月別アーカイブ: 2013年11月

【フィリピン台風30号】救援ニュース No.3

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フィリピン台風30号(Haiyan) 救援ニュース No.3
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11日夜、フィリピン国家災害対策本部は死者1744人、負傷者2487人、行方不明82人を確認したと発表した。だが、レイテ島の被害が甚大でまだまだ詳細が把握されていない状況を見ると今後も死傷者数は増えていくだろう。
台風30号は中国名、海燕(Haiyan)、フィリピン名ヨランダという名前が付けられているが、フィリピンで猛威を振るった後、11日午前にはベトナムに上陸し、その後、中国南部を通過した後、熱帯低気圧に変わった。ベトナムでもクアンナム省やクアンガイ省で死者13人、負傷者81人の被害を出し、中国海南島などでも6人の死亡、51戸の家屋倒壊が確認されている。
台風31号は、フィリピン中部のレイテ島やサマール島を西へ横切るように横断し、レイテ島のタクロバン周辺で大きな被害を出したが、メディアの報道も同じ映像が繰り返し流されているところを見ると被災地での陸路のアクセスや通信状況の悪さによるものだと思われる。ましてやセブ島北部のバンタヤン島やマラパスクア島などのリゾート地、パナイ島北部のなどの情報はなかなか見えてこない。ある情報では「セブ島南部は通常通りだが、「北部は停電で電話も通じない」という。またパナイ島の北部ロハスでも救援物資が足りないという報道もある。日本のNGOもレイテ、セブ、バナイにスタッフを派遣し始めている。CODEも阪神淡路大震災からこれまで培ってきたネットワークを最大限に生かして、情報収集を行っている。数日後にはスタッフを現地に派遣する予定で現在、調整している。
現在、フィリピン南東沖で熱帯低気圧、ゾライダが発生しており、台風30号とほぼ同じ進路をとり、12日、13日頃には上陸すると予想されている。レイテ、セブ、バナイなどの島々で再び被害が発生することが懸念されている。被災者はもちろん支援者にも最大の注意が求められる。    
(吉椿雅道)
☆2013・9フィリピン台風救援募金にご協力下さい
◆郵便振替:00930-0-330579 加入者名:CODE
 通信欄に「フィリピン」と明記してください。
◆クレジットカードをご利用の方は下記のページからお願い致します。
https://mp.canpan.info/code/
※募金全体の15%を上限として事務局運営・管理費に充てさせていただきます。

フィリピン台風30号(Haiyan) 救援ニュース No.2 (EN follows)

(English follows)

甚大な被害をもたらした台風30号は、史上最大級の規模の猛威を振ってフィリピン中部を東から西へと通過していった。ここまで被害が拡大したのは、暴風による家屋倒壊よりも高潮による事が大きかったよう
だ。「津波のようだった」、「2階まで水が押し寄せた」、「スマトラ津波の被災地のようだ」などという高潮の恐ろしさを語る被災者の声も報道されている。フィリピンでは、2011年12月にミンダナオ島では台風で死者
1200人以上の被害を出し、2012年12月にも同様に台風で死者・行方不明1800人の被害が出ている。報道を見ていると高潮被害から命を守り抜いた人々がずぶ濡れになって、何もなくなった被災地をさ迷い歩いている姿が映っている。フィリピンは熱帯気候で年中、高温多湿であるが、あのようなずぶ濡れの状態では低体温症にもなりかねない。そしてその後の高温による感染症も懸念される。一刻も早く生存者の落ち着ける場所や衣類、食料の確保が求められる。
今回、被害の最も深刻なタクロバン市は、毎年の台風で町の歴史を記す古文書さえも残っていないというくらい台風の常襲地域であるそうだ。東ヴィサヤ地方(レイテ島、サーマル島、ビリラン島の3島)最大の都市であるタクロバン市は、人口22万人の貿易港で、農業や軽工業の集積地でもあり、日本、韓国、台湾の外資も入っている。一般的にフィリピンの公用語のタガログ語が使用されているが、主要言語はワライ語であるといい、かつてスペインの植民地であった事からスペイン人と華僑などの中国系との混血も多いという。第2次大戦では米軍がタクロバンに上陸し、日本軍との激戦地となったのがこのレイテ島であることは有名である。また、東ヴィサヤ地方で政治、商業、観光、文化、教育の中心地でもあり、大学などの多くの教育機関も多く、市内の学生だけでも4万人いるという。
現在、CODEでは、各NGOや国連などの支援活動やフィリピンとつながりのある関係者などから情報収集を行っている。支援から取りこぼされるであろう地域、島々にスタッフの派遣を検討している。
(吉椿雅道)
☆フィリピン台風30号(Haiyan)救援募金にご協力下さい:
郵便振替:00930-0-330579 加入者名:CODE
*通信欄に「フィリピン」と明記してください。
CODEのホームページからもクレジットカードでご寄付ができます。
募金全体の15%を上限として事務局運営・管理費に充てさせていただきます。

