CODEは、2013年のフィリピン台風Haiyan(英語名Yolande 死者・行方不明者約8000人)の被災地であるセブ島北部で貧困層の漁民にボートや網を提供する漁業支援プロジェクトを行ってきました。
2016年からは、第2フェーズとして、北陸学院大学(田中純一教授)が採択されたJICA草の根技術協力事業でCODEと共に女性の生活向上や地域防災のプロジェクトを行っています。
CODEの漁業支援プロジェクトのフィールドであるセブ島北部のバンタヤン島で、女性たちが地元の特有のカラマンシー、モリンガ、ニームなどの植物資源を使った石鹸を作っています。今回、久しぶりに現地を訪れ、女性たちの努力と成果を感じることができました。
石鹸はすでに4種類の植物資源を使い、形も様々なものが出来ています。今後、どのようにパッケージし、どのように販売していくかが課題で、リゾート地でもあるバンタヤン島のホテルやゲストハウス、レストランなどお土産として販売していく計画です。バンタヤン島は、今後、エコ・フレンドリーな島づくりをめざしていくそうで、プラスティック製品の削減が始まっています。この石鹸もそのエコ・プレンドリーな島づくりの一環になればと思っています。
昨年、現地の女性自助グループ(アソシエーション)の一人の女性に「何故このプロジェクトの参加してるのか?」と訊ねました。その女性からは「学ぶことが楽しい」という言葉が返ってきました。当然、収入のためだと思っていた自分の考えが浅はかであることを思い知らされました。人はたとえ経済的に貧しくても、学ぶ喜び、成長する楽しみがとても大切なんだという事をあらためて気づかされました。このプロジェクトでは、石鹸作りを通じて、貧困漁村の女性たちがものを学ぶことの喜び、身近なものを形にしていく面白さ、それが収入につながっていくこと、などを大切にしています。まずは島内で石鹸を販売していきます。(吉椿雅道)