ジャワ中部地震第二次調査団レポート No.13

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「はじめの一歩」No.12
 今回は、災害後の暮らし再建のはじめの一歩として、注目すべき取り組みをしているバントゥール県セウォン市プンドウォハルジョ村バンドゥン集落をご紹介します。
 この集落は、229世帯(3つのRT:隣組から成り立つ集落)で構成され、全壊の世帯が21件、半壊の世帯110件です。まずはじめの一歩として、その中で自力再建が難しい世帯を集落会議で選出し、その順番によって仮設住宅が建て始められています。住民たちの会議は、時には、真夜中まで続きます。ただ仮設を建てるのでは、なくその仮設がその後の住宅再建につながるような工夫が住民たちの提案によって進められているようです。例えば、「以前の建物は日当たりが悪かったから今度はこの向きに建てたい」とか、「この場所で仮設住宅をスタートさせれば、再建の時にも十分に広げる敷地が残っている・・・」だとか、それらの言葉の中に、将来の希望に向けての発展性があり、先の光が見えてくる様子がたくましく思えます。彼らはこの仮設住宅を「成長する家(rumah tubuh:ルマ トゥブ)」と呼んでいます。
 地域の結束が強いジャワ文化の中では、以前は当然のように、住宅の中に近所の人々が寄り集まれるスペースがあったようです。そのような環境が無くなってしまった今、住民たちの提案により、コミュニティスペースの一環として”公園”が建設されることになりました。震災後小さな家で暮らす中、今までのように子ども達の遊び場所になっていた居間、テラスが無く、同様に主婦達も語り合う場所が無く、複数の親子が語り合える場所があれば、という気持ちがこの”公園”の発想に繋がったようです。他人がトラウマを解消してあげるよりも、自分達で互いにトラウマを解消出来ると言うのはすばらしい事だと代表のKさんは語ります。
仮設住宅の集合による新しい町づくりのスタートです!
上記プロジェクト(「成長する家」プロジェクト)は賛同者を募っています。
ご支援の振り込み先は以下の通りです。
 三井住友銀行 春日部支店(店番号005)
 普通預金 口座番号0640542
 名義/カサハラ リエ
 *振込者名の前に【地震】と明記して下さい。