憎しみの連鎖ではなく、支え合いの連鎖を!!-NO.2

ロシア・プーチン政権がウクライナに進攻し、戦争状態が長期化する様相を呈している。平行して両者の停戦合意を求めた交渉も続いているが、一気に停戦に行くような状況はもたらされていない。一方で、複数のメディアからはロシア兵の戦意喪失という前線の状況も伝わっており、プーチン大統領には明らかに焦りが見られる。

しかし、プーチン大統領は本当に停戦し、何らかの和解を本当に望んでいるのだろうか?あくまでもウクライナの全土制圧が達成され、ウクライナが無条件降伏をするまでは、攻撃を続けるという姿勢を崩さないようにも見える。というのは、今朝の各マスコミの情報では、プーチン大統領が戦闘員増兵のためにシリアなど中東から戦闘員を求めていることが明らかになった。少しでも戦争を止めようという意志があれば、これ以上戦争を激化させるという選択はあり得ないだろう?

3月14日、ロシアの国営テレビのニュースで、女性ディレクターの「戦争反対、プロバガンダを信じないで」というプラカードを掲げた覚悟の勇敢な講義活動が流された。加えてロシア国内での市民による反戦行動が日に日に高まっていることも踏まえると、プーチン政権の足下が揺らいできていることは間違いないだろう。
それだけに、プーチン大統領が全くの“良心”を失い、最悪の行動に出る可能性もあるところまできていることが、世界中の誰もが一番心配するところであることは、残念ながら否定できない。

神戸新聞3月15日付け夕刊に、兵庫県内に住む40代のウクライナ人が、「ロシア人を非難する気はない。でも、ウクライナで起きている真実を知ってほしい。私たちが攻撃される理由も、彼らが攻撃する理由もない」「私がウクライナ人で今は敵だということを忘れるぐらい、両国の人の距離は近い。なぜ戦っているのか分からない。不思議な戦争です。」と困惑されている。そして同紙によると「不安そうにニュースを見つめる自らの子どもたちには、正反対の主張を繰り広げる双方の報道を見せて、『ロシア人を責めたり、嫌いになったりしてはいけないよ。本当は素晴らしい国なんだ。でも、決して起きてはいけないことが、たった一人の人間の判断で起きてしまう。この悲劇をしっかり見て、考えて欲しい』と、彼は願った。

ここ連日双方に多くの死者が続出している中で、この報道を読んで、私たち大人が発する言葉にも、一人ひとりが覚悟を持った発言が求められるのではないだろうかと決意させられた。27年前の阪神・淡路大震災で、多くの人が「人間一人では生きて行けない!」と身に染みて痛感したという声を被災地のあちらこちらで聞いた。
このメッセージがどれだけの被災地に人々に勇気をもたらしたことか。今、あらためて思い出す。世界中の人と人はつながっているのだ!
(CODE海外災害援助市民センター事務局 村井雅清)

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