【写真】メイン道路は黒、サブ道路は黄色、海は青 |
【写真】クレヨンの色をのばす様子 |
(クキさんレポート33)
メイン道路は黒色、サブ道路は黄色、海は青色、では川は何色?と、又子どもが聞いてきた。何色がいいと思う?と逆に聞いてみる。子どもたちは一斉に、緑色と答えた。何故緑色なのだろうかと聞いてみると、川には藻がいっぱいあり、その色が緑色をしているからだそうだ。なるほどなぁと関心してしまう。私が答えるよりも子どもたちの方がはるかによく知っている。
いざ緑色を塗る段階となって、緑色のクレヨンがほとんどないことに気づいた。子どもたちは相談している。備品で購入していた新しいクレヨンを取りに行って戻ってみると、既に子どもたちは、川の殆どを緑色に塗り終わっていた。どうやって塗ったのか?何と、布を使ってクレヨンをのばしていたのだ。彼らの知恵にはいつも驚かされる。私はつい持ってきた新しい緑色のクレヨンをそっとポケットにしまいこんだ。私はクレヨンを最後の一かけらまで使ったことはない。
年少さんの切り絵をヒロが爪楊枝と待ち針で発砲スチロールに刺していった。お寺、魚、お家、ココナッツの木など、色とりどり、形も色々、おとぎの村にやってきたのではないかと思えるほど、素敵な切り絵が完成していた。子どもたちも自分たちの作品を早く発砲スチロールに刺したくて、ヒロの前には長い列ができていた。津波で殆どの建物が流されてしまったが(死)、子どもたちの目には、生きている木、生きている魚、生活を営む家など多くの「生」が見えていたに違いない。次回は、この刺し絵を実際地図の上に刺していく。子どもたちによる、子どもたちだけの「防災マップ」は、彼らの希望と夢をも運んでくれるかもしれない。
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