スリランカ幼稚園再建プロジェクト報告

スリランカ地図
 CODEはスリランカの津波被災地で、幼稚園再建支援に取り組んでいます。幼稚園再建支援の現地のパートナーであるTilakさんが、先日、スリランカ北部に位置するジャフナの幼稚園予定地を見学し、詳細なレポートを送ってきてくれましたので、その一部をここに紹介します。
 「地域的な障害のために我が国は危険な状態にあると、ジャフナ訪問の際に気が付いた。和平なくしては次世代の未来はない。スリランカ政府とLTTE(タミル民族解放の虎)の両者は未だ戦争の意識を維持しているが、私たちのような民間人にとって戦争はもうこりごりである。私たちはこれまで十分苦しんできた。私たち民間人は、障害に打ち勝つ人間と人間の関係(people-to-people relationship)を構築し、相互理解を深めることができると信じている。
ジャフナに再建する幼稚園は、子ども、女性、そして労働者にとって、外の世界を見る窓である。私とあなたにとっては、戦争がいかに人々に影響を与えたかを知るドアである。現在段階では、幼稚園建設は容易なことではないが、ジャフナを訪問したことは私にとって最初の第一歩となり、これから幼稚園再建を実現していきます。」
 5ページにわたる詳細なTilakさんのレポートから、民間人として平和を望む想いが伝わってきます。CODEの幼稚園再建支援は20名~30名ほどの小規模な幼稚園の再建ですが、1軒の幼稚園から広がる子どもたちの将来への可能性、スリランカの和平への道すじは、幼稚園1軒の価値よりもはるかに深く広大な意味があると確信し感動しました。
 ジャフナ(スリランカ北部に位置)は、LTTE(タミル民族解放の虎)が20年間軍事支配してきたタミル人地域です。ジャフナの海岸沿いの人々は、紛争と津波の二重の苦しみを味わいました。そこに南部出身のシンハラ人であるTilakさんが、津波で被災した幼稚園を再建するために20年ぶりにジャフナに入ったことは、北部のタミル人から大きな歓迎を受けました。Tilakさんにとっても、幼稚園再建に込める思い、さらに和平構築への願いを一層強くしました。Tilakさんのような民間レベルでの助け合いや交流が、スリランカの民族的、宗教的、地域的な隔たりを緩和し、復興に導いていくものであると信じています。最後に、Tilakさんからのレポートの最後の段落を紹介します。
 「ジャフナへの訪問は私の人生で大きな経験になった。私は20年ぶりにジャフナを訪れた。もし私たちが北部の人々と平和な環境を築きたいなら、今回の私のような経験ができるよう、私たちは北部の人々が南部に来ること、南部の人々が北部に行くことを促したいと思う。12月に再度Jaffnaを訪れ、社会活動家やLTTEの政治的リーダーと会って、民間人の理念や思想を話し合いたいと思う。」
スマトラ島沖地震津波救援募金にご協力下さい
 郵便振替:00930-0-330579 加入者名:CODE
 *通信欄に「スマトラ沖地震津波支援」と明記してください。
募金全体の15%を上限として事務局運営・管理費に充てさせていただきます
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
CODE海外災害援助市民センター