(主に吉椿さんの力)で起こした火でお肉を焼いたりお湯を沸かしたりして、タイ料理風のご飯ものとスープが完成しました。野外で食べる手作りご飯は本当に美味しかったです。
そして、下山してからはこれからのCODE未来基金について意見交換をしました。その中で出た共通テーマは「教育」や「国際協力」です。「教育」の分野では、私は不登校支援に関心があり、他に参加された方は紛争地帯の教育に関する研究をしていたり、この先教師を目指したりしている方がいました。そこで、私はCODEの職員さんや専門家、他団体の方などに海外の教育現場の事例を共有していただいてから、「日本の教育現場のあり方」を大人と若者でディスカッションをしてみたいです。
また、CODEでは「農業」も重要視しており、吉椿さんは「日本で良い土や悪い土を知っておくと、海外に行ったときにその土地の理解が深まったり、現地の方に詳しく話を聞けるきっかけになったりする。」と仰っていました。
ちなみに、私は小学生の頃には家族で、自分たちの手で採った新鮮な野菜を使って調理をするデイキャンプに行ったり、高校生の頃には農業に携わることに興味を持ち3日間トマト農家さんのところで農作業の勉強をしたりしてきました。そのため、「農業」にも関心があります。
そこで、若者が農家さんから農業の良いところや抱えている課題についての、生の声を聞く機会をつくりたいです。他にも、エリアを決めて実際に作物を1年間育て、その地域の環境や風土を学ぶ合宿を定期的に開催したいです。
最後に、今回のイベントでは山歩きや野外でのご飯作りなど非日常な経験ができた上に、関心のある分野が明確である同世代の人たちと語り合い、充実した時間を過ごすことができました。心から楽しかったです。これからも意見を出し合い、それぞれのやりたいことを形にしていきたいです。参加させていただきありがとうございました!
(柳瀬彩花)

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