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Typhoon No.30 “Haiyan” Philippine flash report

The killer typhoon No.30 “Haiyan”, one of the most powerful typhoon had passed the midland Philippine from the east through the west. It is considered that the areas have been damaged due to the storm surge but not collapses by the storm wind. Voices of the victims are reported; “It was like Tsunami”, “Floodwater surged into the 2nd floor”, “Here is like the attacked area when Tsunami hit Sumatra”. Past years in Philippine, over 1200 people were dead when the typhoon hit Mindanao in December 2011 and the 1800 people were dead and missing by the typhoon in December 2012. Media shows the storm surge survivors have got soaked and drifted around the attacked areas. It is worried if the soaked body will cause hypothermia even in the year-round steamy tropical climate in Philippine, and is also concerned the hot temperature will expand infection. Safe shelters, clothes and foods are immediately needed for the survivors.
The most damaged area, Tacloban city in Leyte Island, it is said there is no historical archives there as it is always hit by typhoons every year. Tacloban, the largest city in East Visayas consisted with three islands, Leyte, Samar and Bililan, is a trading port with 220,000 of the population also agriculture and light manufacturing gather, intakes of foreign capitals from Japan, Korea and Taiwan in the city. Winaray as the main language, besides the public language, Tagalog. There are many mixed bloods with Spanish and Chinese come during the colonial era under Spain. Leyte is famous as the bloodiest battlefield between USA and Japan during WWⅡ. Tacloban, the central of politics, commerce, tourism, culture and education has several educational institutes such as universities holding over 40,000 students.
CODE is now in the midst of collecting local information via Philippine related parties, NGOs and UN and under study of sending our staff to the hit areas where are minor thus major supporters would skip.

【フィリピン台風30号】支援を開始します

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フィリピン台風30号(Haiyan)の被災地支援を開始します
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11月9日にフィリピンを襲った台風30号(Haiyan、ハイエン)は、フィリピン中部のレイテ島、サーマル島などに甚大な被害をもたらしました。この台風30号は、瞬間風速が時速379kmに達したといわれています。史上最大の台風といわれるハリケーン・カシミール(1969年アメリカ・ミシシッピーを襲った)の時速が304kmであることからこの台風の威力が想像できます。 
家屋倒壊による圧死だけでなく、津波のように押し寄せた高潮による溺死などで多くの被害が出ていると報道されています。被害の最も深刻なタクロバンでは、海岸線から約1km壊滅的な被害を受けており、70~80%の家屋が全壊した模様です。
現地政府の発表では死者229人(11日8時時点)、被災者約950万人、全壊家屋約1万3000棟と報道されていますが、フィリピン赤十字によるとレイテ島やサーマル島で死者1200人、レイテ島警察では死者は1万人を超えるという情報も出ており、通信網や交通が寸断されていることから3日目に入っても被害の詳細が未だはっきりしないことが窺えます。いずれにせよ死者は数千人に達する甚大な被害と思われますので、阪神淡路・大震災を機に立ち上がったCODEは53回目の救援活動を開始いたします。
CODEは昨日より情報収集を行っており、早い段階でスタッフを現地派遣する方向で調整しています。被害の甚大なレイテ島やサーマル島だけでなく、被害を受けているその他の島々などの救援から取りこぼされている地域に焦点をあてた支援も考えていたいと思います。
ご協力のほどよろしくお願いいたします。
ご寄付だけでなく、フィリピンとのつながりのある方、フィリピンに詳しい方、英語、タガログ語などの翻訳・通訳、事務のお手伝いなど出来る方々などボランティアを大募集しています。どうぞよろしくお願いいたします。
CODE事務局長 吉椿雅道
【参考】
国連人道問題調整事務所(UNOCHA)の情報(11月10日)
被災者 約950万
避難者 618,175人 
避難所 1,458か所 (タクロバン市には13ヶ所1万5千人) 
☆2013・9フィリピン台風救援募金にご協力下さい
郵便振替:00930-0-330579 加入者名:CODE
*通信欄に「フィリピン」と明記してください。
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