投稿者「code」のアーカイブ

アフガニスタンからの贈り物に感謝!!—32

10月8日、日本大使館や国際協力機(JICA)の現地スタッフやその家族ら53人が、カタール政府が手配したチャーター機で出国し、カタール経由で日本へ到着したというニュースが飛び込んできた。アフガニスタンからの空路による日本への国外退避は、タリバン暫定政権が樹立してからは初めてのことだ。日本政府は秘密裏に、粛々と動いていたのだ。よく頑張った!敬意を表したい。もしかすると、CODEのカンターパートであるF・Lさん家族にも一縷の望みを叶えるかもしれない。

しかし、同8日には、アフガニスタン北部クンドゥズのモスクが爆破され、100人以上の死傷者が出たというニュースも。犯人は「ISホラサン州」と報じられている。さらに、「タリバンが8月8日にクンドゥズを制圧した後の8月17日、旧政権時代(1996~2001)にタリバンの弾圧の対象だった男性の父親が、頭と心臓を撃ち抜かれて死んだ。息子さんは間一髪イランに逃げることができたという記事が出た。また、タリバンが今回最後の制圧をかけたパンジシール州に住んでいた28歳の女性と5~12歳の2男1女、義母と義姉の6人も、命からがらイランに逃げた。しかし、残った主人は殺された」(朝日新聞 2021・10・5 世界発2021から引用)とも。

タリバン暫定政権の樹立から1ヶ月余が過ぎた。映像で流れる首都カブールの様子は、一見何ごともないように、淡々と暮らしている様子も伺える。カブールはタリバン兵士の数も多いので、監視下にあるからかもしれない。しかし、一歩カブールから離れた地方の場合は、前述したような弾圧が行われているのでは、と心配になる。
こうしてアフガニスタン全土の治安が安定していないことから、女性の就労や教育機会の制限が激しくなり、特に子どもへの悪影響も増大する。
10/9(土) 18:05日本テレビ系(NNN)配信のデジタルニュースで、「飢えて死ぬくらいなら、直接殺して」という見出しがあった。女性課題省から「勧善懲悪省」と看板が変わった建物の前で、抗議していた女性たちの叫びだ。
今朝の朝刊各紙によると、アメリカがタリバン幹部との会談を再開したようだ。日本も含め他の関係国はどうしているのだろうか?あれからもう1ヶ月が過ぎた。専門家の多くが、「タリバンとの対話」を指摘している。こうした事態の場合は、外交ってこんなもんだと待つしかないのか・・・・?
(CODE事務局:アフガニスタン担当 村井雅清)

*アフガンの家族を支えるために、ご協力お願いいたします。
郵便振替:00930-0-330579 加入者名:CODE
*通信欄に支援先を明記してください。 (例:「アフガニスタン」)
*募金全体の25%を上限として事務局運営・管理費に充てさせていただきます。
*クレジットカードをご利用の方は下記ページからご寄付いただけます。
https://code-jp.org/donation/

アフガニスタンからの贈り物に感謝!!—31

「アフガニスタンの家族を支えるためのご寄付のお願い!!」

本レポート27号でお伝えしましたが、9月18日以来交信が途絶えていたF・Lさんから返信がありました。みなさまには大変ご心配をおかけしたことと思います。F・Lさんのご親戚の方が亡くなられ、葬儀などに行っていて、その時に手をケガをし、手術で病院に通っていたとのことで交信が途絶えていたようです。(ケガの詳細はわかりません。)

以前から少し触れていますが、F・Lさん家族と親族を含め12名(1才の子ども2名、4才の子ども1名を含む)が国外退避を望んでいるのですが、12名の移動となると想像以上の困難が立ちはだかっています。この間、家族で話し合いを続けているものの、不安も覆いかぶさり、現在の段階では一致した結論が出ていないとのことです。
タリバンが暫定政権を樹立してから、アフガニスタンでは治安的にも不安要素が増加していることもあって、F・Lさんがあまり自宅から自由に動くことができないので、私たちが長年お世話になってきたぶどう農家さんたちが、どのように暮らしているのかのリアルな情報が入ってきません。でも、電話は時々つながるので、F・Lさんに村の状況も伝えて欲しいとお願いしています。
アフガニスタンにおいて政変が起こってからは、経済状況も悪化しています。 仕事や学校に行く事も出来ない人も多く、食糧さえ買えずに困窮している人たちが増加しています。
今、F・Lさんの住む地域では、銀行から引き出せるのも、週一で100ドル+10,000アフガニ―(1円が1・23アフガニー)のみです。それも毎日3,000千人近くが窓口に並んでいるという状態でひどい時は、2~3日もかかるそうです。
F・Lさん家族も、経済的には豊かな家庭ではないので、日々の暮らしを維持するには厳しい状態です。

