【写真】絵付けをするワヤン職人さん |
【写真】伝統工法で建てられたスプリさんの工房 |
つぶやきレポート「インドネシア被災地の今」 Scene.23
ワヤンの街、バングンジウォでワヤン人形工房を経営するスプリ(46)さんは、兄のサギオ(53)さんなどの職人さんを5人抱えている。竹や木材を多く使った伝統工法で1971年に建てられた工房はほとんど無傷だった。
地震後、スプリさんは被害にあった職人さん達の自宅を訪ね、救援活動を手伝ったそうだ。このワヤンが全盛の頃、この工房には40人の職人さんがいたそうだが、今は5人になってしまった。このバングンジウォ集落でも当時100人いた職人は今は50人ほどに減ってしまった。被災したスプリさんの工房の職人さんは、未だ仕事に来る事が出来ない。また素材の水牛の皮の業者も被災しているという。
スプリさん、サギオさんは、この道30年以上のベテランだが、近年のワヤンの衰退のを憂う。」「ワヤンの演じ手を育てる学校はあるが、作り手を育てる所がないんだよ。」、「25年後にはただの記念物になるだろう。。。」と。
そんなワヤンの影絵芝居の物語の中には時の社会を風刺したものや災害の教訓のようなものもあるという。そんなワヤンクリッ(影絵)を使って子供達に防災教育を伝えていきたい。いかにいのちを守るかを。。そして将来子供達の中から職人が出でくる事を切に願う。。。