スリランカ防災「共育」プロジェクト 現地レポートNo.42

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【写真】米粉で作る高台
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【写真】皆で相談して考案した方法
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【写真】芸術作品の切り絵

(クキさんレポート35)
 高台を立体的に見せるために、ボランティアリーダーらが相談しあいながらだした結果は米粉を練ったものを模造紙に貼り付けるという手法だ。タララ村の子どもボランティアリーダーにもその手法を説明する。しかし、初めて試みる手法に彼らは頭を抱え込んでしまった。水が多すぎると模造紙が破れてしまう。少なすぎるとひっつかない。水分もほどほどに適当な粘りをださなければならない。私はただ見ている以外どうしようもなかった。米粉を扱ったことは今まで一度もない。黙って見ていると、山となる高台には、仏陀が飾られている棚からお椀を取り出し、そのお椀にそって練った米粉を貼り付けだした。そして、お寺のある高台には少し濡らした新聞紙をちぎり、それを土台にして、練った米粉を上からぬりつけたのだ。そして他の子どもたちを呼び、紙に茶色のクレヨンで塗るように指示をだし、その紙をお寺の高台の上から貼った。見事な手法である。余りの感激に思わず万歳!万歳!万歳!と手を挙げて大はしゃぎしてしまった。
その姿を見たボランティアリーダーの男の子は、頭をかきながらも満足気な表情で私に残りの練った米粉を差し出し、「食べる?」と仕草で私に聞いた。私も首を横に振りYESという仕草で答えた。みんなで大笑い。
 年少さんの切り絵も他のプロジェクトサイト同様の素晴らしい出来である。発砲スチロールには色とりどりの切り絵が飾られた。これらの手法がベストだとは思わない。しかし、日本から必要物資を送ってもらい、日本の手法をそのまま適用する方法よりも、現地の子どもたちが自ら考え、彼らの手法で行う方が、今後彼ら自身で「防災マップ」を作成する時に、大いに役に立つと思う。なぜならこの手法は彼らが考えた、彼らだけの独自のものであるからだ。そして何よりも、彼らの本当に必要としている、自ら考える(自立)への体感がそこには存在するからである。
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