【2014年雲南省地震ニュース No.10】

雲南省は日本とほぼ同じ面積で、標高は南の約500mから北の 5000m近い山岳地帯に人口約4400万人が暮らし、23の少数民族の多く集まる自然豊かなところである。黄河、金沙江(長江)、爛倉江(メコン河)の中国三大河川の上流域にあって、急峻な山岳地帯が多い。だが、緯度が沖縄と同じことから、気候は1年を通して比較てき温暖である。毎年、4月から9月までが雨季でまとまった雨が降り、10月から3月までが乾季で非常に乾燥しているこの雨季の時期、被災地の山岳地帯では連日の雨が降り注いぎ、救援活動を困難なものにしている。さすがに雨が降り続くと標高1800mほどの被災地ではかなり冷え込む。

先日、被災地に入った四川復興管理学院の顧林生氏によると、この雲南魯デン地震は、2008年の四川大地震に似ているという。山間部に点在する集落が被災し、近現代のブロック造の家屋の多くが倒壊している。被災地には回教徒(ムスリム)などの少数民族も被災し、堰止めダム湖が形成され、二次災害の恐れも出ている。たしかに2008年の四川大地震の山間部と同じ状況が起きている。

四川、雲南、青海、甘粛などの中国西南部の地震多発地帯は、いずれも貧困層や少数民族が暮らしており、地震が起きるたびに同じ状況で被災する。今後、この地域での本気の防災・減災対策が求められる。2008年の四川大地震の教訓が試されている。
(青海省より吉椿雅道)

CODEは現在、中国にいる吉椿を通じて情報収集を行っております。
引き続き情報が入り次第、お伝えいたします。

発生日時:8月3日午後4時30分頃(日本時間:午後5時30分 頃)
規模:M6.5
震源:中国雲南省昭通市
深さ:10km

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