CODEとしては、アフガニスタンで耐え忍ぶF・Lさん家族に寄り添い、少しでも力になれないかと考え、暮らしの維持のための資金援助も始めます。本来ならば、今まで実施してきたアフガニスタンからのレーズンを輸入し、みなさまに買って貰うというつながりを通して、アフガニスタン支援を継続するというのが理想なのですが、レーズンの出荷ができないためにこのような方法をとらざるを得ません。
どうかみなさま、ご協力をお願いします。賛同して下さる方は、お手数ですが下記の口座に振込んで下さいますでしょうか。よろしくお願い致します。
(CODE事務局:アフガニスタン担当 村井雅清)

郵便振替:00930-0-330579
加入者名:CODE
*通信欄に支援先を明記してください。
(例:「アフガニスタン」)
*募金全体の25%を上限として事務局運営・管理費に充てさせていただきます。
*クレジットカードをご利用の方は下記ページからご寄付いただけます。
https://code-jp.org/donation/

アフガニスタンからの贈り物に感謝!!—30

10月3日付け、時事通信Web14:40配信の記事で「アフガン、子供の餓死相次ぐ 年内に100万人が栄養失調」という衝撃的なニュースが目に飛び込んできた。ここ連日、女性に対する暴力、デモの禁止、女性の就労機会の剥奪などのニュースが入ってくるが、同時に90%が貧困状態にあるというニュースも入って来る。地域のよってはNGOによる人道支援を許可しているところもあるが、今の段階ではほとんどは認められていないだろう。
WFP(国連世界食糧計画)が「十分な食料がある家庭わずか5% 状況悪化のアフガン」という報告をしたことはつい最近のこと。加えて「失業者の増加や現金不足、物価の高騰によって、新たに飢餓に苦しむ市民が増えている」という。

先日も触れたが、連絡が途絶えたままの、当NGOがお世話になった家族には、1才の子どもが二人いるので心配だ。
私がアフガニスタンを訪問している時に、村の人の家庭で食事をおもてなしてくれることも少なくない。特にアフガニスタンでは最も多いパシュツーン人の文化には、「自分たちが食べなくても、お客さんには精一杯ご馳走して振る舞う」という教えがある。何度かおもてなしを受けていたときに、必ず出されたナンが残ったりするので、「あの残ったナンはどうするの?」って聞いたら、「あとで子どもや女性が食べるの」って返ってきた。「そうか、日本では食べ残しどころか、賞味期限前のものを含めて年間600万トンの食糧が廃棄されているというのに・・・・・」
それからは、屋台のレストランで食事をすることにした。ただ、村の家で食事をすると、少しはアフガニスタンの庶民の暮らしの一端がわかるので、それが見えなくなったのは残念だった。
例えば、冬前になると冬支度として、部屋の窓の向こうに紐でつるしたものがぶらさがっている。「あれは何ですか?」と聞いたら、「冬の保存食として肉を干しているの」と。
また、ヤギの乳からバターをつくるところも見せてくれた。日本のPWJ(ピースウィンズジャパン)というNGOが現地で展開していた鶏を育てて貰って買い取るというプロジェクトもみた。
こんな様子を見ると、人道支援の大切さがわかる。タリバン暫定政権も人道支援が不可欠であることを認めるべきだろう。
(CODE事務局:アフガニスタン担当 村井雅清)

アフガニスタンからの贈り物に感謝!!—29

2021年8月31日、アメリカがアフガニスタンから完全に撤退し、タリバンのムジャヒド報道官が、「米兵が去り、われわれの国は完全な独立を勝ち取った」と独立宣言を発表してから、1ヶ月余が経った。
「『学校に戻りたい』、授業再開を家で待つアフガンの女子生徒たち」という見出しで、学校に行きたいという切実な思いが伝わって来る。「女子生徒らは、兄や弟が学校に戻る中、家で待機することを余儀なくされている。カブールで学校に通っていたマルワさんは、『女子を学校に戻らせてほしい。(女性)教師も学校に戻り、女子生徒を教えられるようにするべきだ』『私はアフガニスタンの人たちと国のために、そして家族のために、いつか優秀な医師になることを夢見ていた。今は、自分の将来がどうなるのか全く予測がつかない』」(ロイター10月1日配信)と。

