スリランカ防災「共育」プロジェクト 現地レポートNo.30

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【写真】「お寺にいっぱい人がいるの」
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【写真】「帰るところがないの」

(クキさんレポート23)
それぞれの子どもたちが好きな場所で写生を楽しんでいた。ある子どもは私に、「ここのお寺に沢山の人がいるの」と人人人が描かれた絵を見せてくれた。(写真参照)またある子どもは私に、「この人は泣いているの」と、泣いている人の絵を見せてくれた。「どうして泣いているの?」と聞くと、「帰るところがないから」と言った。その泣いている子どもの絵の横で仏陀の仏像の絵が、手を併せて祈りを捧げていた。(写真参照)
「避難所となるお寺の写生をしましょう」と言っても、色々な角度から、子どもたちは絵を描く。お寺そのもの描く子どももいれば、人を描く子どももいる、また一見大人の目からは何を描いているのか分からないものもある。2004年の津波の時に避難したことを思い出して描いている子どももいたかもしれない。どのような角度から描こうとも、津波のことや、災害時の避難所となるお寺のことを考えたりする時間が『防災共育』であり大切なのだと思う。
  写生の時間も終わり、皆でまたプロジェクトサイトまで歩いて帰ることになった。一列らしき形に子どもたちは再度並ぶ。ある子どもが、私に耳打ちした。「お家まで、何歩で帰られるか数えるんだ~」プロジェクトサイトから避難所まで何分かかり、何メートルあるのかを知らせるよりも、何歩作戦?の方が分かりやすいのかもしれない。
  次回は、この避難所(お寺)を中心とした「防災マップ作成①」共育プログラムが実施される予定である。子どもたちは、どのような形で村の地図を描いてくれるだろうか。楽しみである。
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