スリランカ防災「共育」プロジェクト 現地レポートNo.41

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【写真】今回も伝授に来てくれました
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【写真】マーシャの叔母さんの家

(クキさんレポート34)
 第5週目「防災マップ作成 ①」共育がタララ村で実施された。今回もデビヌワラ・シンハサナ村の高校生ボランティアリーダーが「防災マップ作成」伝授に来てくれた。第3回目ともあって、彼女たちも落ち着いた様子で子どもたちに説明をしていた。タララ村の子どもたちは他のプロジェクトサイトに比べると年少さんの数が圧倒的に多い。年長さんは15歳を中心としたボランティアリーダー以外に数名となる。
 タララ村の地図は15歳のマーシャという女の子が描いてくれた。この地図を作成するにあたり、以前、彼女と一緒に村歩きをした。タララ村の約300名におよぶ村人が避難所となるお寺に津波の時避難したと聞かされた。このお寺の他に、プロジェクトサイトから約3.5km離れた場所に「テクニカルカレッジ」がある。高台にある為、歩くと、子どもの足で30分近くかかるらしい。マーシャ自身は、津波発生時、彼女の叔母さんの高台にある家に避難した。是非一緒に叔母さんの家に来てほしいと言われ、TUKTUKを走らせた。叔母さんの家は山頂にあり、マーシャの家から彼女の家まで歩いていくには、相当時間がかかると想像できた。「こんなに遠くまで津波の時、歩いてきたの?」と驚いて彼女に聞くと、「命の問題だから」とあっさり言われてしまった。その通りである。どんなに遠くても、どんなにしんどくても逃げる以外には津波から助かる方法はない。
 以前、インドネシア・ニアス島での出来事を思いだす。「地震発生、津波が来るかもしれないので高台に今から避難します」と、現地コーディネーターの方から言われた。夜中3時過ぎだったと記憶している。頻繁にこのようなことが起こると聞かされた時、あまりの眠たさから、「私なら避難せずに寝続けるかも」とCODEの事務局長村井さんに言った覚えがある。確実に私のような行動をとると待ち受けるのは『死』のみである。マーシャはこの叔母さんの高台の家を「仏陀の家」と笑って言った。彼女にとって叔母さんの家は命を救ってくれた仏陀が宿る場所であったのだろう。
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