当NGOは、2003年にカブール市内で活動する「女性センターR○R○」を支援してきた。2001年にタリバン政権が崩壊した後、国連機関や各国のNGOが支援して立ち上がった「女性センター」がかなり目についた。寒い冬に小さなストーブ一つで暖をとっていたのを見かね、少し大きなストーブをプレゼントした。なんと援助の内容について交渉する相手は、中学生と高校生くらいの男性だった。また、英語を教えている先生は、中学生の女の子だ。パキスタンのペシャワールの難民キャンプで避難生活を送っていたときに、英語を学んだと言っていた。女性ではないが、他にも難民キャンプで運転免許を取得したりと、詳しい事情は分からないが、ほんとうに逞しいと感じさせられた。
ここで学んでいる女子は、下は小学校の低学年から50歳くらいの女子ばかりだった。小さな女の子は、ほんとうに目を輝かして学んでいたことを思い出す。あの時はUnicefが力を入れ、それまで学校に行けなかった子どもたちを約300万人以上も復学させた。ただ、カブールのような都市への復学が中心だったと推測するが、地方に行くと特に女の子は「学校には行かなくていい。家の農業のお手伝いをしなさい!」と学校に行けなかった子どもたちが少なくなかっただろう。
タリバンの女子に対する教育環境は、また20年前の状態に戻るのだろうか・・・・・?
(CODE事務局:アフガニスタン担当 村井雅清)

アフガニスタンからの贈り物に感謝!!—28

今日はまずお詫びをしなければなりません。昨日のレポート27で、「当NGOは早速NGOネットワークを通して、NGOで働いていた人も対象に入れるように要請をしたが、何故日本政府はこうした対応しかできないのだろうか?ほんとうに情けない!しかも先の対象者は約500人はいるということなのに、未だに具体的な対応策は発表できないという事態だ。」と日本政府を批判しましたが、9月11日の10人の国外退避に続き、昨日30日には16名、そして今日1日には30名を日本での短期滞在許可を出すということを決行しました。情報取得が遅かったので正確な情報にならなかったことを、深くお詫び致します。大変失礼しました。でもこの勢いでまず約500名の国外退避を実現させて欲しいです。ただ、やはり今のところは残念ながら、JICAの現地職員と家族のようで、NGO関係者は対象には入っていません。
一日一日と治安の悪化が伝えられるため、安否確認できない私たちは心配でなりません。

今朝の朝日新聞にも、「アフガニスタンで国際機関や欧米の駐留軍の通訳やコーディネーターとして10年以上働いた、30才男性が、『お前と家族を追っている。すべて奪い取ってやる』という電話を受けた」「以来身を隠す日々を送っている。いくつもの州を転々とし、1ヵ所に1週間もとどまることはない」「私を殺すつもりだ。妻と3人の幼い子どもたちとは、時に別行動をとって逃げている・・・・・・」(朝日新聞、2021年10月1日より引用)「逃亡生活に1万ドル(約110万円)を費やした。」とも。

このレポートを読んでいると、私たちがお世話になってきたF・Lさん家族も、もしかしてこのような逃亡生活をしているのだろうか?
1歳の子どもが2人もいる。お金はどうしているんだろう?
といろいろ想像してしまう。現地の事情に詳しい知人からは、「むしろ今移動する方がリスクが高い!」とも指摘されており、彼にもそのまま一つの情報として伝えている。現地のリアルな情報が入らないために、不安がつのる。ただ、日本政府が一度には少人数だが、こうして立て続けに国外退避を成功させているとすれば、とにかくアフガニスタンからパキスタンへの退避の可能性があるということだ。実は、そういう可能性があるということも彼に伝えている。でも、移動せずに留まっているかも知れない・・・・・?想像の域を超えないのが歯がゆい!!
(CODE事務局:アフガニスタン担当 村井雅清)

アフガニスタンからの贈り物に感謝!!—27

9月30日付け神戸新聞記事の「米軍撤退から1ヶ月」「アフガン 恐怖政治の足音」「女性のみで外出禁止」「犯罪者の遺体つるす」「タリバン政権 締め付け強化」という見出しに胸が締めつけられる思いがした。

