No.48「現地の人たちを支える、新しい学びと自信」

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フィリピンのバンタヤン島でJICAの草の根技術協力事業を活用して北陸学院大学と連携して女性の生活向上支援を実施しています。台風Haiyanの際は、セブ島全体(セブ州人口約335万人)では、死者73名、負傷者346名、被害家屋10万9195棟と大きな被害を出しました。台風Haiyanは、バンタヤン島(人口約13万人)上空を東から西へ横断し、死者23名、負傷者3名、被害家屋27083棟という被害を出しました。

バンタヤン島のサンタフェ市のPooc,Okoyの2つのバランガイ(最小行政単位)で女性たちの石鹸作りと小学生を対象にした防災カードつくりを行っています。バンタヤン島は、日本人にはあまり馴染みがありませんが、欧米人や韓国人には人気のリゾート地です。1年前に来た時には、すでにNGOなどが提案してマイクロプラスチックを削減する動きがありました。今回もお土産屋には、プラスチック製のストローを減らすために竹製のストローが売られているのを発見しました。日本より進んでいます。僕たちが支援している女性グル―プの作る石鹸も地元の自然素材やレストランから出る廃油などを使っています。カウンターパートのNGO、FIDEC(Fisherfolks Development Center)のJOJOさんも「いずれはケミカルを使わない石鹸にしていきたい」と語っています。

バンタヤン島の貧困地域の漁民たちは、近年の気候変動や乱獲(ダイナマイト漁)などの影響で思うような漁の収穫がありません。そんな中で女性たちは生活を向上するために、この石鹸つくりを始めました。今は、まだ大した収入にはなっていませんが、それ以上の学びと自信を得てきています。台風で被災した女性たちのチャレンジが少しずつ形になってきている姿をみるとワクワクした気持ちになります。そして何より未来への希望を感じます。(吉椿雅道)

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