実は、当NGOの現地の事業を手伝って下さっていたF・Lさんとの交信が、9月18日以来途絶えている。F・Lさんの家族にはお母さんと娘さんが二人いる。8月15日のタリバン暫定政権を宣言した8月15日以降に、一度F・Lさんが住んでいる地域で、「女性が誘拐された」ということも言っていたので、この音信不通になったことで大変心配している。どうも、各地域でのタリバンの振る舞いと政権中枢にいる幹部との方針のズレも際立っているようにも見える。ただ、こういうズレが、各地でみられるようになるとタリバン内での統制が効かず、分裂や衝突という事態になると、治安の不安定化も避けられなくなるのでは・・・・・・?

さて先日、日本政府はパキスタン政府に対して、「アフガニスタンの日本大使館およびJICAで働いていたアフガニスタン人のうち、出国を希望する者にはパスポートがなくてもビザを発行するように要請した」という発表があった。しかし、これではNGOで働いていたアフガニスタン人は対象にならないということになる。当NGOは早速NGOネットワークを通して、NGOで働いていた人も対象に入れるように要請をしたが、何故日本政府はこうした対応しかできないのだろうか?ほんとうに情けない!しかも先の対象者は約500人はいるということなのに、未だに具体的な対応策は発表できないという事態だ。

以前も本レポートで紹介しましたが、カタールでは「アフガン村」をつくり、いろいろとサービスを工夫した受け入れ態勢をつくり、約500人を受け入れることになっている。先日来議論がなされていた国連総会では、何が決定したのだろうか?議論の前に、具体的な救済策を示さなければ国連に対する信頼が揺らぐのではないか。とにかく、例えば「各国の良心的リーダーのみなさん、可能な限りの受け入れを表明する『○○アフガン村』を立ち上げ、カタールに続け!」と緊急声明を出すべきないかという提案は、素人すぎるでしょうか?
(CODE事務局:アフガニスタン担当 村井雅清)

アフガニスタンからの贈り物に感謝!!—26

22日開かれた国連安全保障理事会の常任理事国外相会議において「タリバン暫定政権は、多様な民族や女性らも参加する“包括的な政府”の必要性を求めている。日本政府も「包括的な政治プロセスを」と訴えている。至極、当然のメッセージだろう。しかし、どうも制裁とセットで求めているようで、一方では今、食べる食料もないというような深刻な事態も国連世界食糧計画より報告されている。
政治的課題と人道支援に対する対応は、明らかに分けて考えるべきではないのか?援助のあり方を考えるときには、日本でよく例に出されるのは、「池で溺れている者がいるのに、何らかの課題が解決しない以上、助けられないというのか!」という話である。
米国財務省は、「人道支援のための資金がタリバンの手に渡ることも懸念されている」とした上で「米政府や国連、世界銀行やNGOなどがアフガニスタンで人道支援をする場合には、制裁違反としないことを明示するライセンス(認可)を与えた。農産物や医薬品の輸出も許可される」と発表した(朝日新聞デジタル ワシントン=高野遼2021年9月25日 12時50分より引用)。
本レポート24号でも触れたが、パキスタンのカーン首相は、「世界は人権問題でタリバンに時間を与えるべきだとしている」そして、中東カタールのタミム首長は21日、アメリカのニューヨークで開かれている国連総会で演説し「われわれはタリバンと対話を続けなければならないと強調したい。対話の断絶は分断しか引き起こさないからだ」と述べて国際社会にタリバンとの対話を呼びかけた(2021年9月22日 6時43分 アフガニスタン NHK)。
タリバン暫定政権は、女性に対する就労や教育機会の保障について、制限をかけているが、先述したパキスタンのカーン首相は、「女性は教育を受けるべきではないという考え方は、イスラム教にはない。宗教とは無関係だ」と言っている。
またアフガニスタンの国連大使が二人になっている。どっちが認められた大使なのかと議論がされている。国連総会の27日にどちらかが登壇するそうだ。二人ともに堂々と演説させればいいじゃないのか?判断するのは、国際社会だ!
世界の国々の代表が集まって協議をしているのに、もっと現実的な、かつ具体的な智慧がないのだろうか?これでは、国際社会が平和に到達しないではないか?
隔靴掻痒の思いで身守るしかないのか?ほんとうに歯がゆい!!
(CODE事務局:アフガニスタン担当 村井雅清)

アフガニスタンからの贈り物に感謝!!—25

ニューヨーク・国連本部(CNN)で21日から国連総会が開かれている。この総会にアフガニスタンのイスラム主義勢力タリバンが出席を求めている。
CNN 9/22(水) 9:56配信によると、「21~27日の国連総会への出席を求め、ガニ前政権が任命したイサクザイ国連大使はもはやアフガンの代表ではないとして、後任にスハイル・シャヒーン氏を指名する」とも。
国際社会ではいろいろ問題が山積みになっているのだろう。だが、今この時期最も優先的に総会で議論しなければならないのは、アフガニスタンとどう向き合うかだ。G20の外相がアフガニスタンについて協議するというニュースも入った。是非、具体策について議論をし、アクションプランを紡ぎ出して欲しい。

喫緊の課題は二つ。一つは、経済と治安の安定、また特に女性に対する就労と教育の自由と人権が保障されるかということ。二つには、政権の激変による国民の不安による国外退避を求めてイランやパキスタンなどとの国境に押し寄せている人たちが増えつつあるということだ。前者については、21日から参加を求めているタリバン幹部とまず「協議」をすることが不可欠である。経済の混乱からくる絶対的貧困に対して、もう待ったなしの事態に陥っている現状から基本的人権に基づく医療、、シエルター、食料、衣類提供など、喫緊の課題が目の前に覆いかぶさっている。
後者については、以前本レポートでも触れたが、各国がカタールのように「タリバン村」というのを設置し、積極的に迎え入れることではないか。国によって格差ができるだろうが、それはやむを得ない。ただ、国連がその格差をできるだけ埋める努力をするべきだろう。

とにかく、タリバン暫定政権との「対話」と「協議」を途絶えさせないこと。“難民予備軍”に対して、心の届く援助策の提示とメッセージの発信だろう。国連総会に参加している各国間の批判の応酬はもう要らないのだ!
アメリカは難民受け入れ枠、12万5000人と引き上げた。各国がこうして何人受け入れられるのか表明し、みやかに実行すべきではないか。いうまでもなく、すべての人を「特別功労者」として迎え入れるという前提だ。

さて、こんな緊迫した状況の中で、「タリバン戦闘員、動物園に行く」(9/20(月) 13:14配信AFPBB News)
という記事があった。思わず吹き出してしまった。でも、微笑ましい話ではないか。
地方出身の若い戦闘員にとって、動物園は初めての体験だそうだ。ただ戦闘員は、自動小銃AK47やM16アサルトライフルで武装しての見学だ。
筆者もこのカブールにある動物園に行ったことがある。驚いたのは、入り口を入ってすぐのところに、豚を1頭ロープにつないで見学対象?になっていた。周知のようにイスラム教では豚は食べることを禁じられているので、飼育している人も皆無だろう。何故、いきなり豚を見なければならないのか、未だに回答がでないが?同ニュースによると「他国では見られない武器を携帯しての入園について問われると、タリバンは子どもや女性を怖がらせないため武器持ち込み禁止を支持していると話した」と????
こんなときには、動物を見ていて、心が癒されるということはないのだろうか?
(CODE事務局:アフガニスタン担当 村井雅清)

アフガニスタンからの贈り物に感謝!!—24

「パキスタン航空がアフガン行き旅客便運航、米軍撤収後で初」(CNN、9/16(木) 19:30配信)というデジタルニュースには、胸が躍った。「アフガンで駐留米軍が完全撤収し、イスラム主義勢力タリバンが実権を掌握後、パキスタンからの旅客便が飛来したのは初めて」だ。可能な限り、カブール空港からパキスタンの首都イスラマバードまで、各国のアフガニスタンからの国外退避希望者を運んでくれるのかと期待が膨らむ?
関係各国のすべての国外退避希望者をパキスタンに出国することをタリバンも保障して欲しい。もちろん日本も、パキスタン航空との交渉は可能だから、これで約500人のアフガニスタン関係者を運べるかも・・・・?と期待した。しかし、CNNの取材には歯切れが悪い。「援助を主眼にした便ではない」とも発言。

一方では、「広島大学が日本への渡航支援 アフガン人の修了生や家族」(朝日新聞デジタル記事2021年9月17日 13時30分)との見出しで、「広島大学は現地に残るアフガニスタン人の同大修了生や家族らが希望した場合、日本への渡航を支援する方針を決め、準備を進めている。」と報道。同大学では、「越智光夫学長と全理事が集まり、『特別対策室』を設置した。情勢が不安定化する中、現地の修了生から指導教員らに『出国するために支援をお願いしたい』などと助けを求めるメッセージが届くようになったことが大学側を決意させたとのだろう。「広島大学によると、これまでにアフガニスタン人留学生41人が同大を修了。現在は14人の留学生が学ぶ。これらの留学生らの協力も得て、8月下旬までに現地の修了生ら約100人の安否を確認したという。」(同紙デジタル版)筆者の知人の大学でも、同様に「藁をも掴むような思いで祈っている」とおっしゃっていた。

さて、ここ連日各国はタリバンの外交窓口がある“カタール詣”を重ねており、国際社会から「『承認』を得るか、もしくは、ともかく『協議』の必要性」を強調するとともに、やはりどの国も自国の事業に協力してくれたアフガニスタン人の国外退避がスムーズにできるようにも水面下を含めて交渉しているようだ。きっと日本の高官もカタールの首都ドーハにカンヅメだろう。

そんな中、パキスタンのカーン首相は15日「隣国アフガニスタンの平和と安定にとって最善の道はイスラム主義勢力タリバンと関与し、女性の権利や包括的な政府といった問題でタリバンに『インセンティブを与える』ことだとの見方を示した。世界は人権問題でタリバンに時間を与えるべきだとしている。」(CNN・9月16日)カーン氏が海外メディアとのインタビューに応じるのは、タリバンが先月に米軍撤退後のアフガンを掌握してから初めてとのこと。
特に、ここ40年間にわたる大国の介入による無意味な武力衝突の経緯を踏まえると、なんとか平和裏に解決するためにも、ここは時間をかけて、冒頭でも紹介した国際社会からの「承認」と「協議」を得るための知恵を働かさなければならないだろう。こうした状況が長引けば、難民が増える一方で、経済がなりたたず、飢えと貧困をさまようアフガニスタンの人々が増えるばかりだ。
真剣に「叡智」を絞り出さなければならない。
(CODE事務局:アフガニスタン担当 村井雅清)

アフガニスタンからの贈り物に感謝!!—23

9月16日テレビ朝日デジタルニュースで「歴代米国大統領ら アフガン難民支援団体を設立」(9/16(木) 8:39配信)と報じられていた。内容は「、アフガニスタンからの難民を支援するため、アメリカの歴代大統領らが新たに支援団体を立ち上げた」と。「歴代大統領のクリントン氏、ブッシュ氏、そしてオバマ氏とその夫人らは14日、アフガニスタンからの難民を支援する団体、『ウェルカムUS』を立ち上げました。」とのこと。アメリカにとっては“罪滅ぼしか?”と揶揄されても仕方がないが、でもこれまで「失敗の20年」に関わった国々では、最も早い具体的な支援声明でもある。

一方、日本政府は外交辞令的な発言は、菅義偉総理も、茂木外務大臣もしているが、アメリカのような具体的な独自支援は明確ではない。
まだアフガニスタンには、日本政府の事業でお世話になった約500人のアフガニスタン人関係者が、身を潜めながら国外退避を待っている。もちろん、外務省はじめ政府関係者、そしてJICAの職員たちは、きっと水面下でタリバンとの交渉はじめ、尽力されていることと思う。
しかし、あまりに遅い日本の対応に業を煮やしたのか、元外務大臣田中真紀子さんは、「残念ながら今後も我が国の政府はあてにならず、これ以上座視していられないとしてNGOを通じた民間ベースの支援活動を支援していく」と官民の復興基金を模索しているようだ。(毎日新聞 夕刊 2021・9・15)
相当お怒りのようだが、コロナ対応しかり、今回のアフガニスタンからの国外退避しかりで、当然の怒りでしょう。アフガニスタンの一連の事象に対して「NGOを通じた民間支援」という提案をされたのは、彼女が最初だろう。日本のNGOもこの20年間、アフガニスタンの各地で人道支援事業に尽力されてきた。それは、現地の多くの人たちの協力があったことはいうまでもない。韓国のように「特別功労者」として受け入れることが必要だ。「ビジネス外交」のような国際協力しかしてこなかった総理もいたが、こういうときこそ、本当の国際協力の在り方が問われている。

何度も繰り返し恐縮だが、このことは私たち一人ひとりにも問われていることだ。
(CODE事務局:アフガニスタン担当 村井雅清)